TOP > 国内特許検索 > イノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブおよびそれを用いたイノシトール-1,4,5-三リン酸の検出・定量方法

イノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブおよびそれを用いたイノシトール-1,4,5-三リン酸の検出・定量方法 実績あり

国内特許コード P110003895
整理番号 A161P32
掲載日 2011年7月1日
出願番号 特願2006-513747
登録番号 特許第4717808号
出願日 平成17年5月17日(2005.5.17)
登録日 平成23年4月8日(2011.4.8)
国際出願番号 JP2005009299
国際公開番号 WO2005113792
国際出願日 平成17年5月17日(2005.5.17)
国際公開日 平成17年12月1日(2005.12.1)
優先権データ
  • 特願2004-152484 (2004.5.21) JP
発明者
  • 梅澤 喜夫
  • 佐藤 守俊
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 イノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブおよびそれを用いたイノシトール-1,4,5-三リン酸の検出・定量方法 実績あり
発明の概要

イノシトール-1,4,5-三リン酸が生細胞内のどの部位でいつ産生されたかを、非襲撃的に精度高く検出・定量するためのプローブと、それを用いたイノシトール-1,4,5-三リン酸の検出・定量方法を提供する。

従来技術、競合技術の概要

イノシトール-1,4,5-三リン酸(IP)は、ホルモン、増殖因子、神経伝達物質などの刺激でホスホリパーゼCが活性化され、ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸(PIP)が加水分解されることにより細胞内に生成するセカンドメッセンジャーであり、滑面小胞体や筋小胞体膜上のCa2+チャンネル、すなわち、IP受容体に結合して、Ca2+ストアに貯蔵されたCa2+の細胞質への放出を誘導する。
IPは、ほとんどの動物種の組織や器官において一様に産生されており、受精、形態形成、血管新生、神経機能など、膨大な数の生物応答を制御している最も重要な情報分子の一つである。したがって、IPが、細胞内のどの部分で、どのようなタイミングで生成しているのかを検出することができれば、様々な生物応答に関する知見が得られると期待される。
細胞内でのIPの濃度変化を評価する方法としては、PIPとIPの両方に結合するプレクストリン相同ドメイン(PHドメイン)と緑色蛍光タンパク質(GFP)の融合タンパク質をプローブとして用いる方法が知られている(非特許文献1)。これは、PIPと結合して細胞膜に存在していたプローブが、IPの産生により細胞質中に流れ出すことを利用した方法であり、細胞膜と細胞質の蛍光強度比を測定することによりIPの生成を検出できるというものである。
しかしながら、このような方法では、細胞間でのPIP量の違いや細胞の形状変化の影響を受けやすく、定量性が損なわれ易いという問題があった。また、神経細胞においては、その軸索・樹状突起が非常に細いため、細胞膜と細胞質における蛍光強度比を正確に分離して測定することが困難であり、IP濃度変化を見極めることができないという問題もあった。したがって、IPの産生を、非襲撃的に精度高く時空間可視化する方法の実現が望まれていたのが実情である。
そこで、この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、イノシトール-1,4,5-三リン酸が生細胞内のどの部位でいつ産生されたかを、非襲撃的に精度高く検出・定量するためのプローブと、それを用いたイノシトール-1,4,5-三リン酸の検出・定量方法を提供することを課題としている。
文献

【非特許文献1】Science,284,1527-1530,1999
【非特許文献2】Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77;7380-7384,1980

産業上の利用分野

この出願の発明は、イノシトール-1,4,5-三リン酸の産生を、非襲撃的に時空間可視化するためのプローブと、それを用いてイノシトール-1,4,5-三リン酸を検出・定量する方法、細胞内でのイノシトール-1,4,5-三リン酸産生に対する刺激の影響をモニタリングする方法、並びに、イノシトール-1,4,5-三リン酸誘導Ca2+放出に対する阻害物質をスクリーニングする方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】(a) イノシトール-1,4,5-三リン酸に特異的に結合し、この結合によってその構造が変化するポリペプチド、および
(b) 前記ポリペプチドの両末端に連結され、このポリペプチドの構造変化による互いの接近によって蛍光共鳴エネルギー移動が生起し、信号が検出可能となる二つのマーカー部位、
を有し、前記ポリペプチドが、イノシトール-1,4,5-三リン酸受容体タイプ1サブユニットのイノシトール-1,4,5-三リン酸結合ドメインにおける第224-579位の連続アミノ酸残基からなるポリペプチドであることを特徴とするイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブ。
【請求項2】二つのマーカー部位が、黄色蛍光タンパク質とシアン蛍光タンパク質である請求項1のプローブ。
【請求項3】二つのマーカー部位のいずれか一方には、核局在化配列が連結されている請求項1または2のプローブ。
【請求項4】請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブとイノシトール-1,4,5-三リン酸を共存させ、イノシトール-1,4,5-三リン酸非共存下および共存下におけるシグナル変化を測定することを特徴とするイノシトール-1,4,5-三リン酸の検出・定量方法。
【請求項5】請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブを発現するポリヌクレオチドを細胞内に導入し、該細胞において該プローブとイノシトール-1,4,5-三リン酸を共存させる請求項の検出・定量方法。
【請求項6】請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブを発現するポリヌクレオチドを細胞内に導入し、非ヒト動物全能性細胞を個体発生することによって、この動物またはその子孫動物の全細胞において該プローブとイノシトール-1,4,5-三リン酸を共存させる請求項の検出・定量方法。
【請求項7】細胞内でのイノシトール-1,4,5-三リン酸の産生に対する刺激の影響をモニタリングする方法であって、請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブを発現するポリヌクレオチドを細胞内に導入し、該細胞に刺激を付与し、刺激付与前後におけるシグナル変化を測定することを特徴とするモニタリング方法。
【請求項8】生体内でのイノシトール-1,4,5-三リン酸の産生に対する刺激の影響をモニタリングする方法であって、請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブを発現するポリヌクレオチドを細胞内に導入し、非ヒト動物全能性細胞を個体発生することにより得られる非ヒト動物またはその子孫動物に刺激を付与し、刺激付与前後におけるシグナル変化を測定することを特徴とするモニタリング方法。
【請求項9】イノシトール-1,4,5-三リン酸誘導Ca2+放出を阻害する物質をスクリーニングする方法であって、請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブと、イノシトール-1,4,5-三リン酸と、候補物質を共存させ、該候補物質非共存下および共存下におけるシグナル変化を測定することを特徴とするスクリーニング方法。
【請求項10】請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブを発現するポリヌクレオチドを細胞内に導入し、該細胞においてイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブと、イノシトール-1,4,5-三リン酸と、候補物質を共存させる請求項のスクリーニング方法。
【請求項11】請求項1、2またはのイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブを発現するポリヌクレオチドを細胞内に導入し、非ヒト動物全能性細胞を個体発生することによって、この動物またはその子孫動物の全細胞においてイノシトール-1,4,5-三リン酸検出・定量用プローブと、イノシトール-1,4,5-三リン酸と、候補物質を共存させる請求項のスクリーニング方法。
産業区分
  • 治療衛生
  • 有機化合物
  • 薬品
  • 微生物工業
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 内分泌かく乱物質 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close