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光ヘッド及び光記録再生装置

国内特許コード P110003606
整理番号 568
掲載日 2011年6月27日
出願番号 特願2004-261617
公開番号 特開2006-079706
登録番号 特許第4534036号
出願日 平成16年9月8日(2004.9.8)
公開日 平成18年3月23日(2006.3.23)
登録日 平成22年6月25日(2010.6.25)
発明者
  • 野田 進
  • 浅野 卓
  • 高山 清市
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 光ヘッド及び光記録再生装置
発明の概要

【課題】 小型化が可能な光ヘッドを提供する。
【解決手段】 本発明の光ヘッド20は、2次元フォトニック結晶21を有する。2次元フォトニック結晶21は、スラブ状の本体31と、本体31に周期的に配列された空孔32と、空孔32の欠陥を線状に設けて成る導波路33及び空孔32の欠陥を点状に設けて成る共振器34を有する。導波路33の端部に光源22を設ける。光源22が発する光は、導波路33及び共振器34を通って光ディスク19の記録面に照射される。この光により、光ディスク19に情報を記録し、又は光ディスク19から情報を再生する。この光ヘッド20は、2次元フォトニック結晶21を用いることにより、従来の光学素子を用いた光ヘッドよりも小型化することができる。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


大容量の電子情報を記録し媒介するために、光記録媒体は欠かせない存在となっている。光記録媒体にはCD-ROMやDVD-ROM等の再生専用のものと、CD-R、CD-RW、DVD-RやDVD-RAM、MO等の記録・再生の双方が可能なものがある。後者には更に書き換えができるものとできないものとがある。



書き換え型光記録媒体では、光磁気方式と相変化方式が実用化されている。光磁気方式は、"0"又は"1"に対応する情報を、レーザ光と磁界により光記録媒体の記録層に磁化の方向で記録し、磁気光学効果による偏光面の違いにより読み取るものである。相変化方式は、光記録媒体の記録層にアモルファス相と結晶相の違いにより情報を記録し、これらに照射される光の反射率の違いにより情報を読み取るものである。記録の際には、アモルファス相は高い出力のレーザ光を照射してから急冷することにより形成し、結晶相はそれよりも低い出力のレーザ光を照射することにより形成する。なお、本願において「光記録媒体」は、情報の読み取り・書き込みの際に光を用いる記録媒体全般を指し、光と共に磁界を用いるものも含む。



光記録媒体への情報の記録・再生を行う装置においては、記録・再生用の光を光記録媒体に照射するための光ヘッドが重要な構成要素となる。図1に相変化方式の書き込み可能な光ヘッドの一例を示す。この光ヘッド10は、レーザダイオード(LD)から成る光源11と、光源11からの光を集光して平行光にするレンズ12と、レンズ12からの平行光を光ディスク19の所定の位置に集光するレンズ13と、レンズ12とレンズ13の間に配置され光ディスク19において反射した光の一部を取り出すビームスプリッタ14と、ビームスプリッタ14により取り出された光を受光するフォトダイオード(PD)から成る受光器15と、を備える。再生の際には、光源11から発せられた光が光ディスク19において反射され、ビームスプリッタ14により受光器15に送られてそこで検出される。検出された光の強度により、"0"又は"1"の情報が読み取られる。記録の際には、再生の場合よりも強い光が光源11から発せられ、光ディスク19に照射される。この光の強弱により光ディスク19の光記録層にアモルファス相又は結晶相を形成する。アモルファス相及び結晶相の一方が"0"、他方が"1"に対応する。



近年、より大容量の情報を記録することのできる記録媒体が求められている。例えば、従来よりも波長の短い光を用い、且つ開口度(Numerical Aperture: NA)の大きいレンズを用いてビームの径を小さくすることにより、記録密度を大きくすることが検討されている。



記録媒体の大容量化のための他の方法として、近接場光を用いることが検討されている。近接場光は、物体に光が入射した時にその入射位置のごく近傍に生成される光である。この近接場光が存在する範囲は光の波長よりも小さい。そのため、この近接場光を用いることにより、従来よりも高密度に情報を記録・再生することができるようになると期待されている。例えば、特許文献1には、光の出射端に開口を設けた光導波路と薄膜磁気トランスデューサを有し、開口から近接場光を生成すると共に薄膜磁気トランスデューサから磁界を生成することにより、磁気記録媒体の磁気記録層に情報を記録する光アシスト磁気ヘッドが記載されている。この光アシスト磁気ヘッドでは、近接場光が照射されたごく狭い領域のみに磁化による情報が記録される。



また、現在、光記録媒体の記録・再生装置の小型化と低コスト化が求められ、そのために光ヘッドの小型化と低コスト化が求められている。現在、光ヘッドに用いられている種々の光学素子のサイズは数mm~数cmであり、それらの素子を組み合わせた光ヘッドは数cmの大きさになっている。



