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微粒子-タンパク質複合体およびその作製方法、半導体装置、蛍光標識方法 コモンズ

国内特許コード P110004126
整理番号 N052P42
掲載日 2011年7月7日
出願番号 特願2007-535431
登録番号 特許第5071854号
出願日 平成18年9月6日(2006.9.6)
登録日 平成24年8月31日(2012.8.31)
国際出願番号 JP2006317671
国際公開番号 WO2007032241
国際出願日 平成18年9月6日(2006.9.6)
国際公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
優先権データ
  • 特願2005-264326 (2005.9.12) JP
発明者
  • 岩堀 健治
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 微粒子-タンパク質複合体およびその作製方法、半導体装置、蛍光標識方法 コモンズ
発明の概要 まず、酢酸アンモニウム溶液とCdまたはZnなどの金属酢酸塩溶液とを混合し、金属のアンモニウム錯体を形成させる。次に、アポフェリチン溶液とチオ酢酸を反応液に添加する。12時間以上放置することにより、CdSまたはZnSを含む微粒子とアポフェリチンとの複合体を形成させる。
従来技術、競合技術の概要


現在、ナノメーターサイズの構造体の構築を目指すナノテクノロジーが世界中で注目を浴びている。ナノテクノロジーの一つとして、球殻状あるいは棒状のタンパク質を鋳型として金属ナノ粒子を形成する試みがなされている。このいわゆるバイオナノプロセスに用いられるタンパク質として、アポフェリチンやリステリアフェリチン、DNA binding proteinなどがある。



図1は、フェリチン(アポフェリチン)およびリステリアフェリチン(リステリアアポフェリチン)の特性を示す図である。フェリチンは、ほ乳類では肝臓、脾臓、心臓に多く含まれる直径約12nm(ウマの場合)の球殻状タンパク質で、175個のアミノ酸からなるモノマーサブユニット3が24個集まって1つのタンパク質分子を形成している。1個のタンパク質分子の分子量は480kDaである。フェリチンは、生体内においてはタンパク質からなる外殻2の内部に直径が最大で7nmの酸化鉄からなるコア1を有している。フェリチンから酸化鉄のコア1が抜けたものはアポフェリチンと呼ばれる。



一方、リステリアフェリチンは、リステリア菌由来のDps様タンパク質であり、12個のモノマーサブユニット9で構成され、直径約9nmの球殻状をしている。リステリアフェリチンもアポフェリチンと同様に、外殻7の内部に酸化鉄からなるコア6を格納できる空洞が形成されており、その空洞径は約4nmである。なお、リステリアフェリチンから酸化鉄からなるコア6が抜けたものは、リステリアアポフェリチンと呼ばれる。



アポフェリチンには、酸化鉄からなるコアの代わりに種々の金属からなるコアを形成させることができる。このため、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)など、種々の金属からなる微粒子とアポフェリチンとの複合体が現在までに作製されている。リステリアアポフェリチンについても、種々の金属からなる微粒子の形成に利用することができる。
【特許文献1】
特開2003-113198号公報

産業上の利用分野


本発明は、微粒子-タンパク質複合体およびその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
水溶液中で金属のアンモニウム錯体を形成させる工程(a)と、
内部に空洞が形成されたタンパク質の溶液とチオ酢酸とを前記水溶液中で混合して、前記タンパク質の前記空洞内に前記金属の硫化物からなる微粒子を形成させる工程(b)とを備え、
前記タンパク質はアポフェリチン、リステリアアポフェリチンまたはこれらの組み換え体であり、
前記金属は、CdまたはZnであることを特徴とする微粒子-タンパク質複合体の作製方法。

【請求項2】
前記工程(a)では、酢酸イオンとアンモニウムイオンとを含む溶液と、前記金属の酢酸塩溶液と、アンモニア水とを混合することを特徴とする請求項1に記載の微粒子-タンパク質複合体の作製方法。

【請求項3】
前記工程(b)では、前記水溶液中のアンモニア濃度によって直径の異なる微粒子が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の微粒子-タンパク質複合体の作製方法。

【請求項4】
前記工程(a)および前記工程(b)は、共に0℃以上15℃以下で行うことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の微粒子-タンパク質複合体の作製方法。

