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磁気センサー

国内特許コード P110003430
整理番号 E066P09
掲載日 2011年6月21日
出願番号 特願2004-530516
登録番号 特許第4185968号
出願日 平成15年2月14日(2003.2.14)
登録日 平成20年9月19日(2008.9.19)
国際出願番号 JP2003001543
国際公開番号 WO2004019051
国際出願日 平成15年2月14日(2003.2.14)
国際公開日 平成16年3月4日(2004.3.4)
優先権データ
  • 特願2002-243942 (2002.8.23) JP
発明者
  • 十倉 好紀
  • 川崎 雅司
  • 山田 浩之
  • 小川 佳宏
  • 金子 良夫
出願人
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 磁気センサー
発明の概要

記録された磁化のサイズが微小サイズであっても磁気記録が再生可能であり、入射光そのものを光磁気ディスクに照射せずに光磁気ディスクに記録された磁化を直接読み取ることができ、かつS/N比の高い信号を得ることができる磁気センサーを提供する。垂直記録媒体(101)に配置される電気分極を有する磁気センサー素子(102)と、この磁気センサー素子(102)に作用するレーザー光発生手段とを備え、前記磁気センサー素子(102)への前記レーザー光発生手段からの振動数ωのレーザー光(104)の入射により、前記磁気センサー素子(102)から出射する振動数2ωの第2高調波(105)の偏光面の回転角度φの変化により垂直記録媒体(101)の情報を読み出す。

従来技術、競合技術の概要


光磁気ディスクに記録された情報の再生には、従来、磁気光学効果である反射光のカー効果を用いている。



第1図はかかる従来の光磁気ディスクの再生原理の説明図である。



この図において、1は半導体レーザー、2,4,5はレンズ、3は偏光子、6は検光子、7はフォトダイオード、8は入射光、9は反射光、10は垂直磁気記録膜を示している。



この図に示すように、光磁気ディスクの再生原理としては、反射光9の偏光面がカー効果により入射光8の偏光面に対して回転する。この反射光9の偏光面の回転角を読み取り記憶を再生させる。このときの回転角度は磁化の向きと光の進行方向とが平行である場合に最も大きくなる。このことから記録膜としては媒体の面に垂直な磁化を持つ材料が望まれる。また、面に垂直な磁化を持つという条件には、垂直磁化にすると面密度が高まり、高密度記録ができるという利点がある。このことから、この垂直磁気記録方式は今後の主流になる。



また、光磁気ディスクのメモリ容量は、再生に用いる半導体レーザーのスポットサイズに依存する。通常の半導体レーザーの再生波長は0.78μm~0.65μm程度である。したがって、読み取り精度の面から、磁化のサイズが読み取り波長程度に制限される。これは記録容量の制限となり今後の解決すべき最も大きな課題となっている。



これに対して、MSR(磁気誘起超解像)方式などの発明がなされている。これを用いれば、通常の半導体レーザーの再生波長の半分程度の磁化サイズでも読出し可能となりつつある。K.Shono〔J.Magn.Soc.Jpn.19,Supple.S1(1999)177〕によれば、赤色レーザーの波長で0.3μmの記録マークを再生しており、3.5インチMOディスクで1.3GBの記録容量を実現している。しかし、これも高々波長の半分程度の読み出しサイズであり、0.1μm(1000Å)以下の微細な磁化サイズを再生することは困難である。よって、おのずと限界が見えており深刻な解決すべき課題であることに変わりはない。



さらに、情報の再生に磁気光学効果を利用する従来の方法では、記録が書き込まれた光磁気ディスクに直接半導体レーザー光を入射する。この入射光による温度上昇が光磁気ディスクの磁性材料のスピン整列温度(キュリー温度Tc)以上になると記憶が消去されてしまう。そこで読み取り用の入射光はこの転移温度Tc以上にならないように、入射強度を制限しなければならないという問題点がある。これはひいては再生信号のS/N比向上に制限を与える結果となり、再生信号処理系に過大な負荷を発生させている。



上記は、光磁気ディスクでの記録データ再生上の問題点を述べたが、ハードディスク装置(HDD)の磁気抵抗機構を用いた再生デバイスにおいても同様な技術的課題を持っている。記録用の磁性材料の微細化が進むにつれて、再生も高感度で超微細領域の磁気を読み取る必要がある。



HDDのデータ読み出し技術の次世代技術として、TMR(tunneling magneto resistive)ヘッド(Fujikata et al.,The 8th Joint MMM-Intermag Conference Abstracts,p492,Jan.2001)、また、次々世代技術としてEMR(extraordinary magneto resistive)の開発がしのぎを削っている。



この次々世代技術といわれているEMRでも試作段階では、読み取り素子の直径は数mm(Solin et al.,Science,vol.289,pp.1530-1532,Sep.2000)であり、0.1μm(1000 Å)以下の読み取りはこれからであるため、実用化の実現にはまだ遠い段階にある。

