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フラーレン誘導体 コモンズ

国内特許コード P110004265
整理番号 E079P23
掲載日 2011年7月11日
出願番号 特願2008-503749
登録番号 特許第4988702号
出願日 平成18年11月2日(2006.11.2)
登録日 平成24年5月11日(2012.5.11)
国際出願番号 JP2006322409
国際公開番号 WO2007102255
国際出願日 平成18年11月2日(2006.11.2)
国際公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
優先権データ
  • 特願2006-061143 (2006.3.7) JP
発明者
  • 中村 栄一
  • 松尾 豊
  • 鐘 羽武
  • 村松 彩子
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 フラーレン誘導体 コモンズ
発明の概要

下記式(1)

[式(1)中、Rは置換基を有してもよい有機基または水素原子であり、式(2)および(3)中、Wは、単結合、C~C11のアルキレン、C~C12のアルケニレン、またはC~C12のアルキニレンであり、これらのアルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンにおいて任意の-CH-は-O-、-S-、-COO-、もしくは-OCO-で置き換えられてもよく、Zは第4B属に属する元素であり、R21~R23はそれぞれ独立に置換基を有してもよいC~C20アルキル基、置換基を有してもよいC~C15アルケニル基または置換基を有してもよいC~C15アルキニル基を示す。]で表されるフラーレン誘導体。

従来技術、競合技術の概要


炭素原子が球状またはラグビーボール状に配置して形成される炭素クラスター(以下、「フラーレン」ともいう)の合成法が確立されて以来、フラーレンに関する研究が精力的に展開されている。その結果、数多くのフラーレン誘導体が合成されてきた。
このようなフラーレン誘導体の具体例として、フラーレン骨格に5個の有機基が結合したフラーレン誘導体(以下、単に、「5重付加フラーレン誘導体」ともいう)の合成方法について報告されている(たとえば、特開平10-167994号公報、特開平11-255509号公報、J.Am.Chem.Soc.,118,12850(1996),Org.Lett.,,1919(2000),Chem.Lett.,1098(2000))。
また、フラーレンを配位子とした金属含有フラーレン誘導体は、金属の性質に基づく電子的挙動が付与されているため、電気化学的な素子に応用できるとして期待されており、アリール5重付加型誘導体から導かれるフラーレンのシクロペンタジエニル金属錯体などが報告されている(特開平11-255509号公報)。
このような電気化学的な素子に用いることができる電荷輸送特性や光電子物性に優れた機能性材料は、素子作製の容易さや大面積化などの点から、固体と液体の中間相(メソフェーズ)を有する材料が注目されており、フラーレン誘導体を含有する液晶配合材料などが提案されている(特開2003-146915号公報,特開2004-331848号公報)。具体的には、シャトルコック状の分子形状を有するフラーレン誘導体を基にした炭素クラスター誘導体の液晶性の発現が報告されている(特開2003-146915号公報)。このシャトルコック状のフラーレン誘導体は、通常のディスコティック系のフラーレン誘導体と異なり、コニカルな分子としてカップスタック型の積層をしているため(Nature,Vol.4,419,681-(2002))、ディスコティック系に比べて安定な柱状の分子配列構造を持っており、液晶材料としての用途が期待されている。
しかしながら、シャトルコック型フラーレン誘導体は柱状構造であるため、等方相への転移温度が低く、再配列しにくいという問題点があり、液晶材料に用いることが困難であった。
また、液晶フラーレン-フェロセンダイアドやフラーレン液晶性デンドリマーは層状構造を有することが知られているが、フラーレン骨格に嵩高い基を付加する必要があり、目的物を収率良く得ることが困難であった。

産業上の利用分野


本発明は、フラーレン誘導体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】1.下記式(1)

[式中、R置換基が導入されてもよいC~C20炭化水素基、置換基が導入されてもよいC~C20アルコキシ基、置換基が導入されてもよいC~C20アリールオキシ基、置換基が導入されてもよいアミノ基、置換基が導入されてもよいシリル基、置換基が導入されてもよいアルキルチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)、置換基が導入されてもよいアルキルスルホニル基(-SO:式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールスルホニル基(-SO、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)または水素原子であり、
はそれぞれ独立して下記式(3)または下記式(4)で表される基

(式中、WはC~C12のアルキニレンであり、このアルキニレンにおいて任意の-CH2-は-O-、-S-、-C(=O)O-、もしくは-O-C(=O)-で置き換えられてもよく、Wは、単結合、C~C11のアルキレン、C~C12のアルケニレン、またはC~C12のアルキニレンであり、これらのアルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンにおいて任意の-CH2-は-O-、-S-、-C(=O)O-、もしくは-O-C(=O)-で置き換えられてもよく、R21~R25はそれぞれ独立に置換基を有してもよいC~C20アルキル基、置換基を有してもよいC~C15アルケニル基または置換基を有してもよいC~C15アルキニル基を示し、R26は置換基を有してもよいC~C20アルキル基、置換基を有してもよいC~C15アルケニル基または置換基を有してもよいC~C15アルキニル基を示す。)
であり、
前記置換基がエステル基、カルボキシル基、アミド基、アルキン基、トリメチルシリル基、トリメチルシリルエチニル基、アリール基、アミノ基、ホスホニル基、チオ基、カルボニル基、ニトロ基、スルホ基、イミノ基、ハロゲノ基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる1以上である。
で表されるフラーレン60誘導体。
【請求項2】 Rは、置換基を有してもよいC~C10アルキル基、置換基を有してもよいC~C10アルケニル基、または、置換基を有してもよいC~C10アルキニル基である、請求項1に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項3】 下記式(2)

