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光信号増幅3端子装置 コモンズ 実績あり

国内特許コード P110003541
整理番号 Y03-P251
掲載日 2011年6月23日
出願番号 特願2005-501565
登録番号 特許第4436451号
出願日 平成15年9月19日(2003.9.19)
登録日 平成22年1月8日(2010.1.8)
国際出願番号 JP2003011961
国際公開番号 WO2004038492
国際出願日 平成15年9月19日(2003.9.19)
国際公開日 平成16年5月6日(2004.5.6)
優先権データ
  • 特願2002-308946 (2002.10.23) JP
  • 特願2003-059382 (2003.3.6) JP
  • 特願2003-287576 (2003.8.6) JP
発明者
  • 前田 佳伸
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 光信号増幅3端子装置 コモンズ 実績あり
発明の概要 光信号増幅3端子装置10においては、第1波長λの第1入力光Lと第2波長λの第2入力光Lとが入力された第1光増幅素子26からの光から選択された第2波長λの光と、第3波長λの第3入力光(制御光)Lとが第2光増幅素子34へ入力させられるとき、その第2光増幅素子34から出された光から選択された第3波長λの出力光Lは、前記第1波長λの第1入力光Lおよび/または第3波長λの第3入力光Lの強度変化に応答して変調された光であって、前記第3波長λの第3入力光(制御光)Lに対する信号増幅率が2以上の大きさの増幅信号となるので、光信号の増幅処理を制御入力光を用いて直接行うことができる光信号増幅3端子装置10を得ることができる。
従来技術、競合技術の概要


広帯域且つ高速伝送が可能な光ファイバ通信を用いた動画像通信や映像の分配といった広帯域な新サービスの広範な展開が期待されている。しかしながら、たとえばエレクトロニクスで言えば3端子のトランジスタに相当するような機能(信号増幅作用)素子、すなわち光信号を他の光信号で直接制御して信号増幅するような光機能素子は、未だ、実現されていない。



このため、折角、高速で伝送した光信号を一旦電気信号に変換し、電子回路において情報処理が行われ、処理後の信号を再度光に変換して伝送するというのが実情である。したがって、光を光で直接制御することができないので、信号処理の高速性に限界があった。光信号のまま信号処理ができる場合には、並列処理が可能であると言われており、一層の処理時間の短縮化が期待できるのである。



これに対し、非特許文献1或いは非特許文献2に記載されている装置は、光をスイッチングする装置、マッハツェンダー型光干渉による波長変換などを利用したゲートスイッチング装置に過ぎず、これらは、温度変化、振動に弱く、設定が厳しいという不都合があった。このような従来技術は、電子回路におけるトランジスタのように、入力光を制御光を用いて信号増幅された出力光を得る機能を備えた光信号増幅3端子装置を構成する点については何ら開示されていない。



次に、広帯域、高速且つ高容量の信号伝送が可能な光通信の分野において、その光信号の通信、転送、分配がその広帯域、高速且つ高容量といった性質を損わないようにして行われることが期待されている。比較的近い将来に構築されることが予想されている波長分割多重(WDM)をベースとした光ネットワークでは、一方の光伝送路から伝送された波長の異なる複数種類のレーザ光である波長分割多重光信号を波長毎に所望の光伝送路へ転送する光信号の転送(光信号の中継)技術が重要となる。光ファイバなどの所定の伝送路(たとえば波長バス)を介して伝播した一連の光信号(たとえばパケット信号)を、その一連の光信号に付されているラベル或いはタグのような行先情報が示す他の伝送路へ転送するための光信号転送、たとえば光ネットワーク内或いは光ネットワーク間でルーティングするルーティングでは、大容量且つ高速であるという光信号伝送の特徴を損うものであってはならなず、ルータすなわち光信号中継(転送)装置においても高速で転送処理されること、信頼性が高く、小型であることなどが要求される。



