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暗視野顕微鏡及びその調整方法

国内特許コード P110003735
整理番号 K017P21
掲載日 2011年6月28日
出願番号 特願2006-144050
公開番号 特開2007-316221
登録番号 特許第4925036号
出願日 平成18年5月24日(2006.5.24)
公開日 平成19年12月6日(2007.12.6)
登録日 平成24年2月17日(2012.2.17)
発明者
  • 西坂 崇之
  • 安田 涼平
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 学校法人 学習院
発明の名称 暗視野顕微鏡及びその調整方法
発明の概要 【課題】 対物レンズの絞りが必要なく、また開口数の低い長焦点のコンデンサレンズでも照明できる暗視野顕微鏡と、その光軸の有効な調整方法を提供すること。
【解決手段】 照明光を発する光源と、その光源からの照明光を集束させて観察試料を照明する集光側コンデンサレンズを含む集光光学系と、観察試料からの散乱光を受光してその拡大像を結像する対物レンズを含む結像光学系とを備えた暗視野顕微鏡において、集光側コンデンサレンズを長焦点距離のレンズとし、結像光学系における後ろ焦点面(Back Focal Plane)もしくはその共役像の結像中心部に、照明光を遮断する遮光部材を設ける。
【選択図】 図2
従来技術、競合技術の概要


照明光を発する光源と、その光源からの照明光を集束させて観察試料を照明する集光側コンデンサレンズを含む集光光学系と、観察試料からの散乱光を受光してその拡大像を結像する対物レンズを含む結像光学系とを備えた暗視野顕微鏡は公知である。



図1は、従来の一般的な暗視野顕微鏡の原理を示す説明図である。
光源からの光は、高い開口数の集光側コンデンサレンズを介し、円環状の照明光(10)として、フローセル(20)内の観察試料(21)に照射される。試料(21)により照明光は散乱されるが、照明光(11)そのものは対物レンズ(22)内にある開ロ絞り(23)により遮断される。そのため、散乱光(12)のみが対物レンズ(12)から射出される。それをカメラの撮像面に集光させれば、試料(21)の暗視野像が得られる。



光は、その波長より小さな粒子や構造によっても散乱されるので、暗視野顕微鏡を用いれば、可視光の波長以下の大きさのものでも観察することができる。
例えば、徴小管の太さはわずか24nm程度であるが、水銀ランプを光源とした暗視野顕微鏡によって可視化可能となる。
暗視野顕微鏡には、他に、装置や操作が比較的簡易である、高いコントラスト像が得られる、前処理無しで生の試料が見える、超分子の運動や形態変化を動的に観察できる、などの利点がある。



暗視野顕微鏡に関する従来技術としては、特許文献1~4が挙げられる。
特許文献1は、明視野と暗視野とを容易に切り換え可能にする照明系に関し、特許文献2は、分解能を低下させることなく対象の微小物体だけを観察可能にする構成に関し、特許文献3は、生きているバクテリアの鞭毛のような極めて微細な物体の観察を可能にする構成に関し、特許文献4は、高速処理可能な自動焦点合わせと暗視野顕微鏡における高輝度化に関する。



【特許文献1】
特開平9-297266「顕微鏡」
【特許文献2】
特開平9-15507「暗視野顕微鏡」
【特許文献3】
特開平8-122651「透過暗視野顕微鏡」
【特許文献4】
特開平5-346532「顕微鏡における自動焦点合わせ装置及び暗視野顕微鏡」



このような従来技術による暗視野顕微鏡では、対物レンズ(22)内に絞り(23)が必要であり、また開口数の高い集光側コンデンサレンズを用いる必要があるという制約があった。
もし、開口数の低い長焦点のコンデンサレンズで照明できれば、フローセル(20)の上側に空間が確保されるので、実験観察の応用範囲が広がるなどの利点がある。
しかし、これを実現する暗視野顕微鏡は従来にはなかった。

