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配位性側鎖を有する光学活性らせんポリマー コモンズ

国内特許コード P110003744
整理番号 1185
掲載日 2011年6月29日
出願番号 特願2008-500523
登録番号 特許第5433850号
出願日 平成19年2月14日(2007.2.14)
登録日 平成25年12月20日(2013.12.20)
国際出願番号 JP2007052620
国際公開番号 WO2007094362
国際出願日 平成19年2月14日(2007.2.14)
国際公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
優先権データ
  • 特願2006-038355 (2006.2.15) JP
発明者
  • 杉野目 道紀
  • 山本 武司
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 配位性側鎖を有する光学活性らせんポリマー コモンズ
発明の概要 本発明は、式(1):



(式中、R1~R4は、それぞれ独立して、水素原子、置換を有していてもよい、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基およびペルフルオロアルキル基からなる群より選ばれた基であり、少なくとも1つが金属と配位結合可能な部位を有する基である。また、R1~R4は同じかまたは異なり、R1とR3、R3とR4またはR4とR2がそれぞれ環を形成していてもよい)で表わされるユニットを含む光学活性らせんポリマーおよびキラル高分子触媒に関する。
従来技術、競合技術の概要



我々の身の回りにある合成高分子は、一般的にランダムな構造を取るのに対し、DNAやタンパク質に代表される生体高分子には、左右一方向のらせん状のものが数多く存在する。そこで、生体高分子だけでなく、左右一方向のらせん状のポリマーを人工的に合成することが近年検討されている。





たとえば、Y. Ito et al., J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 11880 およびM. Suginome et al., Org. Lett., 2002, 4, 351 には、不斉リビング重合による完全ならせん方向の制御を伴った光学活性らせんポリマーが開示されている。しかし、これらの文献には、側鎖に機能性を有する置換基を導入することが開示されておらず、らせんポリマーにさらなる機能性を付与させ、具体的に活用することも開示されていない。





ところで、医薬産業や材料科学における光学活性化合物への需要の増大に伴い、不斉有機合成は、急速な発展を遂げてきた。なかでも、光学活性分子触媒を用いた触媒的不斉合成法は、少量の光学活性源から多量の光学活性生成物が得られる(不斉分子数増幅)ため、重点的に研究が進められている。この分野のさらなる発展に向け、従来のデザインとはまったく異なるキラル触媒の開発が強く求められている。キラル高分子配位子は、低分子配位子では構築し得ないキラル反応場を提供し得る点、および回収・再利用の容易さにおいて、次世代の実用キラル配位子として注目され始めている。





しかしながら、配位子を有するキラル高分子のほとんどは、単に優れたキラル低分子配位子を高分子に担持させただけのものであり、光学活性を有する低分子化合物をベースとするキラル触媒は、光学活性体を合成するのに多大な労力を費やすことが多く、また、ベースとなった低分子配位子を用いた場合の選択性を凌駕することがないなどの問題がある。





また、M. Reggelin et al., Proceeding of the National Academy of Sciences of the USA, 2004, 101, 5461 には、配位子にパラジウムが配位結合した側鎖を有する、ポリメタクリル酸メチルを用いた不斉合成が開示されている。該ポリマーの配位子は、嵩高い構造であり、主鎖がらせん構造を有するので、光学活性を持っている。しかしながら、主鎖であるポリメタクリル酸メチルは柔軟であるため、らせん構造が不安定であり、該ポリマーを用いた不斉合成は、高温を避けて行なわなければならず、また、該ポリマーの利用、回収および精製の各過程でラセミ化が起こりやすいなどの問題がある。

産業上の利用分野



本発明は、配位性側鎖を有する光学活性らせんポリマーおよび配位性側鎖と金属が配位結合したキラル高分子触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(1):
【化1】



(式中、R1~R4は、それぞれ独立して、水素原子、置換を有していてもよい、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基およびペルフルオロアルキル基からなる群より選ばれた基であり、少なくとも1つが金属と配位結合可能な部位を有する基である。また、R1~R4は同じかまたは異なり、R1とR3、R3とR4またはR4とR2がそれぞれ環を形成していてもよい。)
で表わされるユニットを繰り返し単位として含み、前記金属と配位結合可能な部位を有する基が、式(3):
【化2】



(式中、結合の位置は、オルト、メタおよびパラのいずれの位置であってもよい。)
で表わされる基、式(4):
【化3】



(式中、結合の位置は、オルト、メタおよびパラのいずれの位置であってもよい。)
で表わされる基、式(5):
【化4】



(式中、R9およびR10は同じかまたは異なっていてもよく、それぞれ独立して、置換を有していてもよい、アリール基、炭素数1~8の直鎖もしくは分岐アルキル基、シクロアルキル基、複素芳香環基、脂肪複素環基、アルコキシ基、アミノ基およびヒドロキシル基からなる群より選ばれた基であり、Aは直接結合であるか、または置換を有していてもよい、炭素数1~6の直鎖もしくは分岐アルキル基、アリール基、複素芳香環基、脂肪複素環基、含酸素アルキル基および含窒素アルキル基からなる群より選ばれた基である。)
で表わされる基、または式(6):
【化5】



(式中、R9、R10およびAは前記と同じ。Yは酸素原子または硫黄原子である。)
で表わされる基である光学活性らせんポリマー。

【請求項2】
請求項1に記載の光学活性らせんポリマーに、さらに下記式(2)で表わされるユニットを繰り返し単位として含む光学活性らせんポリマー。
【化6】



(式中、R5~R8は、それぞれ独立して、水素原子、置換を有していてもよい、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基およびペルフルオロアルキル基からなる群より選ばれた基である。また、R5~R8は同じかまたは異なっていてもよく、R5とR7、R7とR8またはR8とR6がそれぞれ環を形成していてもよい。ただし、R5~R8は、いずれも、金属と配位結合可能な部位を有していない基である。)

【請求項3】
配位結合可能な部位の少なくとも1つに金属が配位し、当該金属が第4~6周期の4~16族の元素およびランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項2に記載の光学活性らせんポリマー。

【請求項4】
不斉化反応に用いるためのキラル高分子触媒であって、請求項3に記載の光学活性らせんポリマーが用いられたキラル高分子触媒。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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