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被覆型ヘテロ芳香環化合物

国内特許コード P110003465
整理番号 N032P21
掲載日 2011年6月21日
出願番号 特願2005-065947
公開番号 特開2006-248945
登録番号 特許第4505568号
出願日 平成17年3月9日(2005.3.9)
公開日 平成18年9月21日(2006.9.21)
登録日 平成22年5月14日(2010.5.14)
発明者
  • 安蘇 芳雄
  • 家 裕隆
  • 韓 愛鴻
出願人
  • 学校法人大阪大学
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 被覆型ヘテロ芳香環化合物
発明の概要

【課題】 ヘテロ環が効果的に被覆され、電子材料等に適したヘテロ環化合物を提供する。
【解決手段】 例えば、下記スキーム1に従い、まずチオフェンモノマーユニット(1T)を合成し、さらに、酸化的重合を繰り返し、オリゴマー(2T)~(16T)を合成する。ヘテロ環は、チオフェンに限定されず、例えばフランまたはピロールでも良い。ケイ素上の置換基も、スキーム1のものに限定されず、任意である。また、重合度および合成方法も、スキーム1のものに限定されない。本発明の化合物は、紫外可視吸収スペクトルに示す通り、π電子共役が効果的に保たれている。

【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


チオフェン環等のヘテロ芳香環は、重合させてπ電子共役系を拡張することで、重合度に応じた特徴的な性質を示す。そのため、特に、チオフェン環の重合構造を含むオリゴチオフェンおよびその誘導体が、電子材料への適用等の観点から盛んに研究されている。



オリゴチオフェンおよびその誘導体を電子材料に適用するための研究においては、まず、オリゴチオフェン構造の重合度に応じた電気的性質を明らかにするために、オリゴチオフェン単分子の電気的性質、例えば導電性等の計測が重要である。その観点から、オリゴチオフェン構造を嵩高い置換基で被覆する研究が盛んに行なわれている(非特許文献1~5等)。これは、そのように被覆することで、オリゴチオフェン構造の平面性が保たれるとともに、分子間のπ-スタッキング相互作用等が阻害され、オリゴチオフェン構造中のπ電子共役が効果的に保たれると考えられるからである。また、このようにオリゴチオフェン構造中のπ電子共役を効果的に保つことで、いわゆる分子エレクトロニクスのナノレベル分子ワイヤに応用することも研究されている。



しかし、現在に至るまで、有効共役長を損なうことなく、かつ、共役鎖を効果的に被覆したオリゴチオフェン、およびその他のオリゴヘテロ環化合物の製造は困難な状況である。




【非特許文献1】Aso, Y. ; Otsubo, T. et al. J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 5286.

【非特許文献2】Otsubo, T. ; Ueno, S. ; Takimiya, K. ; and Aso, Y. Chemistry Letters 2004, 33(9), 1154.

【非特許文献3】Tanaka, S. and Yamashita, Y. Synthetic Metals 1999, 101, 532.

【非特許文献4】Tanaka, S. and Yamashita, Y. Synthetic Metals 2001, 119, 67.

【非特許文献5】Wakamiya, A. ; Yamazaki, D. ; Nishinaga, T. ; Kitagawa, T. and Komatsu, K. J. Org. Chem. 2003, 68, 8305.

産業上の利用分野


本発明は、被覆型ヘテロ芳香環化合物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(I)で表される化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【化学式1】


式(I)中、
1~Y6は、それぞれ独立に、酸素原子であるか、または存在せず、
1~R6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~18の直鎖もしくは分枝アルキル基、炭素数2~18の直鎖もしくは分枝不飽和炭化水素基、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントリル基、2-アントリル基、または9-アントリル基であり、
Zは、下記式(i)~(vii)のいずれかで表される原子または原子団であり、
【化学式2】


7は、水素原子、炭素数1~6の直鎖もしくは分枝アルキル基、または炭素数2~6の直鎖もしくは分枝不飽和炭化水素基であり、
1およびX2は、それぞれ独立に、水素原子またはメルカプト基であり、
nは正の整数である。

【請求項2】
1~R6が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6の直鎖もしくは分枝アルキル基、炭素数2~6の直鎖もしくは分枝不飽和炭化水素基、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントリル基、2-アントリル基、または9-アントリル基である請求項1に記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。

【請求項3】
1~R6が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントリル基、2-アントリル基、または9-アントリル基であり、
7が、水素原子またはメチル基である、
請求項1または2に記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。

【請求項4】
下記式(II)で表される請求項1~3のいずれかに記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【化学式3】


式(II)中、X1、X2およびnは、それぞれ請求項1に記載の前記式(I)におけるX1、X2およびnと同じである。

【請求項5】
nが1~96である請求項1~4のいずれかに記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。

【請求項6】
nが2の倍数である請求項5に記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。

【請求項7】
nが1、2、4、6、8、12または16である、請求項5に記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。

【請求項8】
1およびX2が水素原子であり、n=1である請求項1に記載の式(I)で表される化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を製造する方法であり、X1およびX2が水素原子であり、n=1である請求項1に記載の式(I)で表される化合物が下記式(VI)で表される化合物であり、下記式(III)~(V)で表される化合物のカップリング反応により下記式(VI)で表される化合物を製造する工程を含む製造方法。
【化学式4】


式(III)~(VI)中、
1~Y6、R1~R6およびZは、それぞれ請求項1に記載の前記式(I)におけるY1~Y6、R1~R6およびZと同じであり、Hal1およびHal2は、それぞれ独立に、塩素、臭素またはヨウ素である。

【請求項9】
請求項8に記載の前記式(VI)で表される化合物を重合させる工程を含む、請求項1に記載の式(I)で表される化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を製造する方法。

【請求項10】
前記重合工程により得られた生成物をさらに重合させる工程を含む、請求項9に記載の製造方法。

【請求項11】
前記重合が、有機リチオ化剤を用いた酸化的重合である、請求項9または10に記載の製造方法。

【請求項12】
請求項1~7のいずれかに記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩からなる分子集合体であり、前記分子集合体中における前記化合物分子の重合度nが均一である分子集合体。

【請求項13】
下記式(VII)で表される骨格の電気的性質を測定するための、請求項12に記載の分子集合体。
【化学式5】


式(VII)中、Zおよびnは、それぞれ請求項1に記載の前記式(I)におけるZおよびnと同じである。

【請求項14】
請求項1~7のいずれかに記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩、または請求項13に記載の分子集合体を含む、電子材料。

【請求項15】
請求項1~7のいずれかに記載の化合物、その互変異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩、または請求項13に記載の分子集合体を含む、半導体。
産業区分
  • 有機化合物
  • 高分子化合物
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 高度情報処理・通信の実現に向けたナノ構造体材料の制御と利用 領域
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