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三次元ディスプレイ コモンズ

国内特許コード P110003409
整理番号 Y04-P005
掲載日 2011年6月21日
出願番号 特願2004-357764
公開番号 特開2005-316372
登録番号 特許第4402578号
出願日 平成16年12月10日(2004.12.10)
公開日 平成17年11月10日(2005.11.10)
登録日 平成21年11月6日(2009.11.6)
優先権データ
  • 特願2004-103012 (2004.3.31) JP
発明者
  • 高木 康博
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 三次元ディスプレイ コモンズ
発明の概要 【課題】 三次元ディスプレイでは、水平表示方向に強度ムラを解決する。
【解決手段】 本発明は、水平方向に延在する横列と、該水平方向と実質的に垂直な垂直方向に延在する縦列とに配置された複数の色画素を備える二次元ディスプレイと、前記二次元ディスプレイの上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、を備える三次元ディスプレイであって、横列にM個と縦列にN個の M x N 個の色画素と、これに対応する一つのシリンドリカルレンズで一つの三次元画素が構成される場合において、Nが4以上であり、第一の横列を構成する第一の色画素と、前記第一の横列と平行な第二の横列を構成し、前記第一の色画素と同色である第二の色画素とが、前記水平方向に互いに切れ目なく配置されている三次元ディスプレイを提供する。
【選択図】 図10

従来技術、競合技術の概要


現在、三次元ディスプレイの表示方式としては、二眼式立体表示方式が主流である。これは、左右の眼に異なる画像を表示し、人間が立体感を得ることを、その原理としている。二眼式立体表示方式においては、人間が頭を動かしたときに物体の見え方が変化しない、つまり運動視差がないという欠点を有する。さらに、眼のピント合わせ、つまり調節は画像を表示しているスクリーン上にあり、三次元物体の表示位置と一致しないといった矛盾がある。この矛盾が、三次元像を見たときの眼精疲労の原因であるといわれている。



三次元ディスプレイにおいて、より自然な三次元表示を可能にすることが求められている。これは、異なる水平方向に多数の画像を同時に表示することで実現できる。多眼式立体表示方式では、空間の水平方向に複数の視点を設定し、それぞれの視点に異なる画像を表示する。視点間隔を両眼間隔より小さくすることで、左右の眼に異なる画像が表示される。また、視点数を増やすと、頭を動かしたときに見える画像が切り替わり、運動視差が得られる。



最近、空間に視点を設定せずに、三次元物体の平行投影画像である指向性画像を、投影方向を変えて多数用意し、対応する方向に準平行光で同時に表示する方法が提案されている(非特許文献1参照)。表示する指向性画像を多くすると、自然な運動視差が得られる。特に、指向性画像数を64とした場合、三次元像に眼のピント合わせが可能となり、三次元像観察時の眼精疲労が解決できる可能性があることが報告されている(非特許文献2参照)。



以上のように、三次元ディスプレイでは、水平方向に多数の画像を表示する必要がある。三次元ディスプレイの表示面を構成する水平・垂直に配置される画素は、多数の水平表示方向を持ち、それぞれの水平方向に表示する光の強度や色を制御できる必要がある。これを、三次元画素と呼称することにする。



水平方向に多数の表示方向を有する三次元ディスプレイの構成方法としては、液晶パネルなどの二次元ディスプレイに、レンチキュラーシートを組み合わせる方法が知られている。ここで、レンチキュラーシートとは、一次元のレンズであるシリンドリカルレンズを、レンズ中心軸と直交方向に多数配置させたシートである。レンチキュラーシートを構成するシリンドリカルレンズの焦点面が液晶パネルの表示面に一致するように配置する。二次元ディスプレイの表示面は、水平・垂直に配置された多数の画素で構成されるが、水平方向に配置された複数の画素に一つのシリンドリカルレンズを対応させて三次元画素を構成する。シリンドリカルレンズ中心軸から各画素までの水平距離で、その画素から出射される光のシリンドリカルレンズ通過後の水平進行方向が決まる。したがって、用いた水平画素数と同じだけの水平表示方向が得られる。この構成方法では、水平表示方向を多くすると、三次元表示の水平方向の解像度が極端に低下するとともに、三次元表示の水平・垂直の解像度にアンバランスが生じるという問題点が指摘されている。



図1は、従来技術における、レンチキュラーシート2を用いた画素の水平位置と光線の表示方向の関係を示す図である。二次元ディスプレイ1としては、液晶ディスプレイを例として説明する。ここで、液晶ディスプレイは、ガラス基板7の挟持された液晶層6と、偏光板8とから構成される。また、カラー表示を行うためのRGBの色画素4が存在し、その間には、各画素を動作させるための配線を覆う遮光部5が存在する。そして、レンチキュラーシート2を構成するシリンドリカルレンズ3の焦点面と二次元ディスプレイ1の色画素が配置されている表示面が一致するように配設される。かかる色画素4が配置されている表示面上で、シリンドリカルレンズ中心軸から水平距離xの位置から発せられる光線は、シリンドリカルレンズ通過後の水平進行方向の角度φは、
φ = tan-1(x/f)
となる。ここで、fはシリンドリカルレンズ3の焦点距離である。



図2は、水平表示方向φを説明するための図である。図2(A)に示すように、三次元ディスプレイ10から出射される光線のうち、三次元ディスプレイの表示面に対して垂直な一定の平面21において、前記表示面の法線に対して光線22が進行する角度φをいう。図2(B)は、前記平面21の一部を拡大した図であり、前記x、fおよびφの関係を模式的に示す。