【請求項5】
前記工程(b)で形成された前記微粒子と前記タンパク質との複合体を精製する工程(c)と、
前記工程(c)で精製された前記微粒子と前記タンパク質との複合体を含む溶液と前記金属を含む溶液とを混合する工程(d)と、
前記工程(d)で作製された混合液にチオ酢酸を加え、前記タンパク質内に形成された前記微粒子を成長させる工程(e)と、
前記工程(e)の後、前記混合液に前記金属を含む溶液と前記チオ酢酸とを交互に加える工程を繰り返して前記微粒子を成長させる工程(f)とをさらに備えていることを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の微粒子-タンパク質複合体の作製方法。

【請求項6】
内部に空洞が形成されたタンパク質と、前記空洞内に形成された金属の硫化物からなる微粒子との複合体を含む溶液を作製する工程(a)と、
前記微粒子と前記タンパク質との複合体を含む溶液に前記金属を含む溶液を加える工程(b)と、
前記工程(b)の後に、前記微粒子と前記タンパク質との複合体を含む溶液にチオ酢酸を加えて前記微粒子を成長させる工程(c)と、
前記工程(b)と前記工程(c)とを繰り返して前記微粒子を成長させる工程(d)とを備え、
内部に空洞を有する前記タンパク質はアポフェリチン、リステリアアポフェリチンまたはこれらの組み換え体であり、
前記金属はCdまたはZnであることを特徴とする微粒子-タンパク質複合体の作製方法。

【請求項7】
水溶液中でCdまたはZnのアンモニウム錯体を形成させる工程(a)と、
内部に空洞が形成されたタンパク質の溶液とチオ酢酸とを前記水溶液中で混合して、前記空洞内にCdSまたはZnSを含み、励起された場合に蛍光を発する微粒子を形成させ、微粒子-タンパク質複合体を作製する工程(b)と、
前記微粒子-タンパク質複合体を標的物質に結合させて前記標的物質を標識する工程(c)とを備え、
内部に空洞を有する前記タンパク質はアポフェリチン、リステリアアポフェリチンまたはこれらの組み換え体であることを特徴とする蛍光標識方法。

【請求項8】
前記工程(c)の前に、N末端にシステインを付加した第1の変異アポフェリチンまたは第1の変異リステリアアポフェリチンを作製する工程(d)と、
前記工程(c)の前に、前記標的物質をSH基を有する化合物で修飾する工程(e)とをさらに備え、
前記工程(c)では、前記第1の変異アポフェリチンまたは前記第1の変異リステリアアポフェリチンと前記標的物質とをジスルフィド結合によって結合させることを特徴とする請求項7に記載の蛍光標識方法。

【請求項9】
前記標的物質は外表面にアミノ基を有しており、
前記工程(c)では、カップリング剤を用いて前記標的物質の外表面に位置するアミノ基と前記アポフェリチンまたは前記リステリアアポフェリチンの外表面に位置するカルボキシル基とを縮合反応させてアミド結合を形成させることを特徴とする請求項7に記載の蛍光標識方法。

【請求項10】
前記タンパク質は、N末端にTi認識ペプチドが付加された第2の変異アポフェリチンであり、
前記標的物質は表面の一部にTi膜を有する基板であることを特徴とする請求項7に記載の蛍光標識方法。

【請求項11】
前記工程(a)の前に、遺伝子組み換え技術を用いて前記第2の変異アポフェリチンを作製する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載の蛍光標識方法。

【請求項12】
水溶液中でCdまたはZnのアンモニウム錯体を形成させる工程(a)と、
内部に空洞を有するタンパク質を標的物質に結合させる工程(b)と、
内部に空洞が形成されたタンパク質の溶液とチオ酢酸とを前記水溶液中で混合して、前記タンパク質内にCdSまたはZnSを含み、励起された場合に蛍光を発する微粒子を形成させ、微粒子-タンパク質複合体を作製する工程(c)とを備え、
内部に空洞を有する前記タンパク質はアポフェリチン、リステリアアポフェリチンまたはこれらの組み換え体であることを特徴とする蛍光標識方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 医療に向けた自己組織化等の分子配列制御による機能性材料・システムの創製 領域
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