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分子マーカーを用いた間葉系幹細胞の識別方法及びその利用

国内特許コード P110004091
整理番号 RX04P31
掲載日 2011年7月6日
出願番号 特願2007-512850
登録番号 特許第5190654号
出願日 平成18年3月30日(2006.3.30)
登録日 平成25年2月8日(2013.2.8)
国際出願番号 JP2006306658
国際公開番号 WO2006106823
国際出願日 平成18年3月30日(2006.3.30)
国際公開日 平成18年10月12日(2006.10.12)
優先権データ
  • 特願2005-104563 (2005.3.31) JP
発明者
  • 加藤 幸夫
  • 河本 健
  • 辻 紘一郎
  • 五十嵐 晃
  • 清水 正和
出願人
  • 国立大学法人広島大学
  • 株式会社ツーセル
発明の名称 分子マーカーを用いた間葉系幹細胞の識別方法及びその利用
発明の概要

表1に記載のアクセッション番号に示される塩基配列を有する遺伝子のうち、少なくとも1つ以上の遺伝子を分別マーカーとし、上記分別マーカーの間葉系幹細胞と結合組織系細胞とにおける発現の差を検出して、間葉系幹細胞と結合組織系細胞とを識別する工程を有する間葉系幹細胞の識別方法によれば、未分化の間葉系幹細胞を、線維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、及び脂肪細胞等の他の結合組織系の細胞とを正確に、精度よく識別することができる。また、この間葉系幹細胞の識別方法を用いた間葉系幹細胞、間葉系幹細胞含組成物は再生医療用医薬に利用することができる。

従来技術、競合技術の概要
【0002】
間葉系幹細胞は、哺乳類の骨髄等に存在し、脂肪細胞、軟骨細胞、骨細胞に分化する多能性の幹細胞として知られている。間葉系幹細胞は、その分化多能性の故に、多くの組織の再生医療のための移植材料として注目されている。すなわち、間葉系幹細胞を用いて、従来の治療方法では再生しなかった、疾病や障害により失った組織を再生し、機能を回復させる「細胞移植による再生医療」である。具体的には、例えば、下肢虚血(ビュルガー病)患者に対する骨髄間葉系幹細胞の移植、歯周病患部への骨髄間葉系幹細胞の移植、変形性関節症患者に対する骨髄間葉系幹細胞の移植、火傷患部への羊膜上皮シートの移植、糖尿病患者への羊膜幹細胞の移植等の治療が開始又は計画されている。
【0003】
このように間葉系幹細胞を再生医療に利用するためには、まず、幹細胞を生体組織から採取し、それを未分化のまま増殖させ、さらに増殖させた未分化幹細胞を所望の細胞へ分化誘導し、再生治療用の組織の調製を行うことが必要となる。
【0004】
ここで、本発明者らは以前に、間葉系幹細胞の採取に際して、採取母体に安全で、且つ採取が容易な分離採取を行うために、口腔組織から間葉系幹細胞を分離採取する方法を報告している(特許文献1参照)。また、基底膜細胞外基質の存在下において、または線維芽細胞増殖因子(FGF)等の含有培地で間葉系幹細胞を培養することによって、間葉系幹細胞が著しく速く増殖させ、かつ、その分化能を維持できることを見出して、従来の培養方法と比較して顕著に多くの間葉系幹細胞を得る培養方法を報告している(特許文献2参照)。
【0005】
しかし、間葉系幹細胞を用いた再生医療を実用化するためには、上述の技術のみでは十全とはいえない。具体的には、培養増殖させた間葉系幹細胞を所望の細胞へ分化誘導し再生医療用の組織を調製する場合、まず培養した細胞が間葉系幹細胞であることを確認する必要がある。すなわち、培養増殖させた間葉系幹細胞を検出し、識別する方法を開発することが必要であった。
【0006】
この技術的課題に対して、本発明者らは、形態的に類似しており、その区別が困難な間葉系幹細胞と線維芽細胞とを、間葉系幹細胞検出用遺伝子マーカー及び/又は間葉系幹細胞検出用タンパク質マーカーを用いて効果的に識別し、分離する方法を開発している(特許文献3参照)。
【特許文献1】
特開2003-52365号公報(公開:平成15(2003)年2月25日)
【特許文献2】
特開2003-52360号公報(公開:平成15(2003)年2月25日)
【特許文献3】
特開2005-27579号公報(公開:平成17(2005)年2月3日)
産業上の利用分野
【0001】
本発明は、間葉系幹細胞の検出、識別・分離に関し、特に、間葉系幹細胞と線維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、及び脂肪細胞等の結合組織系の細胞とにおいて、発現が異なる間葉系幹細胞検出用の遺伝子マーカー及び/又は間葉系幹細胞検出用のタンパク質マーカー等を用いて行う間葉系幹細胞の識別方法及びその利用に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 下記表に記載の配列番号49に示される塩基配列を有する遺伝子FLGを識別マーカーとして用い、
上記識別マーカーの遺伝子の発現の差を検出して、間葉系幹細胞と線維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞及び脂肪細胞とを識別する工程を有することを特徴とする間葉系幹細胞の識別方法。
【表1】