図3は、従来技術におけるカラー三次元表示方式を示す図である(特許文献1および2参照)。これは、二次元ディスプレイ1にて、RGBの色画素4を斜め方向に周期的に配置させた構成である。



図4は、従来技術におけるカラー三次元表示を示す図である(特許文献1および2参照)。これは、二次元ディスプレイ1にて、RGBの色画素4を垂直方向に周期的に配置させた構成である。



前述の色画素は、水平方向にM個と、垂直方向にN個の M x N 個の色画素で、一つの三次元画素を構成するとする。図3と図4では、N = 3、M = 12 とした場合を例示するが、かかる場合、水平表示方向をφとした場合、tanφに対する最大光強度は、図5の例示するようになる。このように、水平方向の色画素のみではなく、垂直方向の色画素をも用いて、一つの三次元画素を構成することで、三次元表示の水平方向の解像度の低下を抑え、水平・垂直の解像度のバランスを向上できることが報告されている。



しかし、二次元ディスプレイの表示面の色画素の間に遮光部が存在するため、画像が表示されない水平表示方向、つまり、図5における横軸の方向に、画像が表示されない領域が存在する。そのため、従来技術による三次元ディスプレイでは、水平表示方向に強度ムラが存在するという問題がある。



一方、従来から、液晶ディスプレイを代表とする二次元ディスプレイの色画素の形状は長方形をしていた。しかし、最近では、視野角拡大などの目的でマルチドメイン形状などの変形した形状が用いられるようになってきてきる。そのため、二次元ディスプレイの色画素形状が、必ずしも三次元ディスプレイに適する色画素形状を有しているとは限らない。



かかる背景のもと、二次元ディスプレイ用に開発されたディスプレイパネルを三次元ディスプレイに利用可能にする要望がある。
【非特許文献1】
高木康博:「変形2次元配置した多重テレセントリック光学系を用いた3次元ディスプレイ」映像情報メディア学会誌、Vol. 57. no.2, p294-300 (2003)
【非特許文献2】
福冨武史、名手久貴、高木康博:「指向性画像の高密度表示を用いた3次元画像における調節応答」、映像情報メディア学会誌、vol.58, no.1, p69-74 (2004)
【特許文献1】
米国特許第6,118,584号
【特許文献2】
EP 0,625,861A2

産業上の利用分野


本発明は、三次元画像表示方式に係り、レンチキュラーシートを用いた三次元画像表示技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水平方向に延在する横列と、該水平方向と実質的に垂直な垂直方向に延在する縦列とに配置された複数の色画素を備え、前記横列には赤、緑、青の色画素が周期的に配置されている二次元ディスプレイと、
前記二次元ディスプレイの上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、を備える三次元ディスプレイであって、
横列にM個と縦列にN個の M x N 個の色画素と、これに対応する一つのシリンドリカルレンズで一つの三次元画素が構成される場合において、Nが4以上であり、
前記三次元画素内の第一の横列を構成する第一の色画素と、前記第一の横列と平行な第二の横列を構成し、前記第一の色画素と同色である第二の色画素とが、前記水平方向に互いに切れ目なく配置されている、三次元ディスプレイ。

【請求項2】
前記二次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイまたはプラズマディスプレイの色画素を有する、請求項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項3】
前記三次元画素内で、同色の色画素の水平方向のピッチをPxとし、
前記色画素の水平幅をwとすると、
w = Px/N
の関係式を有し、水平方向のブラックストライプの割合が 1-3/N である、請求項1または2に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項4】
前記色画素の形状は、水平幅がPx/Nの矩形または平行四辺形である、もしくは上辺と下辺の長さの平均値がPx/Nの台形である、請求項ないしのうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項5】
水平方向に延在する横列と、該水平方向と実質的に垂直な垂直方向に延在する縦列とに配置された複数の色画素を備え、前記横列には赤、緑、青の色画素が周期的に配置されている二次元ディスプレイと、
前記二次元ディスプレイの上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、
前記二次元ディスプレイより上で前記レンチキュラーシートより下に配設させた、複数の開口部を有する開口アレイと、
を備える三次元ディスプレイであって、
横列にM個と縦列にN個の M x N 個の色画素と、これに対応する一つのシリンドリカルレンズで一つの三次元画素が構成される場合において、Nが4以上であり、
同色の色画素の水平方向のピッチをPxとし、同色の色画素の垂直方向のピッチをPyとし、前記開口アレイの各開口部の水平方向のピッチをPx'とし、前記開口アレイの各開口部の垂直方向のピッチをPy'とすると、
PxPx'Py = Py'
の関係式を有し、
前記三次元画素内の同色の色画素群に対応する前記開口アレイを構成する開口群において、第一の横列を構成する第一の開口と、前記第一の横列と平行な第二の横列を構成する第二の開口とを、前記開口アレイの水平方向に対して、互いに切れ目なく配置させる、三次元ディスプレイ。

【請求項6】
前記開口アレイと前記二次元ディスプレイとの間に配設させた拡散板をさらに備える、請求項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項7】
前記二次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイまたはプラズマディスプレイの色画素を有する、請求項5または6に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項8】
前記開口アレイの各開口部の水平幅をw'とすると
w' = Px'/N
の関係式を有する、請求項ないしのうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項9】
前記開口部の形状は、水平幅がPx'/Nの矩形または平行四辺形である、もしくは上辺と下辺の長さの平均値がPx'/Nの台形である、請求項ないしのうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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