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オキサゾリンのランダム共重合体 コモンズ

国内特許コード P110004121
整理番号 A252P106
掲載日 2011年7月7日
出願番号 特願2007-533377
登録番号 特許第5081623号
出願日 平成18年8月30日(2006.8.30)
登録日 平成24年9月7日(2012.9.7)
国際出願番号 JP2006317587
国際公開番号 WO2007026932
国際出願日 平成18年8月30日(2006.8.30)
国際公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
優先権データ
  • 特願2005-253977 (2005.9.1) JP
発明者
  • 片岡 一則
  • 山崎 裕一
  • パク,ジヨーン-シク
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 オキサゾリンのランダム共重合体 コモンズ
発明の概要 2-エチル-2-オキサゾリンと2-イソプロピル-2-オキサゾリンのモノマー混合物から得られるほぼ単分散性のランダム共重合体、及びその製造方法、並びに特殊な開始剤を用いて得られる2-イソプロピル-2-オキサゾリン単独重合体、が提供される。かような重合体は、広範な温度範囲で水溶性について温度応答性を示し、表面化学及び生体材料の技術分野で有用な材料である。
従来技術、競合技術の概要


ポリ(オキサゾリン)(以下、POと略記することあり)は、それらが非イオン性界面活性剤、タンパク質改質剤、ハイドロゲル及び薬物の担体として作用するために、表面化学及び生体材料の技術分野で有用な材料であることが近年明らかになってきた。適当な条件下におけるオキサゾリンのカチオン開環重合は、リビング重合プロセスにより進行し、ポリ(N-アシルエチレンイミン)を提供することが知られている。出発オキサゾリンのアルキル置換基か、または末端基を変えることにより多様なPOを製造できる。側鎖2-位に短鎖アルキル(例えば、メチルもしくはエチル基)を有するPOは水溶性である。しかし、POの親水性はアルキル置換基の長さが長くなるにつれて低下し、全ての温度もしくはある一定の温度において水に不溶性になる。POの中でも、特に興味深いものとしては、側鎖2-位にイソプロピルカルボニル基を有するポリ(2-イソプロピル-2-オキサゾリン)(以下、PPrOと略記することあり)を挙げることができる。これらの重合体は冷水に可溶性であるが、それらの水溶液は生理的条件近辺に曇点を有する(下記にまとめて記載する、特許文献1または非特許文献1参照。この節で引用文献については、以下、同様。)。これは、多種多様な用途を有する代表的な温度応答性重合体のポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)に類する性質である。
PO同族体であるPPrOの主たる利点は、生体適合温度応答性重合体であることが強く期待できるため、それ自体、生物医学的用途において極めて有用なことにある。例えば、ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)で修飾したリポソームは、通常のポリ(エチレングリコール)リポポリマー(例えば、非特許文献2参照)に匹敵する高い生体適合性及び長い血液循環時間を示す(非特許文献3参照)。また、新たな用途分野を開拓することが期待される、温度応答性PPrOとして、α末端とω末端に異なる官能基を有し、上記の曇点として約37℃を有する単分散性のヘテロテレケリック(heterotelechelic)PPrOも提供されている(非特許文献4参照)。
(1) 特許文献1:特開平5-310929号公報
(2) 非特許文献1:Uyama,H.et al.,Chem.Lett.1992,1643
(3) 非特許文献2:Kataoka,K.et al.,J.Controlled Releas 1993,24,119
(4) 非特許文献3:Woodle,I.M.et al.,Bioconjugate Chem.1994,5,493
(5) 非特許文献4:Park J.et al.,Macro molecules 2004,37,6786

産業上の利用分野


本発明は、2種のオキサゾリンに由来するランダム共重合体に関し、より具体的には、下部臨界共溶温度(Lower Critical Solution Temperature:LCST)を制御した単分散性のポリ(エチルオキサゾリン-ran-イソプロピルオキサゾリン)及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(A)で表される各ランダム共重合体の分子の集合物であって、分散度(MW/MN)が1.15以下であり、かつ、1重量%水溶液の曇点が37℃~67℃の範囲内のいずれかにある、集合物:
【化1】


