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RNA干渉誘導エレメント及びその用途

国内特許コード P110004150
整理番号 K018P26
掲載日 2011年7月7日
出願番号 特願2007-551502
公表番号 特表2008-539695
登録番号 特許第4877835号
出願日 平成18年5月15日(2006.5.15)
公表日 平成20年11月20日(2008.11.20)
登録日 平成23年12月9日(2011.12.9)
国際出願番号 JP2006310079
国際公開番号 WO2006123800
国際出願日 平成18年5月15日(2006.5.15)
国際公開日 平成18年11月23日(2006.11.23)
優先権データ
  • 特願2005-145876 (2005.5.18) JP
発明者
  • 石井 浩二郎
  • 高橋 考太
出願人
  • 学校法人 久留米大学
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 RNA干渉誘導エレメント及びその用途
発明の概要 本発明は、以下の(a)~(c)のヌクレオチド配列から選択されるヌクレオチド配列を含むRNA干渉誘導エレメントを提供する:
(a)配列番号1又はその相補配列からなるヌクレオチド配列;
(b)上記(a)のヌクレオチド配列に含まれる少なくとも15個の連続したヌクレオチドからなり、かつ、RNA干渉誘導能を有するヌクレオチド配列;
(c)上記(a)~(b)のいずれか1つのヌクレオチド配列に少なくとも70%の相同性を有し
、かつ、RNA干渉誘導能を有するヌクレオチド配列。
本発明のRNA干渉誘導エレメントを用いることにより、容易に所望の遺伝子をノックダウンしたり、所望の標的遺伝子に対するsiRNAを作成することが出来る。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


RNA干渉(RNAi)は、2本鎖RNA(dsRNA)等によってその配列特異的にmRNAが分解され、その結果遺伝子の発現が抑制される現象である。RNA干渉は、線虫、酵母等の菌類、昆虫、植物、哺乳動物等の様々な生物種の間で保存された現象であることが示され、生物共通のシステムであることが示唆されている。
RNA干渉の生物学的役割としては、分裂酵母等におけるヘテロクロマチンの制御や、テトラヒメナ等におけるDNA欠失制御等が知られている。RNAi経路に重要な役割を果たすDicer (dcr1)、Argonaute (ago1)、又はRdRp (rdp1)を欠失させた3つの分裂酵母変異株dcr1、ago1、rdp1では、セントロメア外側領域のヘテロクロマチン反復配列に由来する相補的転写産物の蓄積異常が生じ、これに伴ってセントロメアに組み込んだ導入遺伝子の転写抑制解除、ヒストンH3リジン-9のメチル化の消失、セントロメア機能の障害がみられたことが報告されている(Science, 297巻, p.1833-1837, 2002年)。また、分裂酵母においてセントロメア繰り返し配列由来の短いRNAが存在することが示唆されている(Science, 297巻, p.1831, 2002年)。
RNA干渉は、所望の遺伝子を選択的にノックダウンすることを可能とするため、生化学等の基礎科学の分野のみならず、農作物の品種改良等のバイオテクノロジー分野、遺伝子治療等の医療分野等における応用が大きく期待されている。
RNA干渉により遺伝子をノックダウンする主な二つの方法としては、siRNA(short interfering RNA)を直接細胞に導入する方法とsiRNA発現ベクターを細胞に導入する方法がある。前者の方法は極めて簡潔な方法であるが、導入されたsiRNAが分解されるとその効果が長期間持続しないという欠点を有する。一方、後者のsiRNA発現ベクター法は効果が長期間持続するため、ノックダウン細胞株やノックダウン動物を作成可能であるというメリットを有する。しかし、細胞内のRNA干渉は2本鎖RNAの形成が引き金となるため、ヘアピンRNA等の2本鎖RNAを産物とするsiRNA発現ベクターが多く、結果としてベクターDNA自身もステムループ構造をとって大腸菌内で不安定になる場合があり、siRNA発現ベクターの構築は容易ではなかった。

産業上の利用分野


本発明は、RNA干渉誘導エレメント及びその用途に関する。より詳細には、本発明は、配列番号1又はその相補配列等からなるヌクレオチド配列を含むRNA干渉誘導エレメント、該エレメントを含むベクター、該ベクターを含む細胞、該エレメントを用いて標的遺伝子の発現が抑制された細胞や、標的遺伝子に対するsiRNAを製造する方法等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
列番号1又はその相補配列からなるヌクレオチド配列を含むRNA干渉誘導エレメント

【請求項2】
標的遺伝子の転写産物をコードするヌクレオチド配列又はその相補配列に含まれる少なくとも15個の連続したヌクレオチドからなるヌクレオチド配列が、該標的遺伝子に対するRNA干渉誘導能が発揮され得る様に請求項1記載のエレメントの5’側に連結されたエレメントを含むポリヌクレオチド。