これに対し、たとえば特許文献1に記載された光パスクロスコネクト装置が提案されている。これによれば、波長多重伝送リンクの波長バスをG本ずつN個の波長群バスに分割する分波器と、その分波器によって分割された波長群毎にルーティング処理を実行するルーティング処理部とが備えられ、波長群毎にルーティング処理が行われるように構成されている。この光パスクロスコネクト装置のルーティング処理部は、波長群毎に波長変換する波長変換器と、それにより波長変換された光を分配するためにコントローラによって制御される光マトリックススイッチとから構成されている。そして、この光マトリックススイッチは、マトリックス状光路の交点に配置されたメカニカル動作の反射鏡スイッチをコントローラによって択一的に動作させ、複数の波長群のうちその反射鏡スイッチにより反射された1つの波長群を所望の伝送路へ出力させるように構成されるか(段落0042、図10(1))、或いは、コントローラによって択一的に動作させられる光スイッチとメッシュ配線とが配置され、複数の波長群のうちその光スイッチにより通過させられた1つの波長群をメッシュ配線内の1つの伝送路へ出力させるように構成される(段落0043、図10(2))。



しかしながら、上記従来の光パスクロスコネクト装置では、コントローラによって作動制御される反射鏡スイッチ或いは光スイッチによってルーティング処理されることから、コントローラにおいて電子的に処理された出力であるルーティング先(行先)を示すが指令信号に従って反射鏡スイッチ或いは光スイッチが切換動作させられる。このため、光信号の一部を電気信号に変換してその電気信号に含まれる行先情報たとえばパケットのラベルやタグに含まれる転送関連信号を抽出し、それに従って反射鏡スイッチ或いは光スイッチを電気的に作動制御してから光信号を転送する必要があるため、応答速度が十分に得られなかった。また、転送先の伝送路(波長バス)の波長に合わせて波長を変換するために、上記ルーティング処理部の他に波長変換部が備えられており、そのような波長変換部がルーティング処理部に加えて設けられているので、装置が大型となるとともに、特にメカニカル作動の反射鏡スイッチが用いられる場合には信頼性が得られない場合があった。



さらに、広帯域、高速且つ高容量の信号伝送が可能な光通信の分野において、光信号(たとえばパケット信号などの光データ)の識別、多重や分離、スイッチング、ルーティング(転送、分配)がその広帯域、高速且つ高容量といった性質を損わないようにして行われることが期待されている。このような光の領域では、たとえばフォトニックルータシステムに代表される光信号を処理する光信号処理システムの全般において、光信号を一時的に記憶し且つ所望のタイミングで取り出すことができる光信号記憶装置が求められている。エレクトロニクス分野の信号処理においてメモリが必須であると同様に、光信号処理分野においても光メモリ、光バッファと称される光信号記憶装置が必要不可欠であるからである。



これに対し、たとえば特許文献に記載されているような、光メモリ装置が提案されている。これによれば、複数種類の遅延時間を与えるために長さの異なる光ファイバからそれぞれ構成された複数の光導波手段105~108が用意されており、その光導波手段105~108のいずれかを通過させることでその光導波手段105~108のいずれかの伝播時間に対応する遅延時間だけ、光信号を記憶させることができるように構成されている。



しかしながら、上記従来の光メモリ装置では、光信号が伝播させられる光導波手段105~108のいずれかの伝播時間に対応する遅延時間だけ、その光信号の記憶時間が予め決定されるに過ぎず、任意のタイミングで光信号を取り出すことができないことから、光信号の処理の自由度が制限されて信号処理効率が低くなることが避けられなかった。

産業上の利用分野


本発明は、(a)光信号を増幅、制御、或いはスイッチングする光信号増幅3端子装置、特に、高度情報処理が可能な光通信、光画像処理、光コンピュータ、光計測、光集積回路などの光エレクトロニクスに好適な光信号増幅装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
pn接合からなる活性層をそれぞれ備えるとともに該活性層を通過した光を反射するための反射手段を一端面にそれぞれ備え、他端面から入力された光信号をクロスゲイン変調特性を利用して増幅および波長変換して該他端面から出力するための第1半導体光増幅素子および第2半導体光増幅素子と、
第1波長の第1入力光と第2波長の第2入力光とを前記第1半導体光増幅素子に入力させる第1光入力手段と、
前記第1半導体増幅素子からの光から前記第2波長の光を選択する第1波長選択素子と、
該第1波長選択素子により選択された第2波長の光と第3波長の第3入力光とを前記第2半導体光増幅素子へ入力させる第2光入力手段と、
該第2半導体光増幅素子からの光から第3波長の出力光を選択する第2波長選択素子とを、含み、
前記第3波長の出力光は、前記第1波長の第1入力光および/または第3波長の第3入力光の強度変化に応答して変調され、且つ前記第3波長の第3入力光に対する信号増幅率が2以上であることを特徴とする光信号増幅3端子装置。

