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磁気抵抗素子

国内特許コード P110004027
整理番号 K020P55-1
掲載日 2011年7月5日
出願番号 特願2007-210197
公開番号 特開2008-004956
登録番号 特許第4581133号
出願日 平成19年8月10日(2007.8.10)
公開日 平成20年1月10日(2008.1.10)
登録日 平成22年9月10日(2010.9.10)
優先権データ
  • 特願2004-071186 (2004.3.12) JP
  • 特願2004-313350 (2004.10.28) JP
発明者
  • 湯浅 新治
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 磁気抵抗素子
発明の概要 【課題】TMR素子における出力電圧を大きくする。
【解決手段】単結晶MgO(001)基板11を準備し、50nm厚のエピタキシャルFe(001)下部電極(第1電極)17をMgO(001)シード層15上に室温で成長し、次いで、超高真空(2×10-8Pa)において、350℃でアニールを行う。2nm厚のMgO(001)バリア層21をFe(001)下部電極(第1電極)17上に室温でエピタキシャル成長する。この際、MgOの電子ビーム蒸着を用いた。MgO(001)バリア層21上に室温で、厚さ10nmのFe(001)上部電極(第2電極)23を形成した。連続して、10nm厚さのCo層21をFe(001)上部電極(第2電極)23上に堆積した。次いで、上記の作成試料を微細加工してFe(001)/MgO(001)/Fe(001)TMR素子を形成する。これによりMRAMの出力電圧値を高めることができる。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)は、現在広く用いられている記憶素子であるDRAMに代わる大容量向け記憶素子であり、かつ、高速な不揮発性メモリとして広く研究開発が行われており、例えば、4MbitのMRAMがサンプル出荷されたという実績がある。



図8は、MRAMの心臓部であるトンネル磁気抵抗素子(以下、「TMR素子」と称する)の構造と、その動作原理を示す図である。図8(A)に示すように、TMR素子においては、酸化物からなるトンネル障壁(以下、「バリア層」とも称する)の両側を強磁性金属からなる第1及び第2の2つの電極により挟んだトンネル構造を有している。トンネル障壁層としては、アモルファスのAl-O層が用いられている(非特許文献1参照)。図8(A)に示すように、第1の強磁性電極と第2の強磁性電極との磁化の向きが平行な平行磁化の場合には、トンネル構造の界面における法線方向に関する素子の電気抵抗が小さくなる。一方、図8(B)に示すように、第1の強磁性電極と第2の強磁性電極との磁化の向きが平行な反平行磁化の場合には、トンネル構造の界面における法線方向に関する素子の電気抵抗が大きくなる。この抵抗値は、一般的な状態では変化せず、抵抗値が高いか低いかに基づいて情報“1”、“0”として記憶される。平行磁化と反平行磁化とは不揮発に記憶されるため、不揮発性メモリの基本素子として用いることができる。



図9は、MRAMの基本構造例を示す図であり、図9(A)はMRAMの斜視図であり、図9(B)は模式的な回路構成図であり、図9(C)は、構造例を示す断面図である。図9(A)に示すように、MRAMにおいてはワード線WLとビット線BLとが交差するように配置され、交差部にMRAMセルが配置されている。図9(B)に示すように、ワード線とビット線との交差部に配置されたMRAMセルは、TMR素子と、このTMR素子と直列接続されたMOSFETとを有しており、負荷抵抗として機能するTMR素子の抵抗値をMOSFETにより読み取ることにより、記憶情報を読み出すことができる。尚、情報の書き換えは、例えば、TMR素子への磁場の印加により行うことができる。図9(C)に示すように、MRAMメモリセルは、p型Si基板101内に形成されたソース領域105とドレイン領域103と、その間に画定されるチャネル領域に対して形成されたゲート電極111とを有するMOSFET100と、TMR素子117とを有している。ソース領域105は接地(GND)され、ドレインは、TMR素子を介してビット線BLに接続されている。ワード線WLはゲート電極111に対して図示しない領域において接続されている。



以上に説明したように、不揮発性メモリMRAMは、1つのMOSFET100とTMR素子117とにより1つのメモリセルを形成することができるため、高集積化に適したメモリ素子ということができる。



【非特許文献1】
D.Wang, et al.:Science 294 (2001) 1488.

産業上の利用分野


本発明は、磁気抵抗素子及びその製造方法に関し、特に、高い磁気抵抗を有する磁気抵抗素子及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
BCC構造を有するFe系合金の単結晶(001)または(001)結晶面が優先配向した多結晶からなる第1の強磁性体層と、
BCC構造を有するFe系合金の単結晶(001)または(001)結晶面が優先配向した多結晶からなる第2の強磁性体層と、
前記第1の強磁性体層と前記第2の強磁性体層との間に位置するトンネル障壁層とを有し、
前記トンネル障壁層が、単結晶MgO(001)あるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOであって、酸素欠損を有することによりトンネル障壁の高さが0.2~0.5eVであることを特徴とする磁気トンネル接合構造を備えた磁気抵抗素子。

【請求項2】
前記磁気抵抗素子は、室温での出力電圧が200mVより高いことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗素子。

【請求項3】
前記第1および第2の強磁性体層における前記BCC構造を有するFe系合金はCoを含むFe系合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気抵抗素子。

【請求項4】
前記BCC構造を有するFe系合金がCoFeB合金であることを特徴とする請求項3に記載の磁気抵抗素子。

【請求項5】
前記酸素欠損を有する、単結晶MgO(001)あるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOは、MgO(0.9<x<1)からなることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の磁気抵抗素子。

【請求項6】
前記酸素欠損を有する、単結晶MgO(001)あるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOは、MgO(0.98<x<1)からなることを特徴とする請求項5に記載の磁気抵抗素子。

【請求項7】
前記酸素欠損を有する、単結晶MgO(001)あるいは(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOは、MgO(0.99<x<1)からなることを特徴とする請求項6に記載の磁気抵抗素子。

【請求項8】
前記トンネル障壁層は(001)結晶面が優先配向した多結晶MgOであって、酸素欠損を有するものからなることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の磁気抵抗素子。

【請求項9】
1つのトランジスタと、前記トランジスタの負荷として用いられる請求項1~8のいずれかに記載の磁気抵抗素子とを有する記憶素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 情報基盤と利用環境 領域
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