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非発泡成形体の製造方法及び非発泡成形体

国内特許コード P110003738
整理番号 RJ009P07
掲載日 2011年6月28日
出願番号 特願2006-148596
公開番号 特開2007-296831
登録番号 特許第4144808号
出願日 平成18年5月29日(2006.5.29)
公開日 平成19年11月15日(2007.11.15)
登録日 平成20年6月27日(2008.6.27)
優先権データ
  • 特願2005-157904 (2005.5.30) JP
  • 特願2006-083435 (2006.3.24) JP
  • 特願2006-101804 (2006.4.3) JP
発明者
  • 志熊 治雄
  • 山本 昌幸
  • 久保 直人
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 財団法人 滋賀県産業支援プラザ
  • 新生化学工業株式会社
発明の名称 非発泡成形体の製造方法及び非発泡成形体
発明の概要

【課題】微量の二酸化炭素及び/又は窒素を含浸させた非晶性熱可塑性樹脂を射出成形することにより、非発泡成形体を効率的に製造する方法、及びその非発泡成形体を提供する。
【解決手段】非晶性熱可塑性樹脂に、二酸化炭素を0.3~3.0質量%及び/又は窒素を0.05~1.0質量%含浸させた後、得られた二酸化炭素及び/又は窒素の含浸樹脂を、射出成形機のシリンダーの最上流部に供給して成形することを特徴とする非発泡成形体の製造方法、及びその方法により得られた非発泡成形体である。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


光学系プラスチック部品等の射出成形においては、成形加工性(流動性)向上に加えて、金型面の転写性向上、配向ひずみの抑制、反りの抑制、熱劣化による着色防止(透明性の向上)等が求められている。
一般に熱可塑性樹脂の流動性を表す指標の一つとして、溶融粘度がある。熱可塑性樹脂は溶融粘度が高く、成形材料として流動性に劣るため、薄肉の部品では樹脂が完全に充填できなくなったり、転写性が不十分となることも多い。
溶融樹脂の粘度を下げて流動性を向上させる方法として、成形温度を上げる方法がある。しかし、成形温度を上げると、樹脂組成物によっては樹脂自身の熱分解や添加剤等の熱分解が起こり、成形体の強度のみならず、樹脂劣化物による異物の発生、金型汚れ、着色(変色)等の問題が生じる。また、金型内の樹脂の冷却速度が遅くなり、成形サイクル時間が長くなるという問題もある。
流動性を向上させる他の方法として、樹脂の分子量を下げたり、可塑剤を樹脂材料に添加する方法もあるが、樹脂の機械的強度等を低下させるという問題が生じる。



そこで、成形温度を上げたり樹脂の分子量を下げることなく、溶融樹脂の流動性を向上させる方法として、二酸化炭素や窒素を樹脂に含浸させて樹脂を可塑化し、樹脂の溶融粘度やガラス転移温度(Tg)を低下させる方法が知られている(非特許文献1及び特許文献1~3参照)。
特許文献1には、40℃でガス体となる化合物を射出成形機のシリンダー内に直接導入して、ガス体を熱可塑性樹脂中に含有させ、金型キャビティを大気に開放又は減圧にした状態で熱可塑性樹脂を金型キャビティに射出すると共に、気泡が生じる圧力以上の押圧力で後押しをする射出成形方法が開示されている。しかしながら、この方法は、耐圧性シリンダーや二酸化炭素供給装置等の特別な設備を必要とする上に、安定な射出成形が困難であるという問題がある。



また、特許文献2には、二酸化炭素を0.2~10重量%溶解させて溶融粘度を低下させた溶融樹脂を、フローフロント(金型内の溶融樹脂の流れの先端部)で発泡を生じさせながら金型キャビティに充填し、次いで発泡しない圧力以上に加圧する射出成形方法が開示されている。しかしながら、この方法では、得られる成形体表面に発泡模様が残るという問題がある。
また、特許文献3には、シンジオタクチックポリスチレン等の結晶性熱可塑性樹脂とスチレン系樹脂等の非結晶性熱可塑性樹脂とを混合したアロイ樹脂に、二酸化炭素を添加して可塑化し、結晶性樹脂単体の融点より低い温度で成形することを特徴とする射出成形方法が開示されている。しかしながら、この方法は、非結晶性樹脂のみからなる樹脂組成物には適用できない。
上記方法を応用した技術として、射出成形機内で溶融樹脂に二酸化炭素を溶解させ、樹脂の射出前に、金型内に予め二酸化炭素を充填しておく技術「AMOTEC」(登録商標)が知られている。しかし、この技術には特殊なガス供給装置、成形機及び金型が必要となる。
かかる状況から、二酸化炭素や窒素等を用いたより簡便で効率的な射出成形による非発泡成形体の製造方法の開発が要望されていた。




【非特許文献1】Hisao Hachisuka, Polymer Journal, vol.22, No.1, pp77-79 (1990)

【特許文献1】特開平5-318541号公報

【特許文献2】国際公開第01/96084号パンフレット

【特許文献3】特開2003-211483号公報

産業上の利用分野


本発明は、非発泡成形体の製造方法及び非発泡成形体に関し、詳しくは、微量の二酸化炭素及び/又は窒素を含浸させた非晶性熱可塑性樹脂を射出成形することにより、非発泡成形体を効率的に製造する方法、及びその非発泡成形体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、及びシクロオレフィン系樹脂から選ばれる一種以上の非晶性熱可塑性樹脂の粉粒体を圧力容器に入れて二酸化炭素及び/又は窒素を供給し、100℃~室温下で含浸させて、3~10質量%の二酸化炭素含浸量及び/又は0.05~1.0質量%の窒素含浸量とし、これに二酸化炭素及び/又は窒素未含浸の非晶性熱可塑性樹脂粉粒体を混合して、二酸化炭素の含浸量を0.3~3.0質量%及び/又は窒素の含浸量を0.05~1.0質量%に調整した後、得られた二酸化炭素及び/又は窒素の含浸樹脂を、射出成形機のシリンダーの最上流部にある原料供給口に供給して成形することを特徴とする非発泡成形体の製造方法。

【請求項2】
二酸化炭素の含浸を、1~40MPaの圧力、及び非晶性熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下の温度で行う請求項に記載の非発泡成形体の製造方法。

【請求項3】
窒素の含浸を、1~30MPaの圧力、及び非晶性熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下の温度で行う請求項1又は2に記載の非発泡成形体の製造方法。

【請求項4】
請求項1~のいずれかに記載の方法により得られた非発泡成形体。

【請求項5】
成形体の厚さが2mm以下である請求項に記載の非発泡成形体。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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