【請求項2】 さらに、配列番号1~48,50~116に示される塩基配列を有する遺伝子から選択される、少なくとも1つ以上の遺伝子を識別マーカーとして用い、
上記識別マーカーの遺伝子の発現の差を検出して、間葉系幹細胞と線維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞及び脂肪細胞とを識別する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の間葉系幹細胞の識別方法。
【請求項3】 下記(a)~(d)のいずれかのうち、少なくとも1つ以上を固定化させてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法に使用するための間葉系幹細胞の識別用マイクロアレイ:
(a)配列番号49に示される塩基配列を有する遺伝子FLG;
(b)配列番号49に示される塩基配列を有する遺伝子FLGのアンチセンス鎖;
(c)上記(a)又は(b)の部分塩基配列;及び
(d)上記(a)~(c)のいずれかに示される塩基配列を有するポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド。
【請求項4】 さらに下記(e)~(h)のいずれかのうち、少なくとも1つ以上を固定化させてなることを特徴とする請求項3に記載の間葉系幹細胞の識別用マイクロアレイ:
(e)配列番号1~48,50~116に示される塩基配列を有する遺伝子のうち、少なくとも1つ以上の遺伝子;
(f)配列番号1~48,50~116に示される塩基配列を有する遺伝子のうち、少なくとも1つ以上の遺伝子のアンチセンス鎖;
(g)上記(e)又は(f)の部分塩基配列;及び
(h)上記(e)~(g)のいずれかに示される塩基配列を有するポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド。
【請求項5】 下記(i)又は(j)に記載の物質を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法に使用するための間葉系幹細胞の識別・分離キット:
(i)請求項3又は4に記載の間葉系幹細胞の識別用マイクロアレイ;
(j)配列番号49に示される塩基配列を有する遺伝子FLG又はその部分配列と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドからなる間葉系幹細胞の識別マーカー遺伝子の検出用プローブ。
【請求項6】 さらに下記(k)に記載の物質を備えることを特徴とする請求項5に記載の間葉系幹細胞の識別・分離キット:
(k)配列番号1~48,50~116のいずれかに示される塩基配列を有する遺伝子又はその部分配列と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドからなる間葉系幹細胞の識別マーカー遺伝子の検出用プローブ。
【請求項7】 請求項1又は2に記載の間葉系幹細胞の識別方法によって識別された間葉系幹細胞を、分離する間葉系幹細胞の識別分離方法。
【請求項8】 配列番号49に示される塩基配列を有する遺伝子FLGを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法に使用するための間葉系幹細胞の識別用マーカー。
【請求項9】 さらに、配列番号1~48,50~116に示される塩基配列を有する遺伝子から選択される、少なくとも1つ以上の遺伝子を含むことを特徴とする請求項8に記載の間葉系幹細胞の識別用マーカー。
産業区分
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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