TOP > 国内特許検索 > スピントランジスタ及びそれを用いた不揮発性メモリ

スピントランジスタ及びそれを用いた不揮発性メモリ コモンズ

国内特許コード P110004340
整理番号 K020P09-3
掲載日 2011年7月12日
出願番号 特願2009-062281
公開番号 特開2009-135534
登録番号 特許第5064430号
出願日 平成21年3月16日(2009.3.16)
公開日 平成21年6月18日(2009.6.18)
登録日 平成24年8月17日(2012.8.17)
優先権データ
  • 特願2002-217336 (2002.7.25) JP
発明者
  • 菅原 聡
  • 田中 雅明
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 スピントランジスタ及びそれを用いた不揮発性メモリ コモンズ
発明の概要 【課題】トランジスタ内に含まれる強磁性体に磁化状態によって情報を記憶し、キャリアのスピンの向きに依存するトランジスタの出力特性を用いて情報を読み出す不揮発性メモリを提供すること。
【解決手段】絶縁性の強磁性体からなるトンネル障壁385と該トンネル障壁385を挟み込む強磁性体からなるソース381及び非磁性体または強磁性体からなるドレイン383とにより形成されるトンネル接合構造と、前記トンネル障壁385に対して形成されるゲート電極391と、を有するトランジスタ。
【選択図】図15
従来技術、競合技術の概要


従来、マイクロコンピュータに代表される電子機器に使用する半導体メモリとして、動作速度および集積度の観点からDRAM(Dynamic Random Access Memory)が主に用いられてきた。しかし、DRAMでは、記憶保持のためにエネルギーが消費されること、および電源を切った場合に記憶内容が失われるなどの問題点から、近年の省エネルギー化の要求やモバイル機器への対応は難しい。このような要求に応じるためには、高速・高集積度・低消費電力といった特徴に加え、新たに不揮発性といった特徴を合わせ持つ新規なメモリが必須となる。



MRAM(Magnetoresistive Random AccessMemory)は、DRAMと同等の動作速度、集積度を実現するのみならず、不揮発といった特徴を有する次世代メモリとして注目を集めている。MRAMでは、強磁性体の磁化の向きによって情報を記憶し、この磁化の向きによる情報をスピンバルブ素子における巨大磁気抵抗効果又は強磁性トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)におけるトンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magnetoresistance)効果などにより電気的に読み出す。MRAMでは強磁性体を用いているためにエネルギーを消費することなく不揮発に情報を保持することができる。



図17は、MTJを用いたMRAMの代表的なセル構成を示す図である。図17(A)に示すように、MRAMは、1つのMTJと1つのMOS(MetalOxide Semiconductor)トランジスタとにより1ビットのメモリセルが構成されている。MOSトランジスタのゲートを読み出し用ワード線に接続し、ソースを接地し、ドレインをMTJの一端に接続し、MTJの他端をビット線に接続している。



図17(B)に示すように、MTJは、薄い絶縁膜を2つの強磁性電極で挟み込んだトンネル接合構造を有しており、2つの強磁性電極間の相対的な磁化の向きによってトンネル抵抗が異なるTMR効果を有する。特に、2つの強磁性電極間が平行磁化を持つ場合と、反平行磁化を持つ場合とのTMRの変化率をTMR比と呼び、TMR効果の評価に用いる。



MRAMではMTJの磁化状態、すなわち、2つの強磁性電極間の相対的な磁化の向きを、ビット線とこれに直交する書き換え用ワード線(図示せず)のそれぞれに流す電流により誘起される磁場の合成磁場によって平行磁化又は反平行磁化とすることによって情報を記憶する。



特定のセル内に記憶された記憶情報を読み出す場合には、セルに接続される特定の読み出し用ワード線に電圧を印加してMOSトランジスタを導通させ、セルに接続される特定のビット線からMTJに読み出し用の電流(以下、「駆動電流」と称する)を流し、TMR効果に基づくMTJの電圧降下を出力電圧として検出することにより記憶された情報を読み出す。

産業上の利用分野


本発明は、新規なトランジスタに関し、より詳細にはキャリアのスピンの向きに依存する出力特性を有するトランジスタ及びそれを用いた不揮発性記憶回路(不揮発性メモリ)に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
絶縁性の強磁性体からなるトンネル障壁と該トンネル障壁を挟み込む強磁性体からなるソース及び非磁性体または強磁性体からなるドレインとにより形成されるトンネル接合構造と、前記トンネル障壁に対して形成されるゲート電極と、を有することを特徴とするトランジスタ。

【請求項2】
前記ソースに用いる強磁性体は、強磁性金属または強磁性半導体であることを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。

【請求項3】
前記トンネル障壁の厚さは前記ゲート電極に電圧を印加することによって前記ソースから前記ドレインにトンネル電流が生じる程度に調整されていることを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。

【請求項4】
前記ソースと前記トンネル障壁との相対的な磁化の向きによって、相互コンダクタンスまたは出力電流の大きさを制御できることを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。

【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の1つのトランジスタと、
前記トランジスタ内に含まれる強磁性体の磁化の状態を変えることにより前記トランジスタ内に情報の書き換えを行う情報書き換え手段と、
前記トランジスタの出力特性から磁化の状態として記憶された情報を読み出す情報読み出し手段とを有することを特徴とする記憶素子。

【請求項6】
請求項1から4までのいずれか1項に記載のトランジスタは、
磁化の方向を独立に制御できる前記ソースおよび前記トンネル障壁のいずれか一方(以下「フリー層」と称する。)と、磁化の方向を変化させない前記ソースおよび前記トンネル障壁の他方(以下、「ピン層」と称する。)と、を有しており、
前記フリー層と前記ピン層とが同じ磁化の向きを有する第1の状態及び、異なる磁化の向きを有する第2の状態とを保持できることを特徴とする請求項5に記載の記憶素子。

【請求項7】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の1つのトランジスタを用いて、前記ピン層に対する前記フリー層の相対的な磁化の向きによって情報を記憶し、前記ピン層と前記フリー層との相対的な磁化の向きに依存する前記トランジスタの出力特性に基づいて前記トランジスタ内に記憶された情報を検出することを特徴とする請求項6に記載の記憶素子。

【請求項8】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の1つのトランジスタと、
前記ソースと接続する第1の配線と、
前記ゲート電極と接続する第2の配線と、
前記ドレインと接続する第3の配線と
を有する記憶素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2009062281thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ ナノと物性 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close