TOP > 国内特許検索 > 任意の分布形状と分布密度を有する分子または粒子の集団を同時に多種大量生成する方法とその方法に使用するマスク材

任意の分布形状と分布密度を有する分子または粒子の集団を同時に多種大量生成する方法とその方法に使用するマスク材 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P110004221
整理番号 AF02P004
掲載日 2011年7月8日
出願番号 特願2008-237696
公開番号 特開2010-068728
登録番号 特許第5231909号
出願日 平成20年9月17日(2008.9.17)
公開日 平成22年4月2日(2010.4.2)
登録日 平成25年3月29日(2013.3.29)
発明者
  • 生田幸士
  • 池内真志
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 任意の分布形状と分布密度を有する分子または粒子の集団を同時に多種大量生成する方法とその方法に使用するマスク材 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】対象物質を含む1種類の濃度の懸濁液を、基材上に載置した所定の構造を有するマスク材上に加えることにより、物質の沈降を利用して、分布形状と分布密度の複数の組み合わせ条件を有する当該物質の子集団群を多種大量に形成する方法を提供する。
【解決手段】微細な粒子あるいは分子の集団を、分布形状と分布面密度を規定して、基材6上に形成する方法であって、目的とする分布形状と、分布密度に応じて設計される、傾斜付き壁構造4を有する貫通孔を並列配置したマスク材1を準備し、当該物質の溶液あるいは懸濁液を、前記マスク材1上に載置し、マスク材1の傾斜付き壁構造4によって規定される領域内に当該物質を沈降させることにより、前記壁構造4の上部境界2によって囲まれた領域を通過して、傾斜付き壁面に沿って沈降する物質が、壁構造4の下部境界3によって囲まれた、基材6上の所定領域内に堆積する方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


微細な粒子あるいは分子の集団を、規定の分布形状と分布密度で基材上に形成する過程は、多くの分野で重要となってきている。
例えば、再生医療研究では、細胞の生体内での機能を生体外で再現するため、細胞を3次元的に集合させて、培養する研究が盛んになってきている。そのための一般的手法としては、細胞の接着を防ぐ表面処理を施した容器内で細胞を浮遊状態で培養し、流体の揺動と細胞同士の接着力によって、微小な球状に自己集合させる手法や、細胞が3次元的に自由に移動できるゲル材料内で培養し、自己組織化させる手法などがある。しかし、これらの手法では、集合体の形成がランダムに起こるため、同一の容器内であっても、形成される集合体のサイズは、10μmから数100μmまでと、大きく分散する。



規定のサイズを有する細胞の集合体を形成する手法として、〔1〕微小な円筒容器を用いるものや、〔2〕微小貫通孔を有する基板(基材)を用いる手法などがある。これらはいずれも、平坦な基材上に微細な孔構造を作製し、その上に対象細胞を懸濁した液体を加えることにより、細胞が基材底面に向かって沈降し、最終的に、孔構造の規定する形状内で細胞集合体を形成させるものである。



微細な粒子あるいは分子の集団を、規定の分布形状と分布密度で形成する過程が必要となる分野としては、前記以外にも、遺伝子導入剤などの生化学試薬を、培養中の細胞に対して、局所的に規定の濃度で作用させる技術が、細胞の分化を誘導する上で、極めて重要となってきている。あるいは、電子産業分野でも、金属ナノ粒子などの機能性材料を、規定のパターンと密度で基板(基材)上に堆積させる技術が、新たな回路基板作製プロセスとして注目されている。



上記技術に関連した特許公報の例として以下のものがある。
【特許文献1】
特許公開2006-55069
【特許文献2】
特許公開2006-122012

産業上の利用分野


本発明は、微細な粒子あるいは分子の集団を、分布形状と分布密度を規定して、基材上に形成する方法に係り、より詳細には、当該物質の溶液あるいは懸濁液から、物質の沈降を利用して、複数条件の分布形状と分布密度を有する当該物質の子集団群を、1回の操作で、同一の基材上に多種大量形成することができる方法と、その方法を実施するためのデバイス(以下マスク材という)に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
微細な粒子あるいは分子の集団を、分布形状と分布面密度を規定して、基材上に形成する方法であって、目的とする分布形状と、分布密度に応じて設計される、先端がナイフリッジを形成するように接続された傾斜付き壁構造を有する貫通孔を並列配置したマスク材を準備し、当該物質の溶液あるいは懸濁液を、前記基材上に密着させた前記マスク材上に載置し、マスク材の傾斜付き壁構造によって規定される領域内に当該物質を沈降させることにより、前記壁構造の上部境界によって囲まれた領域を通過して、傾斜付き壁面に沿って沈降する物質が、前記壁構造の下部境界によって囲まれる領域の面積(下部開口面積)をs(mm2 )、壁構造の上部境界によって囲まれる領域の面積(上部開口面積)をS(mm2 )、対象物質の溶液又は懸濁液の濃度をC(mm-3)、加える液体の深さをL(mm)としたとき、壁構造の下部境界によって囲まれた所定の領域内に集積する物質の分布面密度D(mm-2)は、式D=CLS/sにしたがって、壁構造の下部境界によって囲まれた基材上の所定領域内に堆積することを特徴とする任意の分布形状と分布密度を有する微細な粒子あるいは分子の集団を同時に多種大量生成する方法。

【請求項2】
請求項1の方法であって、前記微細粒子あるいは分子が、細胞、タンパク質、核酸、生体由来高分子、金属微粒子、半導体微粒子、セラミック微粒子、樹脂微粒子のいずれかを含むことを特徴とする任意の分布形状と分布密度を有する微細な粒子あるいは分子の集団を同時に多種大量生成する方法。

【請求項3】
請求項1の方法であって、当該物質を溶解、あるいは懸濁させる液体が、マスク材と反応しない液体であることを特徴とする任意の分布形状と分布密度を有する微細な粒子あるいは分子の集団を同時に多種大量生成する方法。

【請求項4】
請求項1の方法であって、前記マスク材上の壁構造の上部境界線に沿って、壁構造の上面に溝を有するものを用いていることを特徴とする任意の分布形状と分布密度を有する微細な粒子あるいは分子の集団を同時に多種大量生成する方法。

【請求項5】
請求項1の方法であって、前記マスク材の壁構造の表面が、対象物質の接着を抑制する材料で作製されているものを用いていることを特徴とする任意の分布形状と分布密度を有する微細な粒子あるいは分子の集団を同時に多種大量生成する方法。

【請求項6】
請求項1の方法であって、前記マスク材を載置する前記基材の全部又は一部が、多孔質材、繊維材、ゲル材のいずれか、または、これらの組み合わせたものを用いていることを特徴とする任意の分布形状と分布密度を有する微細な粒子あるいは分子の集団を同時に多種大量生成する方法。

【請求項7】
請求項1~請求項6に記載の微細な粒子あるいは分子の集団を、分布形状と分布面密度を規定して、基材上に形成する方法に使用するマスク材であって、前記マスク材は上部開口面と下部開口面の形状を独立に任意に規定し、その間を傾斜付き壁構造によって繋いだ形状として構成されていることを特徴とするマスク材。

【請求項8】
前記マスク材の壁構造の上部境界線に沿って、壁構造の上面に溝を形成したことを特徴とする請求項7に記載のマスク材。

【請求項9】
前記マスク材の壁構造の表面が、対象物質の接着を抑制する材料で作製されていることを特徴とする請求項7または8に記載のマスク材。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2008237696thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 生命現象の解明と応用に資する新しい計測・分析基盤技術 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close