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n型トランジスタ、n型トランジスタセンサ及びn型トランジスタ用チャネルの製造方法

国内特許コード P110003455
整理番号 A242P50
掲載日 2011年6月21日
出願番号 特願2005-034476
公開番号 特開2006-222279
登録番号 特許第4891550号
出願日 平成17年2月10日(2005.2.10)
公開日 平成18年8月24日(2006.8.24)
登録日 平成23年12月22日(2011.12.22)
発明者
  • 松本 和彦
  • 小島 厚彦
  • 長尾 哲
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 n型トランジスタ、n型トランジスタセンサ及びn型トランジスタ用チャネルの製造方法
発明の概要 【課題】 ナノチューブ状構造体をチャネルに用いたトランジスタにおいて従来とは異なる新たなn型トランジスタを提供する。
【解決手段】 ソース電極2とドレイン電極3とゲート電極4とソース電極2及びドレイン電極3の間に設けられたナノチューブ状構造体で形成されたn型のチャネル5とを備えたトランジスタ1のチャネル5上に窒素化合物の膜6を直接形成する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


トランジスタは、ゲートに入力される電圧信号を、ソース電極あるいはドレイン電極から出力される電流信号に変換する素子である。ソース電極とドレイン電極との間に電圧を加えると、両者の間に形成されたチャネルに存在する荷電粒子がソース電極とドレイン電極との間を電界方向に沿って移動し、ソース電極あるいはドレイン電極から電流信号として出力される。この際、出力される電流信号の強さは荷電粒子の密度に比例する。したがって、絶縁体を介してチャネルの上方、側面、あるいは下方などに設置したゲートに電圧を加えると、チャネルに存在する荷電粒子の密度が変化するため、これを利用して、ゲート電圧を変化させることにより電流信号を変化させることができる。



また、近年、高密度集積回路(LSI)等の更なる高集積化のために、ナノスケールのナノチューブ状構造体を用いたトランジスタが注目されている。ナノチューブ状構造体の中でも特にカーボンナノチューブを用いた技術に注目すると、一般に、カーボンナノチューブをチャネルに用いたトランジスタは、大気中ではp型半導体的な特性を示す。このp型半導体的な特性は、カーボンナノチューブ或いはカーボンナノチューブとソース電極又はドレイン電極との界面付近に吸着した酸素によるものと考えられている。詳しくは、前者は酸素によりカーボンナノチューブへホール(正孔)がドーピングされるため、また、後者はソース電極あるいはドレイン電極とカーボンナノチューブとのショットキーバリアが酸素の吸着により変調されるためと考えられている。



将来的なデバイス応用を考える上で、大気中で安定したn型半導体的な特性を示すカーボンナノチューブトランジスタを作製することが強く望まれている。そこで現在、n型のカーボンナノチューブトランジスタを作製するための技術が種々提案されている。その例を挙げると、カリウムや有機分子などをカーボンナノチューブにドーピングする方法、有機固体電解質をソース電極、ドレイン電極及びカーボンナノチューブチャネル上にコーティングする方法、真空中や窒素雰囲気あるいは水素雰囲気中で200℃以上の温度で熱処理を行なうことで酸素を脱離させ、その後、酸化シリコンや酸化ジルコニウム等でキャップする方法などが挙げられる(非特許文献1~7)。



【非特許文献1】
S. J. Wind, J. Appenzeller, R. Martel, V. Derycke and P. Avouris: Appl. Phys. Lett. 80 (2002) 3817-3819.
【非特許文献2】
S. Heinze, J. Tersoff, R. Martel, V. Derycke, J. Appenzeller and P. Avouris: Phys. Rev. Lett. 89 (2002) 106801-1-4.
【非特許文献3】
V. Derycke, R. Martel, J. Appenzeller and P. Avouris: Appl. Phys. Lett. 80(2002)2773-2775.
【非特許文献4】
J. Kong and H. Dai: J. Phys. Chem. B 105(2001)2890-2893
【非特許文献5】
C. Lu, Q. Fu, S. Huang and J. Lie: Nano Lett. 4 (2004) 623-627.
【非特許文献6】
A. Bachtold, P. Hadley, T. Nakanishi and C. Dekker: Science 294 (2001)1317-1320.
【非特許文献7】
A. Javey, H. Kim, M. Brink, Q. Wang, A. Ural, J. Guo, P. Mcintyre, P. Mceuen, M. Lundstrom and H. Dai: Nature Mater. 1 (2002) 241-246.

産業上の利用分野


本発明は、ナノチューブ状構造体をn型のチャネルとして備えたn型トランジスタ及びn型トランジスタセンサ、並びに、n型トランジスタ用チャネルの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ソース電極と、
ドレイン電極と、
ゲート電極と、
該ソース電極及び該ドレイン電極の間に設けられたカーボンナノチューブで形成されたn型のチャネルと、
該チャネル上に熱CVD法により直接形成された窒素化合物の膜とを備え
該n型チャネルが窒素化合物膜形成時にp型からn型に転換されたチャネルである
ことを特徴とする、n型トランジスタ。

【請求項2】
該窒素化合物膜形成時の温度が、温度200℃以上1600℃以下である
ことを特徴とする、請求項1記載のn型トランジスタ。

【請求項3】
該窒素化合物膜形成時の酸素濃度が、1体積%以下である
ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のn型トランジスタ。

【請求項4】
該窒素化合物が、窒化シリコンである
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のn型トランジスタ。

【請求項5】
該ゲート電極が、該窒素化合物の膜を介して該チューブ上に形成されたトップゲートである
ことを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載のn型トランジスタ。

【請求項6】
ソース電極と、
ドレイン電極と、
該ソース電極及び該ドレイン電極の間に設けられたカーボンナノチューブで形成されたn型のチャネルと、
該チャネル上に熱CVD法により直接形成された窒素化合物の膜とを備え、
該チャネルが窒素化合物膜形成時にp型からn型に転換されたチャネルであり、
検出対象を該チャネルを流れる電流の変化として検知する
ことを特徴とする、n型トランジスタセンサ。

【請求項7】
該窒素化合物膜形成時の温度が、温度200℃以上1600℃以下である
ことを特徴とする、請求項6記載のn型トランジスタ。

【請求項8】
該窒素化合物膜形成時の酸素濃度が、1体積%以下である
ことを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のn型トランジスタ。

【請求項9】
p型半導体的な特性を示すカーボンナノチューブに、酸素濃度1体積%以下、温度200℃以上1600℃以下の条件下、窒素を含有する原料化合物と、窒素とともに窒素化合物を構成する原子を含有する原料化合物とからなる窒素化合物の原料ガスの存在下において、熱CVD法により窒素化合物の膜を直接に形成させる工程を有する
ことを特徴とする、n型トランジスタ用チャネルの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005034476thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 新しい物理現象や動作原理に基づくナノデバイス・システムの創製 領域
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