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ミリ波・遠赤外光検出器 コモンズ

国内特許コード P110004030
整理番号 A041P33-2
掲載日 2011年7月5日
出願番号 特願2007-220418
公開番号 特開2008-053736
登録番号 特許第4107354号
出願日 平成19年8月27日(2007.8.27)
公開日 平成20年3月6日(2008.3.6)
登録日 平成20年4月11日(2008.4.11)
優先権データ
  • 特願1999-202261 (1999.7.15) JP
  • 特願1999-228037 (1999.8.11) JP
発明者
  • 小宮山 進
  • オレグ・アスタフィエフ
  • ブラジミール・アントノブ
  • 平井 宏
  • 久津輪 武史
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 ミリ波・遠赤外光検出器 コモンズ
発明の概要 【課題】桁違いに感度が優れ、応答速度の早いミリ波・遠赤外光検出器を提供する。
【解決手段】電磁波をサブミクロンサイズの微少空間領域に集中する電磁波結合手段と、この集中した電磁波を吸収してイオン化を起こす第1の量子ドットと、この第1の量子ドットに静電的に結合した第2の量子ドットを含む単一電子トランジスタとを備え、単一電子トランジスタは、2次元電子系を形成する単一へテロ構造と、この2次元電子系内にトンネル結合する量子ドットの静電ポテンシャルを制御するゲート電極と、量子ドットとトンネル結合するソース電極及びドレイン電極と、を有し、第1の量子ドットのイオン化に伴う第2の量子ドットの静電的状態の変化によって単一電子トランジスタの電気伝導度が変化することに基づいて電磁波を検出する。
【選択図】図7
従来技術、競合技術の概要


一般に、電磁波の検出器には位相敏感検波を行う周波数混合器(ミキサー)と、非干渉性の検波を行うビデオ信号検出器とがあるが、微弱光の検出には後者のビデオ信号検出器の方が感度が優れている。



ミリ波・遠赤外領域での従来のビデオ検出器の中で、最も感度が優れているのは、波長範囲が0.1mm~1mmの0.3K以下の極低温で用いるゲルマニウム複合ボロメーターと、波長範囲が0.06mm~0.1mmの2K程度の低温で用いるドープしたゲルマニウムによる光伝導検出器である。



その雑音等価出力(Noise Equivalent Power、以下「NEP」と記す)は10-16 WHz-1/2から10-18 WHz-1/2に達する。
電磁波のエネルギー量子、すなわち光量子で見た場合、この感度は、1秒間の測定時間を考えたときに、百万個程度以上の光子束が検出器に入射しない限り雑音以上の信号として検出できないことを意味する。



さらに、このような検出器では応答速度が100m秒程度と極めて遅い。応答速度の速い検出器として、超伝導ボロメーター、超伝導トンネル接合、半導体(InSb)中ホットエレクトロン等が利用されているが、感度はゲルマニウム複合ボロメーターに比べて劣る。



上述した検出器とは別に、通常の単一電子トランジスタにマイクロ波を照射すると光子補助トンネル効果(photon assisted tunneling)による信号が得られることが知られているが、この効果では、電磁波光子一つの吸収によって電子が一つしか電極間を移動しないため、検出器としての感度は低い。
【特許文献1】
特開平11-004017号公報
【特許文献2】
特開平08-274298号公報
【非特許文献1】
R. J. Scoelkopf et al., "A Concept for a Submillimeter-Wave Single-Photon Counter", IEEE Transactions on Applied Superconductivity, Vol.9, No.2, June 1999, pp.2935-2939

産業上の利用分野


この発明は、ミリ波・遠赤外光計測器に利用し、特に半導体量子ドットを制御してミリ波・遠赤外領域のビデオ信号を検出するためのミリ波・遠赤外光検出器に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
電磁波をサブミクロンサイズの微少空間領域に集中する電磁波結合手段と、この集中した電磁波を吸収してイオン化を起こす第1の量子ドットと、この第1の量子ドットに静電的に結合した第2の量子ドットを含む単一電子トランジスタとを備え、
上記単一電子トランジスタは、2次元電子系を形成する単一へテロ構造と、この2次元電子系内にトンネル結合する上記量子ドットの静電ポテンシャルを制御するゲート電極と、上記量子ドットとトンネル結合するソース電極及びドレイン電極と、を有し、
上記第1の量子ドットのイオン化に伴う上記第2の量子ドットの静電的状態の変化によって上記単一電子トランジスタの電気伝導度が変化することに基づいて上記電磁波を検出することを特徴とする、ミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項2】
前記第1の量子ドットのイオン化が、前記第1の量子ドットの量子化束縛状態の電子を、第1の量子ドット外部の電子系の自由電子状態に励起することによって生ずることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項3】
前記第1の量子ドットのイオン化エネルギーが、前記第1の量子ドットのゲートに印加するバイアス電圧の大きさによって制御可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項4】
前記第1の量子ドット及び前記第2の量子ドットが、同一の半導体構造基板上にあって、それぞれのゲートに印加するバイアス電圧によって静電的に分離して形成されたことを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項5】
前記第1の量子ドットと前記第2の量子ドットとを半導体中にあって間隙を介して隣接して形成したことを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項6】
前記第2の量子ドットが、前記第1の量子ドットの上に形成した金属ドットであって、この金属ドットに形成した金属リード線とトンネル接合して前記単一電子トランジスタを形成したことを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項7】
前記第2の量子ドットがアルミニウム金属ドットであり、トンネル接合する部分を酸化アルミニウムとしたことを特徴とする、請求項6に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項8】
前記電磁波結合手段が、前記第1の量子ドットと前記電磁波とを電気的に結合するアンテナであることを特徴とする、請求項7に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項9】
前記電磁波結合手段が、前記第1の量子ドット及び前記第2の量子ドットを形成するバイアス電圧印加のためのゲートを兼ねていることを特徴とする、請求項8に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項10】
前記電磁波結合手段のリード部分の長さ方向を、この電磁波結合手段の分極軸方向に垂直に形成していることを特徴とする、請求項1,8,9のいずれかに記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項11】
前記電磁波結合手段の結節点の大きさと前記量子ドットの最大の大きさとが同程度であることを特徴とする、請求項1,8,9のいずれかに記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項12】
前記電磁波結合手段の電極差し渡し長さが前記電磁波の波長の約1/2であることを特徴とする、請求項1,8,9のいずれかに記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項13】
前記単一電子トランジスタのソース電極とドレイン電極との距離が、前記電磁波結合手段の分極軸方向の長さ以上であることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項14】
前記単一電子トランジスタが、化合物半導体であることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項15】
前記単一電子トランジスタが、III-V族化合物半導体であることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項16】
前記単一電子トランジスタが、III-V族化合物半導体超格子の選択ドープ単一ヘテロ構造を有していることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項17】
前記単一電子トランジスタが、アルミニウムガリウム砒素/ガリウム砒素の選択ドープ単一ヘテロ構造を有していることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項18】
前記単一電子トランジスタが、IV族半導体であることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項19】
前記単一電子トランジスタを前記量子ドットに対して対称に形成していることを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。

【請求項20】
前記構成に加え、前記電磁波結合手段に電磁波を導く光導入部を備えたことを特徴とする、請求項1に記載のミリ波・遠赤外光検出器。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007220418thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 量子効果等の物理現象 領域
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