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高次シラン組成物および膜付基板の製造方法

国内特許コード P110004319
整理番号 E086P03
掲載日 2011年7月11日
出願番号 特願2009-003554
公開番号 特開2010-159191
登録番号 特許第5604044号
出願日 平成21年1月9日(2009.1.9)
公開日 平成22年7月22日(2010.7.22)
登録日 平成26年8月29日(2014.8.29)
発明者
  • 下田 達也
  • 松木 安生
  • 増田 貴史
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • セイコーエプソン株式会社
  • JSR株式会社
発明の名称 高次シラン組成物および膜付基板の製造方法
発明の概要 【課題】液相プロセスを用いて、安全かつ所望な膜厚の良質な膜を形成することができる高次シラン組成物を提供すること。
【解決手段】上記高次シラン組成物は、高次シラン化合物および溶媒を含有する組成物であって、前記溶媒が、二重結合を1つまたは2つ有し、アルキル基を有さず、炭素および水素のみから構成され、屈折率が1.40~1.51であり、比誘電率が3.0以下であり、そして分子量が180以下である環状炭化水素を含有してなることを特徴とする。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



集積回路や薄膜トランジスタ等に応用されるシリコン膜(アモルファスシリコン膜や多結晶シリコン膜等)のパターン形成は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の気相プロセスにより全面にシリコン膜を形成した後、フォトリソグラフィーにより不要部分を除去するプロセスで行われるのが一般的である。

しかしながら、この方法では、気相プロセスを用いるため、大掛かりな装置が必要であること、原料の使用効率が悪いこと、原料が気体であるため扱いにくいこと、大量の廃棄物が発生すること等という問題がある。

そこで、液相プロセスを用いるシリコン膜の形成方法の検討が行われ、例えば液体状のシラン化合物(例えば、シクロペンタシラン)と、この液体状のシラン化合物に紫外線を照射することによって光重合させた高次シラン化合物と、デカリン、テトラリン、メチルナフタレン、トルエン、デカン、オクタン、キシレン、ベンゼン等の溶媒とを含有する高次シラン組成物を用い、この高次シラン組成物を基板上に塗布し、溶媒を除去した後、熱処理することによってシリコン膜を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

しかしながら、上記の高次シラン化合物は、この高次シラン組成物に用いられる溶媒に対する溶解性が低い。すなわち、高次シラン組成物に用いられる溶媒単独では、シリコン膜に必要な膜厚を形成するための十分な高濃度と高分子量の高次シラン化合物をこの溶媒中に溶解させることができない。これに対して、高次シラン化合物は、上述した液体状のシラン化合物(低次シラン化合物)に対して可溶であり、さらに、この低次シラン化合物は、前記溶媒に対して可溶である。そのため、特許文献1に記載の高次シラン組成物では、高次シラン化合物を低次シラン化合物と共存させることにより、溶媒中に高次シラン化合物が溶存する状態を作出している。すなわち、特許文献1の高次シラン組成物は、高次シラン化合物が前記溶媒と低次シラン化合物との混合溶媒中に溶解していると理解することも可能である。

このような高次シラン組成物において、高次シラン化合物の含有率と分子量を高くしようとすると、低次シラン化合物の含有率を高くする必要があるが、低次シラン化合物は酸素活性が高く、なおかつ蒸気圧が高いため、混合溶媒が不安定となるという問題がある。

このような事情により、高次シラン組成物において、安定性、安全性に優れ、且つ所望の膜厚で良質な膜を形成するのに十分な濃度と分子量の高次シラン化合物を含有する高次シラン組成物の開発が求められている。

産業上の利用分野



本発明は、高次シラン組成物および膜付基板の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
高次シラン化合物および溶媒を含有する組成物であって、
前記高次シラン化合物が、下記式(2)および(3)
Si2i (2)
Si2j-2 (3)
(上記式中、Xは、それぞれ、水素原子またはハロゲン原子であり、iは3~8の整数であり、jは4~14の整数である。)
のそれぞれで表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種のシラン化合物に紫外線を照射して得られたものであり、
前記溶媒が、二重結合を1つまたは2つ有し、アルキル基を有さず、炭素および水素のみから構成され、屈折率が1.40~1.51であり、比誘電率が3.0以下であり、そして分子量が180以下である環状炭化水素を含有してなることを特徴とする、高次シラン組成物。

【請求項2】
前記高次シラン組成物における高次シラン化合物の濃度が1~50重量%である、請求項1に記載の高次シラン組成物。

【請求項3】
前記高次シラン組成物における溶媒が、前記環状炭化水素のみからなるものである、請求項1または2に記載の高次シラン組成物。

【請求項4】
前記高次シラン組成物における溶媒が、前記環状炭化水素および分子中にシリコン原子を有する化合物からなる溶媒である、請求項1または2に記載の高次シラン組成物。

【請求項5】
基板上に、請求項1~のいずれか一項に記載の高次シラン組成物を供給する第1の工程と、
該高次シラン組成物から溶媒を除去して高次シラン化合物の被膜を形成する第2の工程とを含むことを特徴とする、膜付基板の製造方法。

【請求項6】
前記第2の工程の後に、さらに前記高次シラン化合物の被膜に対して非酸化性雰囲気中で熱処理および光照射処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施して前記高次シラン化合物をシリコンに変換してシリコン膜とする第3の工程を有することを特徴とする、請求項に記載の膜付基板の製造方法。

【請求項7】
前記第2の工程の後に、さらに前記高次シラン化合物の被膜に対して非酸化性雰囲気中で熱処理を施して前記高次シラン化合物をシリコンに変換し、次いで該シリコンに対して酸化性雰囲気中で熱処理を施して前記シリコンを酸化シリコンに変換して酸化シリコン膜とする第3の工程を有することを特徴とする、請求項に記載の膜付基板の製造方法。

【請求項8】
前記第2の工程の後に、さらに前記高次シラン化合物の被膜に対して酸化性雰囲気中で熱処理および光照射処理よりなる群から選択される少なくとも1種の処理を施して前記高次シラン化合物を酸化シリコンに変換して酸化シリコン膜とする第3の工程を有することを特徴とする、請求項に記載の膜付基板の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 下田ナノ液体プロセス 領域
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