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空間光通信を用いた情報処理システム及び空間光通信システム

国内特許コード P110003923
整理番号 RX03P46
掲載日 2011年7月4日
出願番号 特願2006-531407
登録番号 特許第4803385号
出願日 平成17年7月27日(2005.7.27)
登録日 平成23年8月19日(2011.8.19)
国際出願番号 JP2005013689
国際公開番号 WO2006013755
国際出願日 平成17年7月27日(2005.7.27)
国際公開日 平成18年2月9日(2006.2.9)
優先権データ
  • 特願2004-229948 (2004.8.5) JP
発明者
  • 香川 景一郎
  • 前田 勇希
  • 太田 淳
出願人
  • 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 空間光通信を用いた情報処理システム及び空間光通信システム
発明の概要 本発明は、操作者の手元にある情報端末と離れた位置にある通信ノードとの間でのデータ通信を行う際の情報端末での消費電力を抑制することを目的とする。そのために、各通信ノード2、3、4はそれぞれ、通信ノードの存在を知らせるために低周波で点滅するパイロット信号とそれよりも高い周波数領域に属し各通信ノードを特定するための固有アドレス等を含むID信号とを重畳した信号を、拡散光に乗せて出射する。情報端末である携帯電話1では、撮像画像を構成する画像データに基づいてまず各通信ノードのパイロット信号を検出し、その位置情報を取得して読み出し画素範囲を限定し、次にその限定した範囲に含まれる画素の検出信号を高速に読み出して識別信号を取得する。そして識別信号によって各通信ノードを識別するととともに、パイロット信号に類似した発光源の影響を除外する。
従来技術、競合技術の概要


パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略す)、携帯型情報端末、パソコン周辺機器など、比較的近距離に配置された機器同士の間でのデータ通信を無線で行うために、従来より、IrDA(Infrared Data Association)と総称される赤外線データ通信の規格が知られている(例えば非特許文献1など参照)。IrDA規格は、比較的指向性の高い(±15°程度)近赤外光を用いることで一対一の機器の間での通信を行うものであり、基本的には、ユーザが両機器を互いに対向するようにその位置や姿勢を調整することによって通信を行う。通信速度としては4Mbpsが実用化されており、100Mbpsの通信速度を実現するIrBurst規格などの策定も進められている。



近年、パソコンや携帯型情報端末以外にも、デジタル画像データやデジタル音声データなどを取り扱う機器が非常に増加しており、こうした機器同士でデータを転送する必要性が増している。上記のような赤外線データ通信は、データ転送のために一々配線を接続する必要がなく、通信相手が見通しできる状態であって或る程度距離が近いという条件の下では、手軽に且つ低コストで利用可能なシステムである。そのため、近年、急速に普及している携帯電話などにも赤外線データ通信機能が搭載されており、他の携帯電話との間で電話番号等のデータ交換が行えるようになっている。また、携帯電話にはデジタルカメラの機能のほか、デジタルオーディオプレーヤ、GPSなどの機能を有しているものもあり、画像データや音声データを取り扱うこともできるから、例えばパソコンに格納されている画像データや音声データを携帯電話に取り込んだり、逆に携帯電話のカメラで撮影した画像データをパソコンに転送したりするような用途も考えられる。



しかしながら、上記のような従来の赤外線データ通信では、例えば携帯電話と他の機器との間でデータ通信を行おうとする際に、必ずしも良好な操作性が確保されているとは言い難い。即ち、上述したようにデータ通信のための光の指向性は比較的高いため、例えばユーザは手元の携帯電話から発した光が通信相手の機器(例えばパソコン)をカバーするように携帯電話の向きを合わせる必要があるが、通信相手の位置や通信相手が光通信可能な範囲内に入っているか否かを感覚的にしか確認することができないため、そうした位置合わせは必ずしも容易ではない。しかも、携帯電話のようにユーザが手に持って操作する機器では、手振れなどによる時間経過に伴った位置ずれが生じるため、安定した通信状態を継続的に確保することは困難である。また、光通信可能な範囲内に通信可能な機器が複数入ってしまっている場合に、その中から任意の1つの機器を選択して通信を行うことはできない。