【請求項2】
前記第1波長の第1入力光は変調光であり、前記第2波長の第2入力光は連続光であり、前記第3波長の第3入力光は制御光であり、前記第3波長の出力光は、該制御光の入力区間において該第1入力光の変調信号が増幅された信号波形を備えたものである請求項1の光信号増幅3端子装置。

【請求項3】
前記第3波長は、前記第1波長と同じ波長である請求項1または2のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項4】
前記第3波長の出力光の前記第3波長の制御光に対する信号増幅率は、10以上である請求項1乃至3のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項5】
前記半導体光増幅素子の活性層は、量子井戸、歪み超格子、または量子ドットから構成されたものである請求項1乃至4のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項6】
前記第1半導体光増幅素子および第2半導体光増幅素子の一端面に備えられた前記反射手段は、選択的に光を反射するものである請求項1乃至5のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項7】
前記反射手段は、前記第1半導体光増幅素子からの光のうちの前記第1波長の第1入力光は反射しないが前記第2波長の光は第2半導体光増幅素子へ向かって反射する第1の波長選択性ミラーと、該第2半導体光増幅素子からの光のうちの前記第1波長の第2入力光は反射しないが前記第3波長の光は反射する第2の波長選択性ミラーである請求項1乃至6のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項8】
前記第1半導体光増幅素子の一端面と光を反射するための反射手段との間には、前記第1波長の光は透過させないが前記第2波長の光は透過させる波長選択性フィルタが設けられ、前記第2半導体光増幅素子の一端面と光を反射するための反射手段との間には、前記第2波長の光は透過させないが前記制御光の波長は透過させる波長選択性フィルタが設けられたものである請求項1乃至6のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項9】
前記反射手段は、前記第1波長選択素子および/または第2波長選択素子として機能し、該反射手段に対して入力光の入射角度および/または出力光の出射角度を変えることによって、所定の半導体光増幅素子からの出力光を他の半導体光増幅素子へ入力させるものである請求項1乃至8のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項10】
前記第1半導体光増幅素子および第2半導体光増幅素子は、半導体基板の上に形成された光導波路においてそれぞれ複数組設けられ、それら複数組が1チップとして一体的に構成されたものである請求項1乃至5、7、8、9のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項11】
前記半導体光増幅素子の一端面を通して前記半導体光増幅素子内に入力光を入力させ、該一端面を通して該半導体光増幅素子内から出力される光を該入力光とは異なる光路へ導く光サーキュレータまたは方向性結合素子が設けられたものである請求項1乃至8のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項12】
前記第1波長選択素子または第2波長選択素子として機能する波長選択性ミラーまたは波長選択性フィルタは、光路内に設けられ、光伝播方向において屈折率が周期的に変化させられたグレーティングフィルタ、屈折率が異なる多数組の層が積層されて成る多層膜フィルタ、フォトニックバンドギャップを有するフォトニッククリスタルのいずれかから構成されたものである請求項1乃至11のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項13】
前記光信号増幅3端子装置は、光NANDゲート、光NORゲート、光フリップフロップ回路、または光演算増幅器を構成するものである請求項1乃至12のいずれかの光信号増幅3端子装置。

【請求項14】
前記第2波長選択素子は、前記第2半導体光増幅素子から出力される光のうちの前記制御光の波長に対応する第3波長の出力光を選択するとともに、該第3波長の出力光の波長に応じて複数の光伝送路へ分配する光分配装置である請求項1乃至13のいずれかの光信号増幅3端子装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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