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表面スピンエレクトロニクスデバイス コモンズ

国内特許コード P110003570
整理番号 Y03-P619
掲載日 2011年6月23日
出願番号 特願2005-507324
登録番号 特許第5057264号
出願日 平成16年6月23日(2004.6.23)
登録日 平成24年8月10日(2012.8.10)
国際出願番号 JP2004009226
国際公開番号 WO2004114415
国際出願日 平成16年6月23日(2004.6.23)
国際公開日 平成16年12月29日(2004.12.29)
優先権データ
  • 特願2003-179726 (2003.6.24) JP
発明者
  • 笠井 秀明
  • 中西 寛
  • 岸 智弥
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 表面スピンエレクトロニクスデバイス コモンズ
発明の概要 新規の動作原理に基づいたスピン伝導素子、スピンスイッチング素子及びスピンメモリー素子のスピントロニクスデバイスで、固体結晶(12)の表面上に積層した磁性原子薄膜(13)と、磁性原子薄膜上の2箇所に設けたドレイン電極(14)とソース電極(15)とからなり、固体結晶(12)の表面と磁性原子薄膜(13)とで形成される系のスピン分裂した表面電子状態バンドを用いることにより、スピン偏極電流が得られる。あらかじめソース電極(15)から特定の方向のスピンの電子を注入し、磁性原子薄膜(13)の磁化方向を制御することにより、注入された電子の伝導をon/offできる。磁性原子薄膜(13)の磁化保持機能を利用して、磁性原子薄膜(13)の磁化方向制御を情報書き込み操作、ソース電極(15)とドレイン電極(14)間の導通/遮断状態の検出を読み出し操作とするスピンメモリー素子が実現できる。
従来技術、競合技術の概要

これまでのエレクトロニクスは電子の電荷に基礎をおいたものである。しかしながら電子は電荷の他にスピンという属性を有しており、電子の電荷に基礎をおいたエレクトロニクスに限界が見え始めた近年、電子のスピンに基礎をおいたエレクトロニクス、すなわちスピントロニクス(Spintronics)の研究開発が急速に進められている。


例えば、スピンを利用したデバイスとしてGMR(Giant Magneto Resistance)素子があり、この素子は磁気ハードディスクメモリーの読み取り素子として実用化され、磁気ハードディスクメモリーの今日の記憶容量を可能にした。また、第三世代スピントロニクスデバイスとしてTMR(Tunnel Magneto Resistance)効果を用いたMRAM(Magneto Resistive Random Access Memory)がある。MRAMは、低消費電力、高速読み書き、高集積な次世代不揮発性メモリーとして実用化されつつある。

産業上の利用分野

本発明はスピントロニクス(スピンエレクトロニクス)デバイスに関し、詳しくは、スピン伝導素子、スピンスイッチング素子及びスピンメモリー素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
固体結晶表面と、この固体結晶表面上に積層した磁性原子薄膜と、この磁性原子薄膜上の2箇所に設けた電極と、を備え
上記固体結晶表面は、表面射影ギャップをもつ非磁性体結晶表面からなり、
上記固体結晶表面と磁性原子薄膜とからなる系に形成されるスピン分裂した表面電子状態バンドを利用し、スピン流を流すことを特徴とする、表面スピントロニクスデバイス・スピン伝導素子。

【請求項2】
前記電極は、探針状電極又はトンネル接触からなる電極であることを特徴とする、請求項1に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピン伝導素子。

【請求項3】
前記磁性原子薄膜は、厚さが1原子層の磁性原子薄膜であることを特徴とする、請求項1に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピン伝導素子。

【請求項4】
前記非磁性体結晶表面は銅(111)面であり、前記磁性原子薄膜は鉄原子薄膜であることを特徴とする、請求項1~3の何れかに記載の表面スピントロニクスデバイス・スピン伝導素子。

【請求項5】
前記非磁性体結晶表面は、水素終端処理した共有結合性結晶表面であり、前記磁性原子薄膜は鉄原子薄膜であることを特徴とする、請求項1~3の何れかに記載の表面スピントロニクスデバイス・スピン伝導素子。

【請求項6】
固体結晶表面と、この固体結晶表面上に積層した磁性原子薄膜と、この磁性原子薄膜上の2箇所に設けた電極と、上記磁性原子薄膜の磁化方向を制御する手段と、を備え
上記固体結晶表面は、表面射影ギャップをもつ非磁性体結晶表面からなり、
上記固体結晶表面と磁性原子薄膜とからなる系に形成されるスピン分裂した表面電子状態バンドのスピン状態を上記制御手段で制御し、上記一方の電極を通して外部のスピン伝導素子から供給されるアップスピンの電子及びダウンスピンの電子の何れか一方からなるスピン流をon/offすることを特徴とする、表面スピントロニクスデバイス・スピンスイッチング素子。

