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高ケイ酸ガラスの製造方法および高ケイ酸ガラス

国内特許コード P110003548
整理番号 K053P86
掲載日 2011年6月23日
出願番号 特願2005-503771
登録番号 特許第4521831号
出願日 平成16年3月19日(2004.3.19)
登録日 平成22年6月4日(2010.6.4)
国際出願番号 JP2004003810
国際公開番号 WO2004083145
国際出願日 平成16年3月19日(2004.3.19)
国際公開日 平成16年9月30日(2004.9.30)
優先権データ
  • 特願2003-078846 (2003.3.20) JP
発明者
  • 赤井 智子
  • 陳 丹平
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 高ケイ酸ガラスの製造方法および高ケイ酸ガラス
発明の概要

本発明は、低コストで大量に生産でき、各種光機能性イオンと複合化できるというバイコールガラスの利点を有しながら、なおかつFe濃度が低く、高い紫外線透過率を得ることのできる高ケイ酸ガラスの製造方法、および高い紫外線透過率を有する高ケイ酸ガラスを提供するものである。本発明の高ケイ酸ガラスの製造方法は、上記の課題を解決するために、重金属または希土類元素(好ましくは高価数の重金属または希土類イオン)を含んでなるホウケイ酸塩ガラスに熱処理を施して分相する工程と、分相された上記ホウケイ酸塩ガラスに酸処理を施して金属を溶出する酸処理工程と、酸処理された上記ホウケイ酸塩ガラスを焼結する焼結工程とを含むことを特徴としている。

従来技術、競合技術の概要

従来、紫外線透過材料としては石英ガラスが広く利用されている。この石英ガラスは、CVD法、溶融法などを利用して生産されているが、その生産方法は、コストが非常に高い、大型化が難しい、また、特に溶融法の場合は非常に高温(1900℃以上)にしなければならないなどといった欠点を有している。近年、紫外領域のレーザー、ランプなどの光源生産技術が確立し、赤外領域の光通信ファイバー以外の用途が増大していることによって、石英ガラスの様々な需要が増えており、より低コストで石英ガラスを製造する方法が嘱望されている。
また、ケイ酸を主成分として含む高ケイ酸ガラスを大量に生産する方法として、アルカリホウケイ酸塩系ガラスを熱処理によってSiOリッチの不溶相と、Bリッチの可溶相とに分相させた後に、酸で可溶相を溶出させることによって、SiOを主成分とする多孔質ガラスを作製し、次いでこの多孔質ガラスを焼成して生産するという方法が提案されている〔特許文献1(米国特許第2106774号明細書)参照〕。この方法は、バイコール法と呼ばれている。
しかしながら、上記バイコール法では、ガラス内にFeイオンや水分が残留するため、紫外光や赤外光の透過率を十分に向上させることができないという問題点を有している。そのため、バイコール法は石英ガラスの製法としては利用されていない。
従来のバイコール法によって製造されたバイコールガラスは、上述のように、短波長の紫外線を強く吸収するFeイオンが微量に存在するため、石英ガラスの紫外透過率と比べて低いことが知られている〔特許文献2(特開昭57-205337号公報(昭和57年12月16日公開))参照〕。そこで、特許文献2には、この高ケイ酸ガラスの紫外透過率を増加させるために、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、またはその塩を含有する酸で多孔質ガラスを再度酸処理して、多孔質ガラス中に微量に存在するFeイオンを水溶性の錯塩として溶出した後、焼成して高ケイ酸ガラスを作製するという方法も開示されている。
しかしながら、この方法で作製されたガラスの吸収端は220nm付近であり、石英ガラスの吸収端が160nmであることから考えれば、その紫外透過率ははるかに低く、Feイオンを除去する効果がまだ十分とは言えない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、低コストで大量に生産でき、各種光機能性イオンと複合化できるというバイコールガラスの利点を有しながら、なおかつFe濃度が低く、高い紫外線透過率を得ることのできる高ケイ酸ガラスの製造方法、およびその製造方法によって得られる高ケイ酸ガラスを提供することを目的とする。

産業上の利用分野

本発明は、高い紫外線透過率を有し、エキシマレーザー基盤材料、透紫外線フィルタ、紫外光利用材料などに使用することができる高ケイ酸ガラスの製造方法、および高い紫外線透過率を有する高ケイ酸ガラスに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】 マンガン、セリウム、クロム、コバルト、銅のうち何れかの元素を含んでなるホウケイ酸塩ガラスに熱処理を施して分相する工程と、
分相された上記ホウケイ酸塩ガラスに酸処理を施して金属を溶出する酸処理工程と、
酸処理された上記ホウケイ酸塩ガラスを焼結する焼結工程とを含み、
上記ホウケイ酸塩ガラスは、上記元素の酸化物を0.1重量%以上2.0重量%以下の割合で含むことを特徴とするホウ素を10ppm以上含み、厚さ1mmとした場合に、波長200nmの光を30%以上透過する高ケイ酸ガラスの製造方法。
【請求項2】 上記ホウケイ酸塩ガラスは、原料を加熱して溶融する溶融工程を2回実施して作製されたものであることを特徴とする請求の範囲1に記載の高ケイ酸ガラスの製造方法。
【請求項3】 上記ホウケイ酸塩ガラスに含まれるホウ酸は、2回実施される上記溶融工程のうちの第2回目の工程において添加されることを特徴とする請求の範囲2に記載の高ケイ酸ガラスの製造方法。
【請求項4】 上記ホウケイ酸塩ガラスがセリウムまたはクロムを含んでおり
上記酸処理工程と上記焼結工程との間で、上記ホウケイ酸塩ガラスに対して、熱処理と酸処理とが繰り返し行われ、さらに、エチレンジアミン四酢酸を含有する酸を用いてさらなる酸処理が施されることを特徴とする請求の範囲1ないし3の何れか1項に記載の高ケイ酸ガラスの製造方法。
【請求項5】 請求の範囲1ないし4の何れか1項に記載の高ケイ酸ガラスの製造方法により製造され、
ホウ素を10ppm以上含み、厚さ1mmとした場合に、波長200nmの光を30%以上透過することを特徴とする高ケイ酸ガラス。
産業区分
  • 窯業
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005503771thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 変換と制御 領域さきがけ 変換と制御 領域
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