ところで、最近、ID情報等の各種情報を点滅光として発する光ビーコンと高速イメージセンサを搭載したカメラとを組み合わせたID認識カメラシステム(IDカムと呼ばれる場合もある)が提案されている。例えば特許文献1に記載のシステムでは、ID認識カメラで撮影した画像をシーン画像として出力するとともに、光ビーコンの点滅データを全画素でデコードしてID画像を作成することができるようになっている。また、こうしたID認識カメラシステムの具体的な用途として、音声案内システム(例えば特許文献2参照)や自動写真撮影システム(例えば特許文献3参照)などが提案されている。



上記のようなID認識カメラシステムでは、カメラで撮影した撮影画像の表示上に、その撮影画像に含まれる複数の光ビーコンの識別情報を各光ビーコンの検出位置又はその近傍にオーバレイ表示し、ユーザが所望の光ビーコンを適宜取捨選択してその情報を利用できるようにしている。こうしたシステムを利用することにより、ユーザの手元の情報端末から離れた位置にある複数の通信ノードの1つを選択して、それを通信相手としてデータ通信を行うことが可能である。



【特許文献1】
特開2003-323239号公報
【特許文献2】
特開2003-345376号公報
【特許文献3】
特開2003-348390号公報
【非特許文献1】
“アバウト・アイアールディーエー(About IrDA) スペシャル・インタレスト・グループス・オア・エスアイジーズ(Special Interest Groups or SIGs) ”、[Online]、インフラレッド・データ・アソシエイション(Infrared Data Association)、[平成16年7月2日検索]、インターネット〈URL: http://www.irda.org/displaycommom.cfm?an=1〉

