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腸管癒着抑制剤 コモンズ

国内特許コード P110004316
整理番号 A211P29
掲載日 2011年7月11日
出願番号 特願2008-558089
登録番号 特許第5530635号
出願日 平成20年2月13日(2008.2.13)
登録日 平成26年4月25日(2014.4.25)
国際出願番号 JP2008052299
国際公開番号 WO2008099829
国際出願日 平成20年2月13日(2008.2.13)
国際公開日 平成20年8月21日(2008.8.21)
優先権データ
  • 特願2007-033904 (2007.2.14) JP
発明者
  • 善本 知広
  • 中西 憲司
  • 藤元 治朗
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 腸管癒着抑制剤 コモンズ
発明の概要 本発明の実験動物の腸管癒着を形成する方法は、実験動物の腸管を焼灼する焼灼工程を含み、上記焼灼工程では、上記実験動物が有する腸管に、IFN-γの発現を誘導する熱量の熱を与える。これにより、所望の程度の腸管癒着を再現性良く形成可能な、実験動物の腸管癒着を形成する方法を提供することができる。また、本発明に係る腸管癒着抑制剤は、HGF等のIFN-γ阻害物質を含み、腸管が侵襲される手術の1日前から当該手術の30分後までの間に投与される。これにより、腸管癒着を抑制可能な腸管癒着抑制剤を提供することができる。
従来技術、競合技術の概要


腹腔内手術の術後に生じる腸管癒着は、しばしば腸閉塞等の術後合併症を引き起こし、問題となっている。なお、本明細書において「腸管癒着」とは、腸管癒着症の症状を意図し、具体的には、腸管の一部と当該腸管の他の部位との癒着及び腸管と他の臓器との癒着を意図する。



現在、腹腔内手術後に腸管癒着が形成されるメカニズムについて盛んに研究されている。例えば非特許文献1に記載のように、従来、腹腔内手術後の腸管癒着は、Th1免疫応答によって発症すると考えられてきた。



また、腸管を手術侵襲することによって誘導され析出するfibrinに対して、線溶系が亢進すると癒着が回避されて、凝固系が亢進すると癒着が促進されることも報告されている。なお、線溶系を亢進する重要な因子として、tissue plasminogen activator(以下、「tPA」と表記する)が知られており、凝固系を亢進する重要な因子としてplasminogen activator inhibitor 1(以下、「PAI」と表記する)が知られている(例えば非特許文献2等を参照)。



また、神経伝達因子の一つであるSubstance Pは、手術侵襲によって誘導されて、線溶系を低下させることにより、腸管癒着を誘導及び/又は促進することが報告されている(例えば非特許文献3等を参照)。非特許文献3では、Substance Pの受容体の一つであるNK-1Rのアンタゴニストを用いて、腸管癒着を抑制することができたと開示されている。また、特許文献1には、HGFが腸管癒着の治療に使用できることが記載されている。なお、特許文献2には、HGFを用いて皮下組織と臓器との癒着を形成することが開示されている。



一方、腹腔内の手術後の腸管癒着を予防する方法としては、従来、侵襲部位に外科用癒着防止シートを置くことで腸管同士の接触や腸管と他の臓器との接触を遮断する方法が行なわれてきた。



以上のように、現在、腹腔内手術の術後に生じる腸管癒着の形成に関するメカニズムやその予防法が盛んに研究されている。このような腸管癒着に関する研究では、人為的にマウス等の実験動物に腸管癒着を形成させることが不可欠である。



従来、実験動物の腸管癒着を形成する方法としては、例えば腸管をガーゼ等で摩擦する方法(例えば非特許文献1等参照)、腸管を鉗子で結紮する方法等が用いられてきた。また、組織を癒着する方法に関しては、特許文献3及び4に開示されている。特許文献3には、胃食道接合における組織再生を行なう方法が開示されている。具体的には、傷口を電気焼灼カテーテルで傷つけた後に、傷つけた組織表面を密着状態に固定しておく方法が開示されている。特許文献4には、骨組織に超音波振動等の機械的振動を加えて、組織再生を促進する方法が開示されている。
【特許文献1】
日本国公表特許公報「特表2003-517007号(2000年3月21日公表)」
【特許文献2】
日本国公開特許公報「特開2006-333942号(2006年12月14日公開)」
【特許文献3】
日本国公表特許公報「特表2003-533319号(2003年11月11日公表)」
【特許文献4】
日本国公表特許公報「特表2007-500521号(2007年1月18日公表)」
【非特許文献1】
Chung DR., Chitnis T., Panzo RJ., Kasper DL., Sayegh MH., Tzianabos AO., CD4+T cells regulate surgical and postinfectious adhesion formation, J. Exp. Med., 2002, 195, 1471-1478
【非特許文献2】
Holmdahl L., The role of fibrinolysis in adhesion formation, Eur. J. Surg. Suppl., 1997, 577, 24-31
【非特許文献3】
Reed KL., Fruin AB., Gower AC., Stucchi AF., Leeman SE., Becker JM., A neurokinin 1 receptor antagonist decreases postoperative peritoneal adhesion formation and increases peritoneal fibrinolytic activity, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 2004, 101, 9115-9120

産業上の利用分野



本発明は、実験動物の腸管癒着を形成する方法、腸管癒着実験動物の製造方法、腸管癒着抑制剤のスクリーニング方法及び腸管癒着抑制剤に関するものである。具体的には、制御された熱量で焼灼することによる、実験動物の腸管癒着を形成する方法及び腸管癒着実験動物の製造方法、当該実験動物の腸管癒着を形成する方法を利用する腸管癒着抑制剤のスクリーニング方法及び腹腔内手術後の腸管癒着を抑制する腸管癒着抑制剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
HGF及びIFN-γ中和抗体からなる群より選ばれる少なくとも1つのIFN-γ阻害物質を含むことを特徴とする腸管が侵襲される手術の1日前から当該手術の術前までの間のみに静脈注射又は皮下注射によって投与するための腸管癒着抑制剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 免疫難病・感染症等の先進医療技術(遺伝子レベルでの発症機構の解明を通じた免疫難病・感染症の新たな治療技術の創製を目指して) 領域
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