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磁気抵抗素子及びその製造方法

国内特許コード P110003865
整理番号 K020P55
掲載日 2011年7月1日
出願番号 特願2006-511062
登録番号 特許第4082711号
出願日 平成17年3月10日(2005.3.10)
登録日 平成20年2月22日(2008.2.22)
国際出願番号 JP2005004720
国際公開番号 WO2005088745
国際出願日 平成17年3月10日(2005.3.10)
国際公開日 平成17年9月22日(2005.9.22)
優先権データ
  • 特願2004-071186 (2004.3.12) JP
  • 特願2004-313350 (2004.10.28) JP
発明者
  • 湯浅 新治
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 磁気抵抗素子及びその製造方法
発明の概要 単結晶MgO(001)基板11を準備し、50nm厚のエピタキシャルFe(001)下部電極(第1電極)17をMgO(001)シード層15上に室温で成長し、次いで、超高真空(2×10-8Pa)において、350℃でアニールを行う。2nm厚のMgO(001)バリア層21をFe(001)下部電極(第1電極)17上に室温でエピタキシャル成長する。この際、MgOの電子ビーム蒸着を用いた。MgO(001)バリア層21上に室温で、厚さ10nmのFe(001)上部電極(第2電極)23を形成した。連続して、10nm厚さのCo層21をFe(001)上部電極(第2電極)23上に堆積した。Co層21は、上部電極23の上部電極23の保持力を高めることによって反平行磁化配置を実現するためのものである。次いで、上記の作成試料を微細加工してFe(001)/MgO(001)/Fe(001)TMR素子を形成する。これによりMRAMの出力電圧値を高めることができる。
従来技術、競合技術の概要

MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)は、現在広く用いられている記憶素子であるDRAMに代わる大容量向け記憶素子であり、かつ、高速な不揮発性メモリとして広く研究開発が行われており、例えば、4MbitのMRAMがサンプル出荷されたという実績がある。
図8は、MRAMの心臓部であるトンネル磁気抵抗素子(以下、「TMR素子」と称する)の構造と、その動作原理を示す図である。図8(A)に示すように、TMR素子においては、酸化物からなるトンネル障壁(以下、「バリア層」とも称する)の両側を強磁性金属からなる第1及び第2の2つの電極により挟んだトンネル構造を有している。トンネル障壁層としては、アモルファスのAl-O層が用いられている(非特許文献1参照)。図8(A)に示すように、第1の強磁性電極と第2の強磁性電極との磁化の向きが平行な平行磁化の場合には、トンネル構造の界面における法線方向に関する素子の電気抵抗が小さくなる。一方、図8(B)に示すように、第1の強磁性電極と第2の強磁性電極との磁化の向きが平行な反平行磁化の場合には、トンネル構造の界面における法線方向に関する素子の電気抵抗が大きくなる。この抵抗値は、一般的な状態では変化せず、抵抗値が高いか低いかに基づいて情報“1”、“0”として記憶される。平行磁化と反平行磁化とは不揮発に記憶されるため、不揮発性メモリの基本素子として用いることができる。
図9は、MRAMの基本構造例を示す図であり、図9(A)はMRAMの斜視図であり、図9(B)は模式的な回路構成図であり、図9(C)は、構造例を示す断面図である。図9(A)に示すように、MRAMにおいてはワード線WLとビット線BLとが交差するように配置され、交差部にMRAMセルが配置されている。図9(B)に示すように、ワード線とビット線との交差部に配置されたMRAMセルは、TMR素子と、このTMR素子と直列接続されたMOSFETとを有しており、負荷抵抗として機能するTMR素子の抵抗値をMOSFETにより読み取ることにより、記憶情報を読み出すことができる。尚、情報の書き換えは、例えば、TMR素子への磁場の印加により行うことができる。図9(C)に示すように、MRAMメモリセルは、p型Si基板101内に形成されたソース領域105とドレイン領域103と、その間に画定されるチャネル領域に対して形成されたゲート電極111とを有するMOSFET100と、TMR素子117とを有している。ソース領域105は接地(GND)され、ドレインは、TMR素子を介してビット線BLに接続されている。ワード線WLはゲート電極111に対して図示しない領域において接続されている。
以上に説明したように、不揮発性メモリMRAMは、1つのMOSFET100とTMR素子117とにより1つのメモリセルを形成することができるため、高集積化に適したメモリ素子ということができる。
【非特許文献1】
D.Wang,et al.:Science 294(2001)1488.

産業上の利用分野

本発明は、磁気抵抗素子及びその製造方法に関し、特に、高い磁気抵抗を有する磁気抵抗素子及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板を準備する工程と、
該基板上にアモルファスCoFeB磁性合金からなる第1の強磁性体層を堆積する工程と、
該第1の強磁性体層上にアモルファスMgO層を形成し、アニールにより該アモルファスMgO層を結晶化して(001)結晶面が優先配向した多結晶MgO(0<x<1)からなるトンネル障壁層を形成する工程と、
該トンネル障壁層上にアモルファスCoFeB磁性合金からなる第2の強磁性体層を堆積する工程と、
を有することを特徴とする磁気抵抗素子の製造方法。

【請求項2】
基板を準備する工程と、
該基板上にアモルファスCoFeB磁性合金からなる第1の強磁性体層を堆積する工程と、
該第1の強磁性体層上にアモルファスMgO層を形成し、アニールにより該アモルファスMgO層を結晶化して(001)結晶面が優先配向した多結晶MgO(0<x<1)からなるトンネル障壁層を形成する工程と、
該トンネル障壁層上にアモルファスCoFeB磁性合金からなる第2の強磁性体層を堆積する工程と、
アニールにより前記アモルファスCoFeB磁性合金からなる前記第1及び第2の強磁性体層を部分的あるいは全体的に結晶化する工程と、
を有することを特徴とする磁気抵抗素子の製造方法。

【請求項3】
前記(001)結晶面が優先配向した多結晶MgO(0<x<1)からなるトンネル障壁層を形成する工程において、MgOのx値を調整済みのターゲットを用いて前記アモルファスMgO層をスパッタリング法により堆積することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気抵抗素子の製造方法。

【請求項4】
アモルファスCoFeB磁性合金からなる第1の強磁性体層と、
(001)結晶面が優先配向した多結晶MgO(0<x<1)からなるトンネル障壁層と、
アモルファスCoFeB磁性合金からなる第2の強磁性体層と、
を有する磁気抵抗素子。

【請求項5】
アモルファスCoFeB磁性合金からなる強磁性体層の上に形成された、(001)結晶面が優先配向した多結晶MgO(0<x<1)からなる、磁気抵抗素子のトンネル障壁層。

【請求項6】
アモルファスCoFeB磁性合金からなる第1の強磁性体層と、
(001)結晶面が優先配向した酸素欠損を有する多結晶MgOからなるトンネル障壁層と、
アモルファスCoFeB磁性合金からなる第2の強磁性体層と、
を有する磁気抵抗素子。

【請求項7】
アモルファスCoFeB磁性合金からなる強磁性体層の上に形成された、(001)結晶面が優先配向した酸素欠損を有する多結晶MgOからなる、磁気抵抗素子のトンネル障壁層。

【請求項8】
1つのトランジスタと、前記トランジスタの負荷として用いられる請求項またはに記載の磁気抵抗素子と、を有する記憶素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ ナノと物性 領域
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