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含カルコゲン縮環多環式有機材料及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P110003862
整理番号 K056P49
掲載日 2011年7月1日
出願番号 特願2006-510944
登録番号 特許第4673843号
出願日 平成17年3月8日(2005.3.8)
登録日 平成23年1月28日(2011.1.28)
国際出願番号 JP2005004006
国際公開番号 WO2005087780
国際出願日 平成17年3月8日(2005.3.8)
国際公開日 平成17年9月22日(2005.9.22)
優先権データ
  • 特願2004-068039 (2004.3.10) JP
発明者
  • 山口 茂弘
  • 岡本 敏宏
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 含カルコゲン縮環多環式有機材料及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 ジアセチレン誘導体を出発原料に用い、有機リチウム試薬を用いてジリチオ化した後、過剰量のカルコゲン(S,Se)と反応させることにより、分子内環化反応が進行し同時に三つの環の骨格形成がおこったジカルコゲニド結合を有する含カルコゲン縮環多環式有機材料が得られることを見いだした。また、得られた化合物からの脱カルコゲン反応を行うことにより、ヘテロアセンが良好な収率で得られることも見いだした。これらの合成的手法により、一連の高平面性含カルコゲンπ電子系材料の合成が可能となった。この結果、優れた電荷輸送特性を発揮できる含カルコゲン縮環多環式有機材料及びその製造方法を提供できる。
従来技術、競合技術の概要

有機薄膜トランジスタ(TFT)や有機電界発光(EL)素子などの有機エレクトロニクス分野において、優れた電荷輸送特性を示す材料の開発は、p型、n型を問わず、最も根本的かつ最も重要な問題の一つであり、上記開発に関する、全世界をあげての熾烈な競争が繰りひろげられている状況にある。


上記材料の分子設計としては、有効な分子間相互作用の実現を視野に入れた高平面性π共役骨格の構築が有望である。実際、そのような構造を備えたアセン系化合物であるペンタセンは、高い電荷輸送特性を示すことがよく知られており、広範な研究対象になっている。


これに対し、ヘテロ原子を導入したヘテロアセン類やその類似のジカルコゲニド結合を有する縮環多環式芳香族化合物も有望な前記材料として期待できる。
【特許文献1】
特開2001-261794号公報(公開日:2001年9月26日)
【非特許文献1】
K.Oyaizu,T.Iwasaki,Y.Tsukahara,E.Tsuchida,Macromolecules,2004,ASAP.
【非特許文献2】
S.Naoki,Y.Mazaki,K.Kobayashi,T.Kobayashi,J.Chem.Soc.,Perkin Trans.2,1992,pp765.
【非特許文献3】
Y.Mazaki,K.Kobayashi,Tetrahedron Lett.1989,30,pp3315.
【非特許文献4】
K.Kobayashi,Phosphorus,Sulfur,and Silicon and the Related Elements,1989,43,pp187.
【非特許文献5】
W.Schroth,E.Hintzsche,H.Viola,R.Winkler,H.Klose,R.Boese,R.Kempe,J.Sieler,Chem.Ber.,1994,127,pp401.
【非特許文献6】
W.Schroth,E.Hintzsche,M.Felicetti,R.Spitzner,J.Sieler,R.Kempe,Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.,1994,33,pp739.
【非特許文献7】
W.Schroth,D.Strohl,I.Thondorf,W.Brandt,M.Felicetti,T.Gelbrich,Tetrahedron,1995,51,pp8853.
【非特許文献8】
W.Schroth,E.Hintzsche,H.Jordan,T.Jende,R.Spitzner,I.Thondorf,Tetrahedron,1997,53,pp7509.
【非特許文献9】
R.D.Adams,B.Captain,J.L.Smith Jr.,J.Organomet.Chem.,2004,689,65.

産業上の利用分野

本発明は、有機薄膜トランジスタや有機電界発光(エレクトロルミネッセンス、以下、ELと略記する)素子に応用可能な高効率電荷輸送特性を有する含カルコゲン縮環多環式有機材料及びその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(1)
【化1】


(式中、E1はS又はSeを示し、Arは、ベンゼン、置換ベンゼン、ナフタレン、置換ナフタレン、アントラセン、置換アントラセン、チオフェン、置換チオフェン、フラン、置換フラン、ピロール、置換ピロール、セレノフェン、置換セレノフェン、ピリジン、置換ピリジン、チアゾール、置換チアゾール、ベンゾチオフェン、置換ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、置換ベンゾフラン、インドール、又は置換インドールの、一つの二重結合部位を介して縮環している基を示し、E1=Sのとき、Ar=ベンゼンを除く)で示される構造を有することを特徴とする含カルコゲン縮環多環式有機材料。

【請求項2】
下記式(2)
【化2】


(式中、R1、R2、R3、R4は、独立に、アリール基、置換アリール基、オリゴアリール基、置換オリゴアリール基、1価の複素環基、1価の置換複素環基、1価のオリゴ複素環基、1価の置換オリゴ複素環基、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリル基、アミノ基、置換アミノ基、アゾ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ニトロ基、シアノ基、シリル基、置換シリル基、スタンニル基、置換スタンニル基、ボリル基、置換ボリル基、ホスフィノ基、置換ホスフィノ基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、アリールスルフォニルオキシ基、アルキルスルフォニルオキシ基、又はハロゲン原子を示す)で示される構造を有することを特徴とする請求項1記載の含カルコゲン縮環多環式有機材料。