産業上の利用分野


本発明は、磁気センサーに係り、特に、光磁気ディスクやハードディスク装置(HDD)等の固体内に埋め込まれたスピン情報を高感度、高空間分解能で読み出す(再生する)ことを可能にする、第2高調波を用いた磁気センサー素子に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】(a)スピン情報を有する物体に配置される、空間的に非対称性を有する界面構造を有し、その界面を構成する一つの固体材料が、垂直磁気記録膜の下向き(データ「0」)もしくは上向き(データ「1」)の磁化から発生する+-の磁界を感じて、磁気ドメインのスピンの向きが、下向きあるいは上向きとなる特性を有する磁性体である磁気センサー素子と、
(b)該磁気センサー素子に作用するレーザー光照射手段とを備え、
(c)該レーザー光照射手段から前記磁気センサー素子へ振動数ωのレーザー光を入射することにより、前記磁気センサー素子から出射する振動数2ωの第2高調波の偏光面の回転角度の変化によりスピン情報を有する物体のスピン情報を読み出すことを特徴とする磁気センサー。
【請求項2】 請求項1記載の磁気センサーにおいて、前記第2高調波を発生するために前記磁気センサー素子の少なくとも一つの磁性体材料が強磁性(フェリ磁性を含む)材料で界面を構成した構造を持つことを特徴とする磁気センサー。
【請求項3】 請求項2記載の磁気センサーにおいて、前記第2高調波を発生するために前記磁気センサー素子の少なくとも一つの材料が強磁性(フェリ磁性を含む)薄膜材料で、他の材料が複数の薄膜材料で界面を構成した多層薄膜材料を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項4】 請求項3記載の磁気センサーにおいて、前記複数の薄膜材料として少なくとも一つは遷移金属、もしくは遷移金属酸化物膜を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項5】 請求項4記載の磁気センサーにおいて、前記複数の薄膜材料として少なくとも一つは酸化Mn化合物膜を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項6】 請求項5記載の磁気センサーにおいて、前記複数の薄膜材料として少なくとも一つは(A1-x x )MnO3 (0≦x≦1)で、AとしてCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる元素、BとしてA以外のCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる酸化物を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項7】 請求項6記載の磁気センサーにおいて、前記複数の薄膜材料として少なくとも一つの膜が(A1-x x )MnO3 (0≦x≦1)で、その他の複数の膜からなる膜構成を単位ユニットとして、この単位ユニットを複数回繰り返して構成する多層膜を少なくとも一つ薄膜材料として用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項8】 請求項1記載の磁気センサーにおいて、前記第2高調波を発生するために前記磁気センサー素子の少なくとも一つの薄膜、もしくは結晶薄片で容易磁化軸と分極軸とが直交する材料を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項9】 請求項8記載の磁気センサーにおいて、前記第2高調波を発生するために前記磁気センサー素子の容易磁化軸と分極とが直交する一つの薄膜材料とその他の複数の薄膜材料を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項10】 請求項9記載の磁気センサーにおいて、前記第2高調波を発生するために前記磁気センサー素子の容易磁化軸と分極軸とが直交する材料において容易磁化軸に垂直な電場成分を持つ光を入射させ、該光に反射もしくは透過する光の第2高調波成分を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項11】 請求項10記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の複数の薄膜材料として少なくとも一つは遷移金属膜、もしくは遷移金属酸化物膜を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項12】 請求項11記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の複数の薄膜材料として少なくとも一つは酸化Mn化合物膜を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項13】 請求項12記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の複数の薄膜材料として少なくとも一つは(A1-x x )MnO3 (0≦x≦1)で、AとしてCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる元素、BとしてA以外のCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる酸化物を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項14】 請求項13記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の少なくとも一つの膜が(A1-x x )MnO3 (0≦x≦1)で、その他の複数膜からなる膜構成を単位ユニットとして、この単位ユニットを複数回繰り返して構成する多層膜を少なくとも一つ薄膜材料として用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項15】 請求項10、11又は12記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の容易磁化軸と分極軸とが直交する材料としてFeの酸化物およびFe酸化薄膜を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項16】 請求項15記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の容易磁化軸と分極軸とが直交する材料としてGa2-x Fex 3 結晶および薄膜を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項17】 請求項16記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の容易磁化軸と分極軸とが直交する材料としてGa2-x Fex 3 結晶および薄膜でFe(鉄)の組成;xの範囲が0.7≦x≦1.5の材料で斜方晶の結晶構造を持った材料を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項18】 請求項2から17の何れか1項に記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の遷移金属酸化物薄膜をSrTiO3 薄膜で上下を挟んだ多層構造を用いることを特徴とする磁気センサー。
【請求項19】 請求項2から17の何れか1項に記載の磁気センサーにおいて、前記磁気センサー素子の複数の薄膜材料を支持する基板材料としてSrTiO3 結晶を用いることを特徴とする磁気センサー。
産業区分
  • 測定
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004530516thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 十倉スピン超構造プロジェクト 領域
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