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フォトニック結晶結合欠陥導波路

国内特許コード P110003848
整理番号 A242P51
掲載日 2011年7月1日
出願番号 特願2006-510670
登録番号 特許第4093281号
出願日 平成17年3月1日(2005.3.1)
登録日 平成20年3月14日(2008.3.14)
国際出願番号 JP2005003366
国際公開番号 WO2005085921
国際出願日 平成17年3月1日(2005.3.1)
国際公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
優先権データ
  • 特願2004-058536 (2004.3.3) JP
発明者
  • 古屋 克己
  • 小森 和弘
  • 山本 宗継
  • 渡辺 慶規
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 フォトニック結晶結合欠陥導波路
発明の概要 フォトニック結晶にある導波路がモード結合する場合の結合長を短小化する。
フォトニック結晶は周期構造を構成する要素を含み、特定の波長又は周波数範囲の光又は電波を含む電磁界の伝搬を抑制する。結合導波路は、上記要素を局所的に除去した部分である欠陥を、フォトニック結晶中に線として複数連結して導波路を形成した線欠陥と、電磁界を入出力するための入出力端とをそれぞれ有し、少なくとも2本の導波路で構成される。規格化周波数における偶モードと奇モードとの伝搬定数の差を大きくして、結合導波路中を伝搬するモード結合した伝搬電磁波の結合長を短くする。例えば、フォトニック結晶の媒質定数、格子定数、上記要素の大きさ・形状を変化させて偶及び奇モードのバンド構造を規格化周波数に対しシフトさせ、又は偶及び奇モードのバンド構造を異なった度合いで変化させる。
従来技術、競合技術の概要


背景技術について、以下に文献を挙げて説明する。
下記非特許文献1には、国内外のフォトニック結晶研究の動向をまとめたもので、様々な研究機関(企業,大学,国研等)の成果を、理論的背景に始まって設計技術,具体的な製造法と材料からデバイス等の応用に至るまで比較的詳細に紹介されている。



また、従来、複数の導波路のモード結合を用いたスイッチ、共振器、フィルタについて設計・製作がなされたものを以下に例示する。



下記非特許文献2は、フォトニック結晶構造を利用した代表的な分岐型干渉計構成(マッハツェンダー型)光スイッチ・デバイスについて述べている。これは他の文献に試作例も多いが、このデバイスの動作原理は本発明が利用している方向性結合器型ではない。



下記非特許文献3には、六方格子フォトニック結晶中に構成された二つの線欠陥導波路間のモード結合を用いた方向性結合器型であり、外部電界印加によって動作する光スイッチについてのシミュレーションが記載されている。しかし、フォトニック結晶以外の構造を用いた従来の光スイッチとの比較のみであり、フォトニック結晶構造を利用した光スイッチの結合長短小化についての具体的な改善案や設計指針等は見られない。また、量子ドットやイオンドープによる非線形性の利用には言及しておらず、他の文献にも試作例は見当たらない。



下記非特許文献4は、方向性結合器型動作原理に基づく光共振器が実現可能であることを示しているが、その構造にはフォトニック結晶を利用していない。非特許文献5は、六方格子フォトニック結晶中に構成された二つの線欠陥導波路間のモード結合を用いた方向性結合器型フィルタや多重分離器についてのシミュレーションが記載されている。しかし、結合長短小化のための対策には触れられていない。



さらに、下記特許文献1~4には、フォトニック結晶を用いた光デバイスが記載されている。例えば、特許文献1には、非特許文献2で述べたようなフォトニック結晶構造を有する分岐型干渉計構成の光スイッチ・デバイスが記載されている。 また、特許文献2には、簡明な構造により、電気信号の波形に忠実な光信号を出力することができる光変調器デバイスが記載されている。特許文献3には、3つのフォトニック結晶はそれぞれ平行光線束、分岐、屈曲を得るように結晶方位を選んで配置され、自己導波的に平行度の高い平行光線束を得る光回路が記載されている。特許文献4には、非特許文献3で述べたようなフォトニック結晶光導波路と方向性結合器デバイスが記載されている。