[式中はそれぞれ独立して下記式(3)または下記式(4)で表される基

(式中、WはC~C12のアルキニレンであり、このアルキニレンにおいて任意の-CH2-は-O-、-S-、-C(=O)O-、もしくは-O-C(=O)-で置き換えられてもよく、Wは、単結合、C~C11のアルキレン、C~C12のアルケニレン、またはC~C12のアルキニレンであり、これらのアルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンにおいて任意の-CH2-は-O-、-S-、-C(=O)O-、もしくは-O-C(=O)-で置き換えられてもよく、R21~R25はそれぞれ独立に置換基を有してもよいC~C20アルキル基、置換基を有してもよいC~C15アルケニル基または置換基を有してもよいC~C15アルキニル基を示し、R26は置換基を有してもよいC~C20アルキル基、置換基を有してもよいC~C15アルケニル基または置換基を有してもよいC~C15アルキニル基を示す。)であり、
前記置換基がエステル基、カルボキシル基、アミド基、アルキン基、トリメチルシリル基、トリメチルシリルエチニル基、アリール基、アミノ基、ホスホニル基、チオ基、カルボニル基、ニトロ基、スルホ基、イミノ基、ハロゲノ基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる1以上である。
で表されるフラーレン60誘導体。
【請求項4】 Mが遷移金属である、請求項に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項5】 Mが8~10族の遷移金属である、請求項に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項6】 MがFe、RuまたはOsであり、nが0~5の整数であり、Lがハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基またはシクロペンタジエニル基である、請求項に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項7】 Wが-C≡C-である、請求項1~に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項8】 Wが単結合、C~Cのアルキレン、C~Cのアルケニレン、またはC~Cのアルキニレンである、請求項1~に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項9】 R21、R22、R24およびR25がメチル基である、請求項1~のいずれかに記載のフラーレン60誘導体。
【請求項10】 請求項1~に記載のフラーレン60誘導体であって、結晶状態において層状の構造を有することを特徴とするフラーレン60誘導体。
【請求項11】 請求項1~に記載のフラーレン60誘導体であって、液晶状態において層状の構造を有することを特徴とするフラーレン60誘導体。
【請求項12】 中間相を有する、請求項1~に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項13】 請求項1~12のいずれかに記載のフラーレン60誘導体を含み、中間相を有する組成物。
【請求項14】 下記式(1)

[式中、R置換基が導入されてもよいC~C20炭化水素基、置換基が導入されてもよいC~C20アルコキシ基、置換基が導入されてもよいC~C20アリールオキシ基、置換基が導入されてもよいアミノ基、置換基が導入されてもよいシリル基、置換基が導入されてもよいアルキルチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)、置換基が導入されてもよいアルキルスルホニル基(-SO:式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールスルホニル基(-SO、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)または水素原子であり、
はそれぞれ独立して、置換基が導入されてもよいC~C20炭化水素基、置換基が導入されてもよいC~C20アルコキシ基、置換基が導入されてもよいC~C20アリールオキシ基、置換基が導入されてもよいアミノ基、置換基が導入されてもよいシリル基、置換基が導入されてもよいアルキルチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)、置換基が導入されてもよいアルキルスルホニル基(-SO:式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールスルホニル基(-SO、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)であり、
前記置換基がエステル基、カルボキシル基、アミド基、アルキン基、トリメチルシリル基、トリメチルシリルエチニル基、アリール基、アミノ基、ホスホニル基、チオ基、カルボニル基、ニトロ基、スルホ基、イミノ基、ハロゲノ基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる1以上である。
で表されるフラーレン60誘導体であって、結晶状態または液晶状態において層状の構造を有することを特徴とするフラーレン60誘導体。
【請求項15】 Rは、置換基を有してもよいC~C10アルキル基、置換基を有してもよいC~C10アルケニル基、または、置換基を有してもよいC~C10アルキニル基である、請求項14に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項16】 下記式(2)

(式中、Rはそれぞれ独立して、置換基が導入されてもよいC~C20炭化水素基、置換基が導入されてもよいC~C20アルコキシ基、置換基が導入されてもよいC~C20アリールオキシ基、置換基が導入されてもよいアミノ基、置換基が導入されてもよいシリル基、置換基が導入されてもよいアルキルチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールチオ基(-SY、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)、置換基が導入されてもよいアルキルスルホニル基(-SO:式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C20アルキル基を示す。)、置換基が導入されてもよいアリールスルホニル基(-SO、式中、Yは置換基が導入されてもよいC~C18アリール基を示す。)であり、Mは金属原子であり、LはMの配位子であり、nはLの数であり、
前記置換基がエステル基、カルボキシル基、アミド基、アルキン基、トリメチルシリル基、トリメチルシリルエチニル基、アリール基、アミノ基、ホスホニル基、チオ基、カルボニル基、ニトロ基、スルホ基、イミノ基、ハロゲノ基およびアルコキシ基からなる群から選ばれる1以上である。
で表されるフラーレン60誘導体であって、結晶状態または液晶状態において層状の構造を有することを特徴とするフラーレン60誘導体。
【請求項17】 Mが遷移金属である、請求項16に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項18】 Mが8~10族の遷移金属である、請求項16に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項19】 MがFe、RuまたはOsであり、nが0~5の整数であり、Lがハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルキン基またはシクロペンタジエニル基である、請求項16に記載のフラーレン60誘導体。
【請求項20】 Rは置換基を有してもよいC~C10アルキル基または置換基を有してもよいアリール基である、請求項1419のいずれかに記載のフラーレン60誘導体。
【請求項21】 中間相を有する、請求項1420のいずれかに記載のフラーレン60誘導体。
【請求項22】 請求項1421のいずれかに記載のフラーレン60誘導体を含み、中間相を有する組成物。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008503749thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 中村活性炭素クラスタープロジェクト 領域
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