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車両用シミュレーションモデル作成装置

国内特許コード P110003830
整理番号 V244P003
掲載日 2011年6月30日
出願番号 特願2006-341259
公開番号 特開2008-152623
登録番号 特許第4584905号
出願日 平成18年12月19日(2006.12.19)
公開日 平成20年7月3日(2008.7.3)
登録日 平成22年9月10日(2010.9.10)
発明者
  • 長松 昭男
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 長松 昭男
発明の名称 車両用シミュレーションモデル作成装置
発明の概要 【課題】互いに異なる座標系をもつ機能モデルの結合処理を一層簡単にかつ効率的に行えるシミュレーションモデル作成装置を提供する。
【解決手段】シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、実体に対応した実体モデルを作成する装置にて、各機能モデルの固有座標系における座標変換係数を設定し、互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、入出力状態量の対により相互に連結するに際し、各機能モデルに対応したシステム方程式を座標変換係数を介して組み合わせる。
【選択図】図13
従来技術、競合技術の概要


近年、製品開発の短期化を目的として、従来では試作品を用いた実試験により行われていた性能や機能の評価や確認をシミュレーションによって開発の初期段階で行うことが一般的となってきている。製品においては、通常、ユニット化された複数の部品が互いに結合することで、機能が複雑に絡み合っており、かかる複雑な系をコンピュータ上でモデル化する上では、製品を構成する各部品間で受け渡される物理状態量を整理し、各部品を独立に扱うことのできるモデルの構造化が重要である。そして、各部品間では、エネルギーの変化が生じることなく結合が行われる必要がある。



これを実現する方法として、従来、例えば特開平9-91334号公報には、エネルギーの流れをエネルギーのポテンシャル成分及びフロー成分という概念で結びつけることで、実体を構成する各部品に対応するモデル(以下、機能モデルという)をシステム方程式により表現することが開示されている。かかる概念を用いて、1対1の関係をなす機能モデルを結合する例について説明する。



図16は、実体に加わるエネルギーのポテンシャル成分を状態量として表した位差量(横断変数)と、フロー成分を状態量として表した流動量(通過変数)からなる入出力状態量の対により、1対1の関係をなしつつ相互に接続される機能モデルを示す図である。電気系機能部品のモデル化について、各機能モデルを結合する状態量のうち、キルヒホッフの電圧則に沿って表現する状態量は位差量(ここでは電圧)で、他方、キルヒホッフの電流則に沿って表現する状態量は流動量(ここでは電流)となり、図16に示される機能モデル間では、機能モデルA(図中の「部品A」)から出力される位差量Paoが、機能モデルB(図中の「部品B」)に入力される位差量Pbiに結合され、また、一方、機能モデルBから出力される流動量Fboが、機能モデルAに入力される流動量Faiに結合されている。機能モデルA及びBの結合に際しては、Pao=Pbi及びFbo=Faiの条件に基づき、結合先である機能モデルの入力に結合元の機能モデルの出力を代入処理することが行われる。



この場合、機能モデルA及びBは、それぞれ、次のシステム方程式で表現可能である。このシステム方程式は、入出力状態量が加わるモデルの内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した行列を構成するものである。

【数1】



【数2】



Xaドットは機能モデルAに関する状態変数,Aa,Ba,Caは係数行列である。また、同様に、Xbドットは機能モデルBに関する状態変数,Ab,Bb,Cbは係数行列である。なお、ここでは、説明を簡単化するために、機能モデルを全て線形システムで表現するため、伝達係数Dxは全て0となる。



まず、機能モデルA及びBのシステム方程式を、各係数行列が対角成分方向に配列するように互いに組み合わせることで、次式が得られる。

【数3】




ここから、Pbi=Paoの代入処理を実行することで、Pbi列が削除可能となり、次式が得られる。

【数4】




次に、Fai=Fboの代入処理を実行することで、Fai列が削除可能となり、次式が得られる。

【数5】




上記数式(数5)を並べ替えることで、次式が得られる。

【数6】




最後に、不要となった出力を削除することで、1対1の関係をなす機能モデルA及びBの結合後のモデルをあらわすシステム方程式として、次式が得られる。

【数7】




【特許文献1】
特開平9-91334号公報

産業上の利用分野


本発明は、製品を構成する部品をシステム要素としてモデル化し、該システム要素から製品モデルを作成することにより、製品実体をコンピュータ上で再現するためのシミュレーションモデル作成装置、及び、シミュレーションモデル作成方法、並びに、シミュレーションモデル作成プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に独立して設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、上記実体に対応した実体モデルを作成する車両用シミュレーションモデル作成装置であって、上記各部品に加わるエネルギーのポテンシャル成分をあらわす状態量としての位差量とフロー成分をあらわす状態量としての流動量とを入出力状態量の対とし、該入出力状態量が加わる部品の内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した内部行列を構成するシステム方程式で上記各機能モデルを表現する車両用シミュレーションモデル作成装置において、
上記機能モデルが、駆動力を発生する動力源、回転運動を並進運動に変換する駆動系及び駆動力によって走行する走行系で構成され、走行系には標本化周期毎に車両の配置角を更新する機構モデルが組み込まれており、
上記各機能モデルの固有座標系における空間運動に関する座標変換係数を設定する座標変換係数設定手段と、
互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、上記入出力状態量の対により相互に連結するに際して、該各機能モデルに対応したシステム方程式を上記座標変換係数を介して組み合わせるシステム方程式組合せ手段と、を有し
車両系の動力源と駆動系とが第1の座標変換係数を介して結合され、車両系と走行系とが上記機構モデルの生成する配置角による第2の座標変換係数を介して結合されていることを特徴とする車両用シミュレーションモデル作成装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006341259thum.jpg
出願権利状態 登録
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