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加工性を改善した高強度Co基合金及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P110004132
整理番号 A281P17
掲載日 2011年7月7日
出願番号 特願2007-540224
登録番号 特許第5144269号
出願日 平成18年10月11日(2006.10.11)
登録日 平成24年11月30日(2012.11.30)
国際出願番号 JP2006320688
国際公開番号 WO2007043687
国際出願日 平成18年10月11日(2006.10.11)
国際公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
優先権データ
  • 特願2005-296657 (2005.10.11) JP
発明者
  • 石田 清仁
  • 山内 清
  • 貝沼 亮介
  • 須藤 裕司
  • 大森 俊洋
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 加工性を改善した高強度Co基合金及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 ゼンマイ,バネ,ワイヤ,ケーブルガイド,スチールベルト,肉盛材料,ガイドワイヤ,ステント,カテーテル等として有用なCo基合金であり、Al:3~13%のCo-Al二元系にNi:0.01~50%,Fe:0.01~40%,Mn:0.01~30%から選ばれた一種又は二種以上の加工性改善元素を添加した組成を有し、f.c.c.構造のα相とβ(B2)相が層状に繰り返すラメラー組織になっている。ラメラー組織は、組織全体に占める占有率が30体積%以上で層間隔が100μm以下に調整されている。Ga,Cr,V,Ti,Mo,Nb,Zr,W,Ta,Hf,Si,Rh,Pd,Ir,Pt,Au,B,C,Pから選ばれた一種又は二種以上の任意成分を合計:0.01~60%添加しても良い。
従来技術、競合技術の概要


耐熱材料,耐摩耗材料,生体材料,医療用器具・工具等に使用されているCo基合金は、耐食性,耐酸化性の向上,α相の安定化,材料強化等のためCr,Ni,Fe,Mo,C等が添加され、必要強度を得るため種々の方法、たとえば固溶強化,析出強化,加工硬化等で強化されている。
従来の強化法や材質改善は、何れもα単相又は第二相がα相に連続析出した金属組織を前提にしている(文献1,2)。しかし、使用環境の過酷化に加え,一層の細線化,小型化を進めた用途への適用が要求されており、従来法で強化したCo合金よりも一段と高い強度が必要になってきた。
他の合金系ではラメラー組織による強化も採用されており、代表的な例が鉄鋼材料にみられるパーライト変態である。パーライト変態によりフェライト,セメンタイトのラメラー組織が形成されると、ピアノ線としての要求特性を満足するまでに高強度化される。
ラメラー組織を利用した材質強化は、本発明者等もCu-Mn-Al-Ni系合金を文献3で紹介しており、Co-Al二元合金のラメラー組織化も文献4に報告されている。
文献1:JP 7-179967 A
文献2:JP 10-140279 A
文献3:JP 5-25568 A
文献4:P.Zieba,Acta mater.Vol.46,No.1(1998)pp.369-377
ラメラー組織化したCo-Al二元合金は、軟質のα相マトリックスに硬質の析出相が極めて微細な間隔で層状に積層された複相組織を有し、高レベルで強度,靭性の両立を期待できる。しかし、通常の金属材料に比較すると延性が極めて低く、加工度の高い冷間加工では析出相やα相/析出相界面を起点とするクラックが発生しやすい。難加工性を克服し圧延,引抜き,スエージング等の冷間加工で目標形状への加工を可能にする方策としては、加工工程を多段階に分割し、各工程間で中間焼鈍により歪みを除去することが考えられる。しかし、中間焼鈍を伴う多段階冷間加工は、製造工程の複雑化,製造コストの上昇を招き、実効的な解決策とはいえない。中間焼鈍でラメラー組織が崩れ、ラメラー組織本来の特性が損なわれることも懸念される。

産業上の利用分野


本発明は、高強度用途,耐摩耗用途,耐熱用途,医療器具・工具,生体材料等の用途展開が期待されるCo基合金に係り、更には加工性を改善したCo基合金及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
質量比でAl:3~13%を含み、残部がCo及び不可避的不純物からなる組成を有し、さらに、Ni:5~21.6%、Fe:2~10.7%、Mn:2~5.2%から選ばれた一種は二種以上の加工性改善元素:2~37.5%からなる組成をもつCo-Al合金であって、
f.c.c.構造のα相中の結晶粒界に沿って、
f.c.c.構造のα相とB2型のβ相が層間隔:100μm以下で繰り返されるラメラー組織が析出して、30体積%以上を占めるコロニーを形成する金属組織を有する
ことを特徴とするCo-Al合金。

【請求項2】
請求項1に記載のCo-Al合金において、
前記Co-Al合金は、さらに、
Cr:5~19.4%、
Μo:1~16.2%、
W :1~27%、
Ta:0.1~6.2%、
Ti:0.1~7.0%、
C :0.05~0.7%、
Ir:1~1.7%、
B :0.005~0.04%、
P :0.01~0.5%から選ばれた一種、
またはC :0.05~0.7%と、Cr及び/又はMoとの組み合わせで8.5%以下からなる組成で、
前記ラメラー組織が、
f.c.c.構造のα相と、
B2型のβ相とL1型のγ´相、DO19型の析出物、M23型の炭化物との群から選択される1以上とからなるものと、によって形成されている
ことを特徴とするCo-Al合金。

【請求項3】
Co-Al合金の製造方法において、
請求項1又は2記載の組成をもつCo-Al合金を溶解した後、1500~600℃の温度域を平均冷却速度:500℃/分以下で冷却・凝固し、
f.c.c.構造のα相中の結晶粒界に沿って、
f.c.c.構造のα相とB2型のβ相、L1型のγ´相、DO19型の析出物、M23型の炭化物のいずれかの相とで層間隔:100μm以下で繰り返されるラメラー組織が析出して、30体積%以上を占めるコロニーを形成する金属組織を有する
ことを特徴とするCo-Al合金の製造方法。

【請求項4】
Co-Al合金の製造方法において、
請求項1又は2記載の組成をもつCo-Al合金を溶解した後、900~1400℃で溶体化処理した後、直接に500~900℃の時効処理により、
f.c.c.構造のα相中の結晶粒界に沿って、
f.c.c.構造のα相とB2型のβ相、L1型のγ´相、DO19型の析出物、M23型の炭化物のいずれかの相とで層間隔:100μm以下で繰り返されるラメラー組織が析出して、30体積%以上を占めるコロニーを形成する金属組織を有する
ことを特徴とするCo-Al合金の製造方法。

【請求項5】
請求項3又は4に記載のCo-Al合金の製造方法において、
ラメラー組織形成後に加工率:10%以上の冷間加工を施す
ことを特徴とするCo-Al合金の製造方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST シミュレーション技術の革新と実用化基盤の構築(CRESTプログラム、さきがけプログラムの混合型領域) 領域
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