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両親媒性高分子複合体

国内特許コード P110003973
整理番号 B18P45
掲載日 2011年7月5日
出願番号 特願2007-058271
公開番号 特開2007-269791
登録番号 特許第5138954号
出願日 平成19年3月8日(2007.3.8)
公開日 平成19年10月18日(2007.10.18)
登録日 平成24年11月22日(2012.11.22)
優先権データ
  • 特願2006-063574 (2006.3.9) JP
発明者
  • 新海 征治
  • 沼田 宗典
  • 広瀬 良治
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 三井製糖株式会社
発明の名称 両親媒性高分子複合体
発明の概要 【課題】 生体に安全であり、結合生成と解離が容易な両親媒性ポリマーを創製し、各種機能性物質のデリバリーなどに利用できる技術を提供する。
【解決手段】 多糖類と疎水性ポリマーおよび疎水性物質を非プロトン性極性溶媒またはアルカリ性水溶液中で予備混合し、さらに水を加えて混合することにより、自己組織的に、ミセル状と考えられる構造が形成され、さらに、疎水性物質を結合した複合体が水中に生成する。疎水性物質に各種の機能性物質や有機溶剤を使用することができる。多糖類としてβ-1,3-グルカンが好適に使用される。
【選択図】 図5
従来技術、競合技術の概要


両親媒性ポリマーには種々の物質が知られているが、エーテル、ケトン、エステル、アミド、イミン等の水溶性を与えるドメインから成る親水性ポリマーとアルキル、アルケニル、アルキニル、芳香族炭化水素等の水不溶性ドメインから成る疎水性ポリマーとを共有結合で連結したブロックコポリマーが一般的である。適切に設計された両親媒性ポリマーは水中で自己組織的にミセルもしくはベシクル状の構造体を形成する。そして疎水性の液体や固体を内包することができるため、薬物や情報記録材料等の機能性物質のデリバリーなどに効果的に使用される。



薬物のデリバリーシステムへの応用例を挙げると、(1)水混和性の両親媒性ポリマー内に水不溶性薬物もしくは診断用剤をパッケージングする方法(特許文献1)、(2)内部に無機ナノ粒子が安定して均一に分布している疎水性ポリマーマトリックス部分と親水性部分を含む両親媒性共重合体から成り、治療用組成物として有用な複合体粒子(特許文献2)、(3)中性疎水性αヒドロキシカルボン酸ポリマーブロックとイオン化されたペプチドα鎖を有する直鎖親水性ポリアミノ酸ブロックとで構成されるジブロックコポリマーによるタンパク質送達用粒子のコロイド懸濁液(特許文献3)、(4)ポリ(アルキレンオキシド)を含むAポリマーブロックおよびポリ(ヒドロキシアルカノエート)を含むBポリマーブロックを含み、かつ治療剤が、ヒドロゲルの内心に含まれるシクロデキストリンおよび両親媒性コポリマーから形成されるヒドロゲルを含む薬物送達システム(特許文献4)などの特許が公開されている。
【特許文献1】
特表2001-519403
【特許文献2】
特表2004-533530
【特許文献3】
特表2005-529888
【特許文献4】
特表2006-506335



情報記録材料への応用例を挙げると、(1)光学材料として有用なミセル粒子含有組成物に使われる両親媒性ブロックポリマー(特許文献5)、(2)インクジェット用のインク組成物に使われる非イオン性の両親媒性ブロックポリマー、イオン性ポリマー、色材からなる機能性物質の溶剤含有物(特許文献6)などがある。
【特許文献5】
特開2004-217705
【特許文献6】
特開2004-075990



そのような両親媒性ブロックコポリマーにおける親水性ブロックに多糖類が使用される例も幾つか知られている。化粧品を水中油型ナノエマルション組成物に含有させて使用する場合の両親媒性脂質における親水性ブロックの一例に多糖類が挙げられている(特許文献7および8)。眼科用医薬のデリバリー用に使えるカプセル用ナノ粒子の素材として両親媒性ポリエステルコポリマーをグラフトした多糖類が知られている(特許文献9)。
【特許文献7】
特開2001-214081
【特許文献8】
特開2001-226221
【特許文献9】
特表2005-528185



上記の例に見られる両親媒性ブロックコポリマーは、いずれも親水性ブロックと疎水性ブロックとを特別の結合反応による共有結合を介して連結させているものであり、結合生成に労を要し、さらに、所望の目的を達成した後など、必要に応じて結合を解離することも容易でない。また、生体への安全性が確保されていない材料が用いられている場合も多い。

産業上の利用分野


本発明は、両親媒性ポリマーを利用して薬物をデリバリーするなどの有用材料を作製する技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
親水性ポリマーである多糖と疎水性ポリマーとが疎水性相互作用により結合して前記多糖に前記疎水性ポリマーがラッピングされて形成され親水性ドメインと疎水性ドメインから成る両親媒性ポリマーから構成され、表面が親水性の前記多糖で覆われ内部に疎水空間を有するミセル状構造体を含み、
該ミセル状構造体の内部の前記疎水空間に、前記疎水性ポリマーとは異なる疎水性物質が取り込まれて構成されている複合体であって、
前記多糖がβ-1,3-グルカンであることを特徴とする複合体。

【請求項2】
β-1,3-グルカンがシゾフィラン、スクレログルカンおよびレンチナンから選ばれたものであることを特徴とする請求項1の複合体。

【請求項3】
疎水性ポリマーがポリスチレンであることを特徴とする請求項1または2のいずれかの複合体。

【請求項4】
疎水性ポリマーがポリ乳酸であることを特徴とする請求項1または2のいずれかの複合体。

【請求項5】
疎水性ポリマーとは異なる疎水性物質が疎水性薬物であることを特徴とする請求項1~4のいずれかの複合体

【請求項6】
請求項1に記載の複合体を製造する方法であって、β-1,3-グルカン、疎水性ポリマーおよび該疎水性ポリマーとは異なる疎水性物質を非プロトン性極性溶媒またはアルカリ性水溶液中で混合した後に、中性の状態で水を混合させる工程を含むことを特徴とする方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007058271thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) SORST 平成13年度採択課題
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