また、フォトニック結晶中に二次元又は三次元の欠陥構造を作成する方法について、下記特許文献5には、半導体だけでなく、加工の比較的容易なポリマーを材料にしたフォトニック結晶が記載されている。また、下記特許文献6には、セラミックで作成したフォトニック結晶が記載されており、下記特許文献7には、孔の中に増幅効果などを持たせた別の機能性材料を詰める方法が記載されている。さらに、3次元のフォトニック結晶の作成方法として、自己クローニング法、パイル積み上げ(角材積層)法等の各種作成方法が知られている。この点、例えば下記特許文献8、9等を参照。
【特許文献1】
特開2002-303836号公報
【特許文献2】
特開2002-196296号公報
【特許文献3】
特開2002-169048号公報
【特許文献4】
特開2001-281480号公報
【特許文献5】
特開2003-43273号公報
【特許文献6】
特開2001-72414号公報
【特許文献7】
特開2002-277659号公報
【特許文献8】
特開2001-249235号公報
【特許文献9】
特表2001-518707号公報
【非特許文献1】
「フォトニック結晶研究の現状と将来展望 ―改訂版― ―テクノロジーロードマップを目指して―」、(財)光産業技術振興協会(フォトニック結晶ブレークスルー技術フォーラム)、2002(平成14)年3月、14-013-1.
【非特許文献2】
Kazuhito Tajima, “All-optical switch with switch-off time unrestricted by carrier lifetime”, Japanese Journal of Applied Physics, Vol.32, Part2, No.12, 1993, pp.L1746-1749.
【非特許文献3】
山田博仁、「フォトニック結晶方向性結合器型光スイッチの理論解析」、2002年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会、C-4-7.
【非特許文献4】
岸岡清、「非線形方向性結合器で構成された光共振器の特性」、電気学会論文誌A、123巻12号、2003年、p.1166-1173.
【非特許文献5】
J. Zimmermann, M. Kamp, A. Forchel, R. Marz, “Photonic crystal waveguide directional couplers as wavelength selective optical filters”, Optics communications 230, 2004, pp.387-392.

産業上の利用分野


本発明は、フォトニック結晶結合欠陥導波路及びフォトニック結晶デバイスに係り、特に、二次元もしくは三次元フォトニック結晶中で複数の欠陥中を伝搬する電磁波の結合を空間的に小さな範囲で実現して結合長を短くするためのフォトニック結晶結合欠陥導波路、及び、それを用いた、方向性結合器(分岐器、結合器)、多重化合波器、多重分離器、共振器、変調器、フィルタ、スイッチ等の光・電磁波伝送のためのフォトニック結晶デバイスに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 周期構造を構成するフォトニック結晶要素を含み、特定の波長又は周波数範囲の光又は電波を含む電磁界の伝搬を抑制するためのフォトニック結晶と、
前記フォトニック結晶の周期構造を構成するフォトニック結晶要素を局所的に除去した部分である欠陥を、前記フォトニック結晶中に線として複数連結して導波路を形成した線欠陥と、電磁界を入力及び/又は出力するための入力端又は出力端とをそれぞれ有し、モード結合して、ひとつの導波路に入力された電磁界により他の導波路に電磁界が伝搬される、少なくとも2本の導波路で構成された結合導波路と
を含み、
(1)前記フォトニック結晶の誘電率、屈折率、導電率及び透磁率のいずれか若しくは複数を含む媒質定数を実質的に変化させること、(2)フォトニック結晶要素の大きさ若しくは形状を実質的に変化させること、(3)フォトニック結晶要素の周期的間隔を示す格子定数を変化させることのいずれか又は複数により、
(a)前記結合導波路の偶モードと奇モードのバンド構造を規格化周波数に対しシフトさせ、又は、(b)前記結合導波路の偶モードと奇モードのバンド構造をそれぞれ異なった度合いで変化させ、
これによりある規格化周波数における偶モードと奇モードとの伝搬定数の差を大きくして、前記結合導波路中を伝搬するモード結合した伝搬電磁波の結合長を短くし、さらに、
前記結合導波路の一部又は全部を含む前記フォトニック結晶の一部は、他の部分に対してフォトニック結晶要素の形状は変化させず、かつ、格子定数及びフォトニック結晶要素の大きさを他の部分に比べて相似的に同じ割合で変化させた前記フォトニック結晶結合欠陥導波路。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 新しい物理現象や動作原理に基づくナノデバイス・システムの創製 領域
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