これら光学素子の小型化に寄与することができると期待される新しい光デバイスに、フォトニック結晶がある。フォトニック結晶は誘電体に周期構造を人工的に形成したものである。その周期構造により、結晶中に光のエネルギーに関してバンド構造が形成され、光の伝播が不可能となるエネルギー領域が形成される。このようなエネルギー領域を「フォトニックバンドギャップ」(Photonic Band Gap: PBG)と呼ぶ。PBGが形成されるエネルギー領域(波長帯)は、誘電体の屈折率や周期構造の周期により定まる。



このフォトニック結晶中に適切な欠陥を導入することにより、PBG中にエネルギー準位(欠陥準位)が形成され、その欠陥準位に対応する波長の光のみがその欠陥の近傍に存在できるようになる。欠陥を線状に設けることにより、その線状欠陥は欠陥準位に対応する波長帯の光を伝播することのできる導波路となる。



特許文献2には、このようなフォトニック結晶を光記録媒体の記録・再生装置に用いることが記載されている。この構成では、特許文献3に記載された3次元フォトニック結晶を光ピックアップの光導波路として用いている。この3次元フォトニック結晶は、誘電体のロッドを周期的に並べて構成されるストライプ層を積層して成り、ロッドの欠陥を線状に設けることにより光導波路が形成されている。



特許文献2に記載の発明では、波長が異なるCD用の光とDVD用の光を1つの導波路に導入して同一の発光点から出射することを目的としている。そのため、これらの異なる2波長の光を1つの導波路に導入するための導波路の構成については具体的に記載されているが、光を光記録媒体に照射するための構成については具体的な記載がない。




【特許文献1】特開2003-045004号公報([0015]~[0018], 図1)

【特許文献2】特開2003-224322号公報([0017]~[0027], 図1,図3)

【特許文献3】特開2001-074955号公報([0010]~[0014], 図1)

産業上の利用分野


本発明は、光記録媒体に情報を記録(書き込み)し、又は光記録媒体に記録された情報を再生(読み取り)するための光ヘッド及び光記録再生装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光記録媒体に所定の波長の光を照射して情報を記録又は再生する光ヘッドにおいて、
a)スラブ状の本体に周期的な屈折率分布を設けて成り、前記光記録媒体が有する記憶領域に対向するように配置された2次元フォトニック結晶と、
b)前記周期的屈折率分布の欠陥を線状に設けて成り、前記所定波長の光を含む光が伝播する導波路と、
c)前記導波路の近傍に前記周期的屈折率分布の欠陥を点状に設けて成り、前記所定波長の光に共振し、該所定波長の光を前記2次元フォトニック結晶の面に垂直な方向に外部へ放射する共振器と、
d)前記所定波長の光を含む光を前記導波路に導入する光源と、
を備え、移動手段により移動可能であることを特徴とする光ヘッド。

【請求項2】
前記共振器に関して光記録媒体とは反対側に、共振器からの少なくとも一部の光を反射する反射部を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド。

【請求項3】
前記共振器が本体の厚み方向に関して光記憶媒体に近づくほど大きくなる形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ヘッド。

【請求項4】
前記共振器から放射され光記録媒体により反射される反射光の光路上であって該共振器を挟んで光記録媒体とは反対の側に受光器を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の光ヘッド。

【請求項5】
共振器に関して光源とは反対側の導波路上に、光源からの光を反射する導波路内反射部を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の光ヘッド。

【請求項6】
前記本体が2個の禁制帯領域を有し、前記導波路が該2個の禁制帯領域を通過し、前記共振器が光源に近い方の禁制帯領域に位置し、光源から遠い方の禁制帯領域の導波路の透過波長帯域が前記共振器の共振波長を含まないように前記近い方の禁制帯領域の周期を設定することにより、両禁制帯領域の境界から成る導波路内反射部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の光ヘッド。

【請求項7】
前記本体に、共振波長の異なる複数の共振器を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の光ヘッド。

【請求項8】
前記本体が複数個の禁制帯領域を有し、前記導波路が該複数個の禁制帯領域を通過し、前記複数の共振器がそれぞれ異なる禁制帯領域に位置し、各禁制帯領域の共振器の共振波長が、光源から遠い方の隣接禁制帯領域の導波路の透過波長帯域に含まれないように設定されていることを特徴とする請求項7に記載の光ヘッド。

【請求項9】
前記2次元フォトニック結晶を複数個備えることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の光ヘッド。

【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の光ヘッドを有することを特徴とする光記録/再生装置。
産業区分
  • 電子応用機器
  • 光学装置
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004261617thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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