【請求項3】
下記式(3)
【化3】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は、独立に、アリール基、置換アリール基、オリゴアリール基、置換オリゴアリール基、1価の複素環基、1価の置換複素環基、1価のオリゴ複素環基、1価の置換オリゴ複素環基、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリル基、アミノ基、置換アミノ基、アゾ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ニトロ基、シアノ基、シリル基、置換シリル基、スタンニル基、置換スタンニル基、ボリル基、置換ボリル基、ホスフィノ基、置換ホスフィノ基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、アリールスルフォニルオキシ基、アルキルスルフォニルオキシ基、又はハロゲン原子を示し、E1=Sのとき、R1=R2=R3=R4=R5=R6=R7=R8=水素原子である場合を除く)で示される構造を有することを特徴とする請求項1記載の含カルコゲン縮環多環式有機材料。

【請求項4】
下記式(4)
【化4】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は、独立に、アリール基、置換アリール基、オリゴアリール基、置換オリゴアリール基、1価の複素環基、1価の置換複素環基、1価のオリゴ複素環基、1価の置換オリゴ複素環基、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリル基、アミノ基、置換アミノ基、アゾ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ニトロ基、シアノ基、シリル基、置換シリル基、スタンニル基、置換スタンニル基、ボリル基、置換ボリル基、ホスフィノ基、置換ホスフィノ基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、アリールスルフォニルオキシ基、アルキルスルフォニルオキシ基、又はハロゲン原子を示す)で示される構造を有することを特徴とする請求項1記載の含カルコゲン縮環多環式有機材料。

【請求項5】
下記式(5)に示された、
【化5】


ジアセチレン類(式中、Xは、I、Br又はClを示す)に対し、分子内三重環化反応により請求項1に記載の含カルコゲン縮環多環式有機材料を得ることを特徴とする含カルコゲン縮環多環式有機材料の製造方法。

【請求項6】
前記ジアセチレン類に対し、有機金属塩基を用いたハロゲン-メタル交換反応によりジメタル化した後、カルコゲン単体E1と反応させることを特徴とする請求項5記載の含カルコゲン縮環多環式有機材料の製造方法。

【請求項7】
下記式(9)
【化6】


(式中、E1はS又はSeを示し、Arは、ベンゼン、置換ベンゼン、ナフタレン、置換ナフタレン、アントラセン、置換アントラセン、チオフェン、置換チオフェン、フラン、置換フラン、ピロール、置換ピロール、セレノフェン、置換セレノフェン、ピリジン、置換ピリジン、チアゾール、置換チアゾール、ベンゾチオフェン、置換ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、置換ベンゾフラン、インドール、又は置換インドールの、一つの二重結合部位を介して縮環している基を示し、E1=Sのとき、Ar=ベンゼン、チオフェン、および置換チオフェンを除く)で示されるヘテロアセン化合物であることを特徴とする含カルコゲン縮環多環式有機材料。

【請求項8】
下記式(10)
【化7】


(式中、R1、R2、R3、R4は、独立に、アリール基、置換アリール基、オリゴアリール基、置換オリゴアリール基、1価の複素環基、1価の置換複素環基、1価のオリゴ複素環基、1価の置換オリゴ複素環基、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリル基、アミノ基、置換アミノ基、アゾ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ニトロ基、シアノ基、シリル基、置換シリル基、スタンニル基、置換スタンニル基、ボリル基、置換ボリル基、ホスフィノ基、置換ホスフィノ基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、アリールスルフォニルオキシ基、アルキルスルフォニルオキシ基、又はハロゲン原子を示す)で示される構造を有するヘテロアセン化合物であることを特徴とする請求項7記載の含カルコゲン縮環多環式有機材料。

【請求項9】
下記式(11)
【化8】


(式中、E1はS又はSeを示し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は、独立に、アリール基、置換アリール基、オリゴアリール基、置換オリゴアリール基、1価の複素環基、1価の置換複素環基、1価のオリゴ複素環基、1価の置換オリゴ複素環基、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリル基、アミノ基、置換アミノ基、アゾ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ニトロ基、シアノ基、シリル基、置換シリル基、スタンニル基、置換スタンニル基、ボリル基、置換ボリル基、ホスフィノ基、置換ホスフィノ基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、アリールスルフォニルオキシ基、アルキルスルフォニルオキシ基、又はハロゲン原子を示し、E1=Sのとき、R1=R2=R3=R4=R5=R6=R7=R8=水素原子である場合を除く)で示される構造を有するヘテロアセン化合物であることを特徴とする含カルコゲン縮環多環式有機材料。

【請求項10】
下記式(12)
【化9】


(式中、E1はS又はSeを示し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は、独立に、アリール基、置換アリール基、オリゴアリール基、置換オリゴアリール基、1価の複素環基、1価の置換複素環基、1価のオリゴ複素環基、1価の置換オリゴ複素環基、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリル基、アミノ基、置換アミノ基、アゾ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ニトロ基、シアノ基、シリル基、置換シリル基、スタンニル基、置換スタンニル基、ボリル基、置換ボリル基、ホスフィノ基、置換ホスフィノ基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、アリールスルフォニルオキシ基、アルキルスルフォニルオキシ基、又はハロゲン原子を示す)で示される構造を有するヘテロアセン化合物であることを特徴とする含カルコゲン縮環多環式有機材料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 合成と制御 領域
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