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走査プローブ顕微鏡装置 コモンズ

国内特許コード P110004294
整理番号 N021P40
掲載日 2011年7月11日
出願番号 特願2008-527707
登録番号 特許第5095619号
出願日 平成19年7月19日(2007.7.19)
登録日 平成24年9月28日(2012.9.28)
国際出願番号 JP2007064237
国際公開番号 WO2008015916
国際出願日 平成19年7月19日(2007.7.19)
国際公開日 平成20年2月7日(2008.2.7)
優先権データ
  • 特願2006-207297 (2006.7.31) JP
発明者
  • 小林 大
  • 西田 周平
  • 川勝 英樹
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 走査プローブ顕微鏡装置 コモンズ
発明の概要 FMモードの走査プローブ顕微鏡のカンチレバーが、機械的Q値が低い環境においても安定に振動し、かつ、カンチレバーとサンプルの相互作用に対して高い感度を持つ走査プローブ顕微鏡装置を提供する。
カンチレバー(4)の共振周波数に近い周波数を持つ駆動信号を信号発生器(9)から振動励起手段(10)に供給し、カンチレバー(4)を他励振動(強制振動)させる。振動検出手段(5)によって検出されたカンチレバー(4)の振動と前記駆動信号との位相差がゼロになるように、即ち前記駆動信号とカンチレバー(4)の共振周波数が一致するように、(1)前記駆動信号の周波数、または、(2)カンチレバーの共振周波数を(カンチレバー(4)とサンプル(1)の距離を調整することによって)制御する。
従来技術、競合技術の概要


走査プローブ顕微鏡としての原子間力顕微鏡の撮像モードの一つに、FM(周波数変調:Frequency Modulation)モードがある。このFMモードでは、原子間力顕微鏡装置のカンチレバーに自励振動を発生させ、その周波数の変化からカンチレバーと試料(サンプル)の相互作用力を検出し、この相互作用力を画像化するか、あるいはこの相互作用力が一定になるようにカンチレバーとサンプルの距離を調節することによって、サンプルの凹凸を画像化することができる。



図1は従来のカンチレバーとサンプルの距離に対する特性図である。
図1(a)はカンチレバーとサンプルの距離対相互作用力の一例を示している。カンチレバーには固有のバネ定数と質量から決まる機械的共振周波数があるが、図1(a)のような距離によって値が変化する外力が作用すると、見かけのバネ定数が変化し、共振周波数が変化する。図1(b)は距離対共振周波数の関係の一例である。



図2は従来の原子間力顕微鏡のFMモードの制御システムの一例である。
この図において、101は試料(サンプル)、102はサンプル台、103はXYZスキャナ、104はサンプル101の特性を計測するためのカンチレバー、105はカンチレバー104の振動を検出する振動検出手段、106は振動検出手段105からの検出信号を受ける、バンドパスフィルタ、振幅安定化及び位相調整を行う検出信号波形処理システム、107は検出信号波形処理システム106に接続されるFM検波器、108はFM検波器107に接続される制御器、109は検出信号波形処理システム106に接続される振動励起手段、110はXY走査画像化システムであり、サンプル101は、制御器108からのZ軸制御信号と、XY走査画像化システム110からのXY走査信号によって、XYZの走査を行うことができる。



すなわち、カンチレバー104の振動を検出した信号(検出信号)を、検出信号波形処理システム106により、必要に応じて増幅し、振幅を安定化させ、位相を調節した上で振動励起手段109にフィードバックすると、カンチレバー104は共振周波数で自励振動する。この自励振動の周波数をFM検波器107で検出することによって、カンチレバー104の共振周波数を知り、ひいてはカンチレバー104とサンプル101の相互作用力を知ることができる。



上記の方法で相互作用力を検出しながら、サンプル101をXY走査画像化システム110からのXY走査信号によりXY走査し、該当するXY座標点における相互作用力を画像化することによって、相互作用力像を得ることができる。また、相互作用力が一定になるように、カンチレバー104とサンプル101の距離(Z軸の位置)を、制御器108からのZ軸制御信号によりZ軸を制御しながらXY走査することにより、サンプル101の凹凸像を得ることもできる。



なお、自励振動を発生させるフィードバックループ(自励ループ)に周波数変換を含む(スーパーヘテロダイン方式)場合もある。また、スーパーヘテロダインにPLLを組み合わせ発振の安定化を図ったものもある。
なお、試料の撮像装置の位相フィードバック方式としては、詳細に後述するが、下記非特許文献を挙げることができる。



また、カンチレバーの励振については下記特許文献1が、プローブ及びプローブ顕微鏡装置については下記特許文献2を挙げることができる。
【特許文献1】
WO 02/103328 A1 カンチレバーの励振など
【特許文献2】
WO 2005/015570 A1
【非特許文献1】
Applied Surface Science 157(2000)、pp.332-336

産業上の利用分野


本発明は、走査プローブ顕微鏡装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
試料に機械的振動子を作用させて試料の撮像を行う走査プローブ顕微鏡装置において、
(a)第1の制御器と、
(b)該第1の制御器に接続される、試料のXYZスキャナ及びXY走査画像化システムと、
(c)信号発生器と、
(d)該信号発生器に接続される振動励起手段と、
(e)該振動励起手段からの出力信号により強制振動する機械的振動子と、
(f)該機械的振動子の振動を検出する振動検出手段と、
(g)該振動検出手段に接続される位相差検出手段と、
(h)該位相差検出手段からの位相差信号を入力するとともに、前記第1の制御器と前記信号発生器に周波数制御信号を出力する第2の制御器と、
(i)前記位相差検出手段からの位相差信号と前記第2の制御器からの周波数制御信号の両方を任意の割合で混合して前記第1の制御器に入力する装置と、
(j)前記周波数制御信号を任意の強度に調整してから前記信号発生器に入力する装置とを備え、
(k)前記信号発生器から前記機械的振動子の共振周波数付近の周波数の駆動信号を発生させ、それを前記振動励起手段に入力し、前記機械的振動子を強制振動させ、前記位相差検出手段からの位相差を一定の値に維持するように制御することによって、前記試料の撮像を行うことを特徴とする走査プローブ顕微鏡装置。

【請求項2】
請求項1記載の走査プローブ顕微鏡装置において、前記機械的振動子の共振周波数を計測し、該共振周波数に基づいて前記試料と前記機械的振動子との相互作用力像を取得することを特徴とする走査プローブ顕微鏡装置。

【請求項3】
請求項1記載の走査プローブ顕微鏡装置において、前記機械的振動子の共振周波数を計測し、該共振周波数に基づいて前記試料の凹凸像を取得することを特徴とする走査プローブ顕微鏡装置。

【請求項4】
請求項1記載の走査プローブ顕微鏡装置において、前記機械的振動子の共振周波数を計測し、該共振周波数に基づいて前記共振周波数と機械的振動子-試料間距離の関係を取得することを特徴とする走査プローブ顕微鏡装置。

【請求項5】
請求項1記載の走査プローブ顕微鏡装置において、前記機械的振動子がカンチレバーであることを特徴とする走査プローブ顕微鏡装置。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2008527707thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 高度情報処理・通信の実現に向けたナノファクトリーとプロセス観測 領域
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