式中、Inはカチオン重合開始剤に由来する残基を表し、NPは求核剤に由来する残基を表し、そしてm及びnは、独立して5~10000の整数であり、かつ、m+nは10~20000の整数であり、m:nは、モル比で、10:90~90:10である。

【請求項2】
m+nが10~200の整数である、請求項記載の集合物。

【請求項3】
カチオン重合開始剤に由来する残基が、置換されたもしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖C1-20アルキルであり、そして求核剤に由来する残基が、-OH、-SH、-NH2、-CN、-COOH、-OCOC(CH3)=CH2、-OCOCH=CH2、及び-OCH2CH=CH2からなる群より選ばれる、請求項記載の集合物。

【請求項4】
置換された直鎖もしくは分岐鎖のC1~C20アルキル基の置換基が、式
【化2】


または式
3C≡C-
で表され、ここで、R1及びR2は、独立して、C1-10アルコキシ、アリールオキシもしくはアリール-C1-3アルキルオキシ基を表すか、またはR1及びR2は、一緒になって、C1-5アルキルで置換されていてもよいエチレンジオキシ(-O-CH(R')-CH2-O-,ここでR'は水素原子もしくはC1-5アルキルである)もしくはオキシ(=O)基を表し、そして
3は、水素原子またはC1-5アルキルを表す、請求項記載の集合物。

【請求項5】
カチオン重合開始剤に由来する残基が、置換された直鎖もしくは分岐鎖のC1~C20アルキル基であって、置換基が、式
【化3】


または式
3C≡C-
で表され、ここで、R1及びR2は、独立して、C1-10アルコキシ、アリールオキシもしくはアリール-C1-3アルキルオキシ基を表すか、またはR1及びR2は、一緒になって、C1-5アルキルで置換されていてもよいエチレンジオキシ(-O-CH(R')-CH2-O-,ここでR'は水素原子もしくはC1-5アルキルである)もしくはオキシ(=O)基を表し、そして
3は、水素原子またはC1-5アルキルを表す、請求項3記載の集合物。

【請求項6】
置換基が、3C≡C-で表わされる、請求項5記載の集合物。

【請求項7】
共重合体の分散度(MW/MN)が1.04であり、かつ、m:nのモル比が20:80~80:20である、請求項記載の集合物。

【請求項8】
共重合体の分散度(MW/MN)が1.01であり、かつ、m:nのモル比が20:80~80:20である、請求項1記載の集合物

【請求項9】
式(A):
【化4】


(式中、Inはカチオン重合開始剤に由来する残基を表し、NPは求核剤に由来する残基を表し、そしてm及びnは、独立して5~10000の整数であり、かつ、m+nは10~20000の整数であり、m:nは、モル比で、10:90~90:10である)で表され、分散度(MW/MN)が1.15以下である各ランダム共重合体の分子の集合物の製造方法であって、
30℃~50℃の不活性溶媒中の置換されたもしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖C1-20アルキルトシラートであるカチオン重合開始剤の存在下で、モル比として10:90~90:10の2-エチル-2-オキサゾリンと2-イソプロピル-2-オキサゾリンのモノマー混合物を200時間~500時間開環重合させる工程、得られたランダム共重合体を求核剤と反応させる工程、及び必要により、生成した重合体を単離する工程を、含んでなる前記製造方法。

【請求項10】
カチオン重合開始剤に由来する残基が、置換されたもしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のC1~C20アルキル基であって、置換基が、式
【化5】


または式
C≡C-
で表され、ここで、R及びRは、独立して、C1-10アルコキシ、アリールオキシもしくはアリール-C1-3アルキルオキシ基を表すか、またはR及びRは、一緒になって、C1-5アルキルで置換されていてもよいエチレンジオキシ(-O-CH(R')-CH-O-,ここでR'は水素原子もしくはC1-5アルキルである)もしくはオキシ(=O)基を表し、そして
は、水素原子またはC1-5アルキルを表す、請求項記載の製造方法。

【請求項11】
カチオン重合開始剤に由来する残基が、置換された直鎖もしくは分岐鎖のC1~C20アルキル基である、請求項10記載の製造方法。

【請求項12】
置換基が、式
3C≡C-
で表される、請求項11記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 医療に向けた化学・生物系分子を利用したバイオ素子・システムの創製 領域
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