【請求項7】
前記電極は、探針状電極又はトンネル接触からなる電極であることを特徴とする、請求項6に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピン伝導素子。

【請求項8】
前記磁性原子薄膜は、厚さが1原子層の磁性原子薄膜であることを特徴とする、請求項6に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンスイッチング素子。

【請求項9】
前記非磁性体結晶表面は銅(111)面であり、前記磁性原子薄膜は鉄原子薄膜であることを特徴とする、請求項6~8の何れかに記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンスイッチング素子。

【請求項10】
前記非磁性体結晶表面は、水素終端処理した共有結合性結晶表面であり、前記磁性原子薄膜は鉄原子薄膜であることを特徴とする、請求項6~8の何れかに記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンスイッチング素子。

【請求項11】
前記磁性原子薄膜に近接した導線を有し、この導線に電流を流してこの導線周りに発生する磁場を利用して、前記磁性原子薄膜の磁化方向を反転および正転させる制御手段をもつことを特徴とする、請求項6に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンスイッチング素子。

【請求項12】
前記磁性原子薄膜に近接して配置したアップスピン源及びダウンスピン源と、
このアップスピン源と上記磁性原子薄膜とを接続する接続部と、
上記ダウンスピン源と上記磁性原子薄膜とを接続する接続部と、
上記アップスピン源のスピン及び上記ダウンスピン源のスピンを上記磁性原子薄膜に注入する電源と、を有し、
さらに、上記電源の電圧を印加して、上記アップスピン源または上記ダウンスピン源のスピンを上記磁性原子薄膜に注入することにより、上記磁性原子薄膜の磁化方向を正転または反転させる、前記磁性原子薄膜の磁化方向の制御手段をもつことを特徴とする、請求項6に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンスイッチング素子。

【請求項13】
前記アップスピン源およびダウンスピン源は、それぞれ、下向きおよび上向きに磁化された強磁性体であり、前記接続部は非磁性導体であることを特徴とする、請求項12に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンスイッチング素子。

【請求項14】
固体結晶表面と、この固体結晶表面上に積層した磁性原子薄膜と、この磁性原子薄膜上の2箇所に設けた電極と、上記磁性原子薄膜の磁化方向を制御する手段と、を備え
上記固体結晶表面は、表面射影ギャップをもつ非磁性体結晶表面からなり、
上記固体結晶表面と磁性原子薄膜とからなる系に形成されるスピン分裂した表面電子状態バンドのスピン状態を上記制御手段で制御し、上記一方の電極を通して外部のスピン伝導素子から供給されるアップスピンの電子及びダウンスピンの電子の何れか一方からなるスピン流をon/offし、かつ、上記磁性原子薄膜の磁化保持特性を利用して情報を記憶することを特徴とする、表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。

【請求項15】
前記電極は、探針状電極又はトンネル接触からなる電極であることを特徴とする、請求項14に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。

【請求項16】
前記磁性原子薄膜は、厚さが1原子層の磁性原子薄膜であることを特徴とする、請求項14に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。

【請求項17】
前記非磁性体結晶表面は銅(111)面であり、前記磁性原子薄膜は鉄原子薄膜であることを特徴とする、請求項14~16の何れかに記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。

【請求項18】
前記非磁性体結晶表面は、水素終端処理した共有結合性結晶表面であり、前記磁性原子薄膜は鉄原子薄膜であることを特徴とする、請求項14~16の何れかに記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。

【請求項19】
前記磁性原子薄膜に近接した導線を有し、この導線に電流を流してこの導線周りに発生する磁場を利用して、前記磁性原子薄膜の磁化方向を反転および正転させる、前記磁性原子薄膜の磁化方向の制御手段をもつことを特徴とする、請求項14に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。

【請求項20】
前記磁性原子薄膜に近接して配置したアップスピン源及びダウンスピン源と、
このアップスピン源と上記磁性原子薄膜とを接続する接続部と、
上記ダウンスピン源と上記磁性原子薄膜とを接続する接続部と、
上記アップスピン源のスピン及び上記ダウンスピン源のスピンを上記磁性原子薄膜に注入する電源と、を有し、
さらに、上記電源の電圧を印加して、上記アップスピン源または上記ダウンスピン源のスピンを上記磁性原子薄膜に注入することにより、上記磁性原子薄膜の磁化方向を正転または反転させる、前記磁性原子薄膜の磁化方向の制御手段をもつことを特徴とする、請求項14に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。

【請求項21】
前記アップスピン源およびダウンスピン源は、それぞれ、下向きおよび上向きに磁化された強磁性体あり、前記接続部は非磁性導体であることを特徴とする、請求項20に記載の表面スピントロニクスデバイス・スピンメモリー素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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