産業上の利用分野


本発明は、空間光通信を利用して、操作者の手元にある情報端末により、該情報端末から離れた位置に在る複数の通信ノードがそれぞれ持つ所定情報を収集する情報収集機能を有する情報処理システムと、該システムを利用して情報端末と1つの通信ノードとの間で光を利用して又は光と電波とを併用して通信を行う空間光通信システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
情報収集装置と1乃至複数の通信ノードとを含み、空間光通信を利用して、離れた位置に在る前記通信ノードが持つ所定情報を前記情報収集装置が収集する情報処理システムにおいて、
前記1乃至複数の通信ノードはそれぞれ、
所定周波数のパイロット信号と、該パイロット信号よりも高い周波数帯域に属し前記所定情報を含む識別信号とを重畳した信号を生成する信号生成手段と、
該信号生成手段により生成された信号を情報として含む光を出射する送光手段と、
を備え、
前記情報収集装置は、
多数の微小受光素子が二次元状に配置され且つ該多数の微小受光素子の中の任意の位置にある微小受光素子による検出信号を読み出し可能である撮像素子を含む撮像手段と、
該撮像手段による二次元の撮像範囲に含まれる通信ノードから到来する光信号に基づいて前記パイロット信号を認知することにより、その画像内での各通信ノードの位置を認識する位置認識手段と、
前記撮像素子において前記位置認識手段により認識された各通信ノードの位置及びその近傍に配置された微小受光素子で得られる検出信号を選択的に且つ二次元画像の撮像のレートよりも高速で読み出し、その読み出された信号に基づいて撮像範囲内の各通信ノードの前記所定情報を取得するものであって、前記位置認識手段により認識された画像上の位置及びその近傍位置の微小受光素子で得られる画素信号を前記撮像素子から選択的に読み出し、その読み出し範囲を段階的に絞ることによって読み出し速度を上げながら最終的に各通信ノードの識別情報が得られる一乃至複数の画素を特定し、該特定した画素を中心とする所定の範囲を設定し、その領域に含まれる画素による検出信号を読み出してそれら画素の全信号を平滑化処理し、その処理結果に基づいて前記位置認識手段による通信ノードの誤認識を検知しつつ正規の通信ノードについての前記所定情報を取得する識別情報取得手段と、
を備えることを特徴とする、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項2】
前記情報収集装置は操作者の手元にある情報端末であって、前記各通信ノードが備える前記信号生成手段により重畳される前記識別信号は、少なくともその通信ノード自体を特定可能な識別情報を前記所定情報として含む識別信号であることを特徴とする請求項1に記載の、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項3】
前記識別情報取得手段は、各通信ノードの識別情報が得られる一乃至複数の画素を特定して信号を取得する際に、前記識別信号の検出状態が最も良好である画素の周囲に所定範囲で補助的に複数の画素を設定し、該複数の画素からの読み出し信号を利用して手振れの影響を軽減又は補正する処理を実行することを特徴とする請求項に記載の、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項4】
前記情報端末は、
前記撮像手段による撮像範囲から通信ノードが外れた場合でも、少なくとも所定時間だけ該通信ノードの識別情報と、必要に応じて該識別情報に対応付けられた付帯情報とを記憶しておく記憶手段と、
一旦撮像範囲から外れた通信ノードが再び撮像範囲に現れたときに、前記記憶手段に格納されている情報に基づいて該通信ノードが撮像範囲を外れる直前の状態に復帰させる復帰処理手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項5】
前記情報端末は、
前記撮像手段により取得した二次元画像中から通信ノードの形状に対応した又は該通信ノードの少なくとも一部を含む所定形状の範囲に含まれる部分的な画像情報を抽出する部分画像抽出手段と、
該部分画像抽出手段により抽出された部分的な画像情報を当該情報端末上でアイコン又はそれに相当するシンボル情報に変換する情報変換手段と、
を備え、前記情報変換手段により変換されたシンボル情報と該情報の基となった通信ノードの識別情報とを関連付けることを特徴とする請求項2~のいずれかに記載の、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項6】
前記情報端末は、
前記撮像手段による撮像画像を表示する表示手段と、
前記識別情報取得手段により取得された識別情報に基づいて確認された各通信ノードについて、その位置を示す表示情報を前記撮像画像上に重畳して表示する位置情報表示手段と、
所望の1つの通信ノードを選択するために、前記表示手段の画面上に表示された画像上で通信ノードの位置を示す表示情報のいずれかを操作者が選択するための選択手段と、
を備えることを特徴とする請求項2~のいずれかに記載の、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項7】
前記情報端末と各通信ノードとは光又は電波により双方向通信が可能であって、前記情報端末における前記選択手段により複数の通信ノードの中の1つが選択された後に、その選択された通信ノードと前記情報端末との間で双方向通信を試みることにより、その両者の間での一方向又は双方向の一対一の通信経路を確立させることを特徴とする請求項に記載の、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項8】
選択された通信ノードと情報端末との間の一対一の通信経路が確立された後に、光又は電波により、前記識別信号よりも高いビットレートでのデータ通信を実行することを特徴とする請求項に記載の、空間光通信を用いた情報処理システム。

【請求項9】
請求項に記載の情報処理システムを用いた空間光通信システムであって、選択された通信ノードと情報端末との間の一対一の通信経路が確立された後に、前記識別信号を情報として含む光よりも高い指向性を有する光を用いて、一方向又は双方向のデータ通信を実行することを特徴とする空間光通信システム。

【請求項10】
前記データ通信のための信号の周波数帯域は前記識別信号の周波数帯域よりも高い領域に設定されることを特徴とする請求項に記載の空間光通信システム。

【請求項11】
前記表示手段の画面上に通信ノードを選択するための指示体を重畳して表示し、該指示体により指示された対象物に対して当該情報端末から出射する通信用の光の光軸が向かうようにしたことを特徴とする請求項10に記載の空間光通信システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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