産業上の利用分野


本発明は、暗視野顕微鏡とその光軸の調整方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
照明光を発する光源と、その光源からの照明光を集束させて観察試料を照明する集光側コンデンサレンズを含む集光光学系と、観察試料からの散乱光を受光してその拡大像を結像する対物レンズを含む結像光学系とを備えた暗視野顕微鏡において、
集光光学系では、照明光を観察試料面に対して垂直に入射すると共に、集光側コンデンサレンズが長焦点距離のレンズであり、開口数の小さい領域でのみ照明光を観察試料に照射する構成とし、
結像光学系では、その後ろ焦点面の結像中心部に、照明光を全て常時遮断する遮光部材が備わり、絞りが不要であると共に観察試料と遮光部材との間に位置する対物レンズから射出された散乱光のみを撮像面に集光させて、観察試料の暗視野像を得る構成とする
ことを特徴とする暗視野顕微鏡。

【請求項2】
照明光を発する光源と、その光源からの照明光を集束させて観察試料を照明する集光側コンデンサレンズを含む集光光学系と、観察試料からの散乱光を受光してその拡大像を結像する対物レンズを含む結像光学系とを備えた暗視野顕微鏡において、
集光光学系では、照明光を観察試料面に対して垂直に入射すると共に、集光側コンデンサレンズが長焦点距離のレンズであり、開口数の小さい領域でのみ照明光を観察試料に照射する構成とし、
結像光学系では、その後ろ焦点面の共役像の結像中心部に、照明光を全て常時遮断する遮光部材が備わり、絞りが不要であると共に観察試料と遮光部材との間に位置する対物レンズから射出された散乱光のみを撮像面に集光させて、観察試料の暗視野像を得る構成とする
ことを特徴とする暗視野顕微鏡。

【請求項3】
結像光学系に、1次像から2次像を形成すると共に、その間に後ろ焦点面の共役像を形成するレンズを配置した
請求項2に記載の暗視野顕微鏡。

【請求項4】
後ろ焦点面の共役像の結像中心部に配設される遮光部材が、
径 φe=φ・f1/L
(φは後ろ焦点面において遮光する領域の径、f1は後ろ焦点面の共役像を結像するレンズの焦点距離、Lは第2対物レンズの焦点距離)
の遮光板である
請求項3に記載の暗視野顕微鏡。

【請求項5】
1次像から2次像を形成する結像側光学系を複数のレンズで構成し、そのレンズの中で後ろ焦点面の共役像を結像するレンズの合計の焦点距離が、
f=L・φe/φ
(Lは第2対物レンズの焦点距離、φeは遮光部材の径、φは後ろ焦点面において遮光する領域の径)
である
請求項3に記載の暗視野顕微鏡。

【請求項6】
1次像と2次像の間にミラーを備える
請求項1ないし5に記載の暗視野顕微鏡。

【請求項7】
請求項1ないし6に記載の暗視野顕微鏡と、それによる像を受像するカメラを備えた構成において、
接眼レンズの焦点調整により、観察試料にフォーカスを行ない、
集光側コンデンサレンズの位置調整により、ケーラー照明を行ない、
結像側レンズの位置調整により、観察試料を撮像面にフォーカスし、
1次結像面の絞り調整とミラーの位置調整により、視野中央をカメラ中央に一致させ、
遮光部材の光軸方向位置調整により、背景光が最も暗くなる位置に設定することで、光軸の調整を司る
ことを特徴とする暗視野顕微鏡の調整方法。

【請求項8】
マイクロメーターにより、遮光部材の光軸に垂直な方向を調整する
請求項7に記載の暗視野顕微鏡の調整方法。

【請求項9】
集光側コンデンサレンズ上の視野絞りを最小にし、
光をカメラに入れない状態で、ブラックレベルの調整により、その値がマイナス値にならないように設定し、
光をカメラ側に切り替え、観察試料にフォーカスしたまま、開口絞りの調整により、像が暗くなる位置に設定し、
光強度及び開口絞りの調整により、光量を増大させると共に開口数を絞る
請求項7または8に記載の暗視野顕微鏡の調整方法。

【請求項10】
ブラックレベルの調整により、観察試料の背景を最適化する
請求項7ないし9に記載の暗視野顕微鏡の調整方法。

【請求項11】
光強度の調整により、観察試料の散乱光を増大させる
請求項7ないし10に記載の暗視野顕微鏡の調整方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006144050thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 生体分子の形と機能 領域
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