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成長性および病虫害抵抗性が向上した植物、並びにその作出方法 実績あり

国内特許コード P110004157
整理番号 A181P218
掲載日 2011年7月7日
出願番号 特願2007-557888
登録番号 特許第5205563号
出願日 平成19年2月8日(2007.2.8)
登録日 平成25年3月1日(2013.3.1)
国際出願番号 JP2007052216
国際公開番号 WO2007091634
国際出願日 平成19年2月8日(2007.2.8)
国際公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
優先権データ
  • 特願2006-032895 (2006.2.9) JP
発明者
  • 小川 健一
  • 松本 雅好
  • 白石 友紀
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 岡山県
発明の名称 成長性および病虫害抵抗性が向上した植物、並びにその作出方法 実績あり
発明の概要 成長性および病虫害抵抗性が同時に向上している形質転換植物、並びに当該形質転換植物の作出方法を提供する。グルタチオン結合性プラスチド型フルクトース-1,6-ビスリン酸アルドラーゼをコードするDNAが導入された形質転換植物は、野生型植物と比較して、成長性および病虫害抵抗性が同時に向上していることが見出された。
従来技術、競合技術の概要


従来、作物の生産性の向上は、経験に基づく品種改良や農薬の使用による病害虫の駆除等により行われてきた。しかし、近年の分子生物学の急速な進展により、今日では形質転換植物などの分子育種の手法により、生産性の高い作物の開発が可能となっている。作物の生産性を向上させるための具体的な技術としては、成長促進(成長性の向上)、病虫害抵抗性付与、ストレス抵抗性付与、矮性付与、開花時期の調節などを挙げることができ、これら以外にも直接的および間接的に生産性向上に結びつく技術の範囲は多岐にわたる。



直接的に生産性向上に結びつく技術としては、植物の成長促進(成長性の向上)が挙げられる。例えば、非特許文献1には、シアノバクテリア由来のfructose-1,6/sedoheptulose-1,7-bisphosphataseを過剰発現させたタバコは成長性が向上することが報告されている。また、非特許文献2には、転写因子Dof1を導入したシロイヌナズナは低窒素環境下において成長性が向上することが報告されている
また、作物に病虫害抵抗性を付与することで、病虫害を受けた作物と比較して生産性を向上させることができる。これまでにも、特定の遺伝子を導入して病虫害抵抗性植物を作出する技術が報告されている。例えば、特許文献1には恒常的活性型のGタンパク質αサブユニット遺伝子で形質転換することによりイネ白葉枯病に対し耐病性が高められたイネの作出方法が開示されている。また、特許文献2にはディフェンシンタンパク質をコードする遺伝子で形質転換されたイネが、イネいもち病およびイネ白葉枯病に抵抗性を示すことが開示されている。



しかしながら、病虫害抵抗性を付与することが、必ずしも生産性の向上に繋がらない場合もある。例えば、病虫害抵抗性を含むストレス抵抗性遺伝子を植物体で構成的に発現させた場合、植物体の成長性が損なわれることが知られており(非特許文献3~5を参照)、成長性を確保するためには何らかの工夫を要することが記載されている。
【特許文献1】
特開2005-192496(公開日:平成17年(2005年)7月21日)
【特許文献2】
特開2003-88379(公開日:平成15年(2003年)3月25日)
【非特許文献1】
Miyagawa Y, Tamoi M, Shigeoka S. Overexpression of a cyanobacterial fructose-1,6-/sedoheptulose-1,7-bisphosphatase in tobacco enhances photosynthesis and growth. Nat Biotechnol. 2001 Oct;19(10):965-9.
【非特許文献2】
Yanagisawa S, Akiyama A, Kisaka H, Uchimiya H, Miwa T. Metabolic engineering with Dof1 transcription factor in plants: Improved nitrogen assimilation and growth under low-nitrogen conditions. Proc Natl Acad Sci U S A. 2004 May 18;101(20):7833-8. Epub 2004 May 10.
【非特許文献3】
Berrocal-Lobo M, Molina A, Solano R. (2002) Constitutive expression of ETHYLENE-RESPONSE-FACTOR1 in Arabidopsis confers resistance to several necrotrophic fungi. Plant J. 29: 23-32.
【非特許文献4】
Kasuga M, Liu Q, Miura S, Yamaguchi-Shinozaki K, Shinozaki K. (1999) Improving plant drought, salt, and freezing tolerance by gene transfer of a single stress-inducible transcription factor. Nat Biotechnol. 17: 287-291.
【非特許文献5】
Tang X, Xie M, Kim YJ, Zhou J, Klessig DF, Martin GB. (1999) Overexpression of Pto activates defense responses and confers broad resistance. Plant Cell. 11:15-29.

産業上の利用分野


本発明は、成長性および病虫害抵抗性が同時に向上した植物、並びにその作出方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
グルタチオン結合性プラスチド型フルクトース-1,6-ビスリン酸アルドラーゼをコードするDNA植物の成長性および病虫害抵抗性向上させるための、使用。

【請求項2】
上記グルタチオン結合性プラスチド型フルクトース-1,6-ビスリン酸アルドラーゼをコードするDNAが下記(a)~(d)からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の使用
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
(b)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、10個以下のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
(c)配列番号2に示される塩基配列からなるDNA
(d)配列番号2に示される塩基配列からなるDNAと少なくとも90%の同一性が配列間に存在するときにのみハイブリダイゼーションが起こるストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA

【請求項3】
グルタチオン結合性プラスチド型フルクトース-1,6-ビスリン酸アルドラーゼをコードするDNAを植物に導入する工程を包含することを特徴とする成長性および病虫害抵抗性が向上した植物の作出方法。

【請求項4】
上記グルタチオン結合性プラスチド型フルクトース-1,6-ビスリン酸アルドラーゼをコードするDNAが下記(a)~(d)からなる群より選択されることを特徴とする請求項3に記載の成長性および病虫害抵抗性が向上した植物の作出方法。
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
(b)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、10個以下のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
(c)配列番号2に示される塩基配列からなるDNA
(d)配列番号2に示される塩基配列からなるDNAと少なくとも90%の同一性が配列間に存在するときにのみハイブリダイゼーションが起こるストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA

【請求項5】
上記グルタチオン結合性プラスチド型フルクトース-1,6-ビスリン酸アルドラーゼをコードするDNAを導入した植物から、向上した成長性および病虫害抵抗性を示す植物を選択する工程をさらに包含する、請求項3に記載の作出方法。

【請求項6】
上記選択する工程によって選択された植物が、改善された虫害抵抗性を示す、請求項5に記載の作出方法。

【請求項7】
上記選択する工程によって選択された植物が、改善された病害抵抗性を示す、請求項5に記載の作出方法。

【請求項8】
上記病害抵抗性が、炭疽病菌の感染に対する抵抗性である、請求項7に記載の作出方法。

【請求項9】
上記病害抵抗性が、トマト斑葉細菌病菌の感染に対する抵抗性である、請求項7に記載の作出方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007557888thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 植物の機能と制御 領域
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