【請求項3】
複数コピー数の該エレメントをタンデムに連結された態様で含む、請求項2記載のポリヌクレオチド。

【請求項4】
請求項1記載のエレメントを含むベクター。

【請求項5】
複数コピー数の該エレメントをタンデムに連結された態様で含む、請求項記載のベクター。

【請求項6】
更に、プロモーターを含み、該プロモーターは、該エレメントの発現を制御し得る様に、該エレメントに接続されている、請求項又は記載のベクター。

【請求項7】
更に、少なくとも1つのクローニング部位を含み、該クローニング部位は、該部位に標的遺伝子の転写産物をコードするヌクレオチド配列又はその相補配列に含まれる少なくとも15個の連続したヌクレオチドからなるヌクレオチド配列が挿入されたときに、該標的遺伝子に対するRNA干渉誘導能が発揮され得る様に、該エレメントの5’側に連結されている、請求項又は記載のベクター。

【請求項8】
更に、プロモーターを含み、該プロモーターは、該エレメント及び該クローニング部位の発現を制御し得る様に、該エレメント又は該クローニング部位に接続されている、請求項記載のベクター。

【請求項9】
請求項2または3記載のポリヌクレオチドを含むベクター。

【請求項10】
更に、プロモーターを含み、該プロモーターは、該ポリヌクレオチドの発現を制御し得る様に、該ポリヌクレオチドに接続されている、請求項記載のベクター。

【請求項11】
請求項2または3記載のポリヌクレオチドが導入された細胞。

【請求項12】
請求項4~10のいずれか記載のベクターが導入された細胞。

【請求項13】
標的遺伝子の発現が抑制された細胞を製造する方法であって、請求項2または3記載のポリヌクレオチド、或いは請求項又は10記載のベクターを細胞内に導入する工程、及び前記ポリヌクレオチド又はベクターが導入された細胞を選択する工程を含む、方法。

【請求項14】
標的遺伝子の発現を抑制する方法であって、請求項2または3記載のポリヌクレオチド、或いは請求項又は10記載のベクターを細胞内に導入する工程を含む、方法。

【請求項15】
標的遺伝子に対するsiRNAを製造する方法であって、請求項2または3記載のポリヌクレオチド、或いは請求項又は10記載のベクターを細胞内に導入する工程、及び前記ポリヌクレオチド又はベクターが導入された細胞から標的遺伝子に対するsiRNAを獲得する工程を含む、方法。

【請求項16】
請求項2または3記載のポリヌクレオチド、或いは請求項又は10記載のベクターを含有してなるRNA干渉誘導剤。

【請求項17】
複数遺伝子の各転写産物をコードするヌクレオチド配列又はその相補配列に含まれる少なくとも15個の連続したヌクレオチドからなるヌクレオチド配列をそれぞれ含み、各ヌクレオチド配列は、請求項1記載のエレメントに該遺伝子に対するRNA干渉誘導能が発揮され得る様に該エレメントの5’側に連結されている、複数のポリヌクレオチドを含む、遺伝子ノックダウンポリヌクレオチドライブラリー。

【請求項18】
各ポリヌクレオチドはベクターに含まれる、請求項17記載のライブラリー。

【請求項19】
請求項17又は18記載のライブラリーが導入された細胞集団。

【請求項20】
以下の工程(a)~(c)を含む、機能遺伝子の探索方法:
(a)請求項17又は18記載のライブラリーが導入された細胞集団の表現型を解析すること;
(b)該細胞集団から、表現型が変化していた細胞を単離すること;
(c)単離された細胞内に導入されたポリヌクレオチド又はベクター中のヌクレオチド配列に基づいて機能遺伝子を獲得すること。

【請求項21】
列番号1又はその相補配列からなるヌクレオチド配列を含むRNA依存性RNA合成反応誘導エレメント

【請求項22】
請求項21記載のエレメントを含む、RNA依存性RNA合成反応用テンプレート。

【請求項23】
請求項22記載のテンプレートを発現し得るベクター。

【請求項24】
請求項23記載のベクターが導入された細胞。

【請求項25】
以下の工程を含む、RNAの合成方法:
(a) 請求項21記載のエレメントを含むRNA依存性RNA合成反応用テンプレートを提供する工程;
(b) (a)のテンプレートをRNA依存性RNAポリメラーゼに接触させ、RNA依存性RNA合成反応を生じさせる工程。

【請求項26】
列番号1又はその相補配列からなるヌクレオチド配列を含む遺伝子発現抑制エレメント
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 情報と細胞機能 領域
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