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ガイドワイヤ及びステント

国内特許コード P110004411
整理番号 A281P31
掲載日 2011年7月13日
出願番号 特願2009-514049
登録番号 特許第5295104号
出願日 平成20年4月17日(2008.4.17)
登録日 平成25年6月21日(2013.6.21)
国際出願番号 JP2008057525
国際公開番号 WO2008139829
国際出願日 平成20年4月17日(2008.4.17)
国際公開日 平成20年11月20日(2008.11.20)
優先権データ
  • 特願2007-124871 (2007.5.9) JP
発明者
  • 石田 清仁
  • 山内 清
  • 貝沼 亮介
  • 須藤 祐司
  • 大森 俊洋
  • 田中 優樹
  • 村山 啓
  • 早場 亮一
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • テルモ株式会社
発明の名称 ガイドワイヤ及びステント
発明の概要

広い弾性域と高いヤング率によってしなやかさとプッシャビリティーを兼ね備え、高融点のプラスチック材料を表面にコーティングしても熱処理の影響を受けにくく、優れた摺動性を備え、先端側基材と基端側芯材との溶接性が優れているガイドワイヤの提供することを課題とする。形状記憶性及び超弾性を有し、実質的にγ相とγ’相との2相からなり、マルテンサイト変態及び逆変態の熱ヒステリシスにおける逆変態終了温度(Af点)とマルテンサイト変態開始温度(Ms点)との差が100℃以下である鉄系合金からなる先端側芯材と、鉄を含む合金からなり前記先端側芯材よりも弾性率が高い基端側芯材とを含み、前記先端側芯材と前記基端側芯材とが溶接にて接合されている芯材を有する、ガイドワイヤによって解決する。

従来技術、競合技術の概要


従来、心臓疾患等の検査や治療には、ガイドワイヤを目的部位まで挿入した後、そのガイドワイヤに沿ってカテーテルなどを挿入する方法が採用されている。
例えば、PCI(Percutaneous Coronary Intervention:経皮的冠状動脈インターベンション)では、初めにX線透視下に冠動脈の分枝を選択しながら目的部位である狭窄部にガイドワイヤを到達させ、更に通過させる。次に、先端にバルーンを備えた拡張カテーテルをガイドワイヤに沿わせて体内へ挿入し、拡張カテーテルのバルーンを狭窄部に位置させる。そして、バルーンを拡張させて狭窄部を押し広げれば、血流量を確保することができる。このようにして、狭心症等を治療することができる。



また、狭窄部に自己拡張型のステントを導入し、狭窄部でステントが自己拡張することで治療することもできる。



このようなガイドワイヤやステントの材料としてはTi-Ni合金が使用される場合があった。ガイドワイヤの芯材としてTi-Ni合金を用いる場合、プッシャビリティーやトルク伝達性がステンレス鋼などに比べて劣るので、表面に樹脂を被覆して摺動性を確保する場合があった。



トルク伝達性の改善等を目的として、特許文献1には、鉄系超弾性金属材料からなる線状体で構成されるカテーテル芯材において、先端部に向って柔軟性が順次大きくように先端部をテーパー状としたことを特徴とするカテーテル用ガイドワイヤー芯材が提案されている。そして、鉄系超弾性金属材料としてFe-Pt系、Fe-Pd系、Fe-Ni-Co-Ti系、Fe-Ni-C系、Fe-Mn-Si系、Fe-Cr-Mn系、Fe-Cr-Mn-Si系、Fe-Cr-Ni-Mn-Si系、Fe-Cr-Ni-Mn-Si-Co系が挙げられており、これらは弾性が高く、容易に塑性変形しないので好ましいとが記載されている。



また、この鉄系超弾性金属材料に関連して、特許文献2~5及び非特許文献1にはFe一Ni-Co-Al-C合金、Fe-Ni-Al系合金、Fe-Ni-Si系合金、Fe-Mn-Si系合金及びFe-Pd系合金について記載されている。
従来のFe系合金において良好な超弾性が得られないのは、変形の際(a)転位等の永久歪の導入、及び(b)形状記憶性を示さない不可逆的なレンズ状マルテンサイトの応力誘起が起こるためであり、前記(a)及び(b)の問題を抑制するためには、Fe系形状記憶合金の母相強度の向上が有効であり、特に金属間化合物による析出強化によるものが有効であり、このような観点から上記の鉄系合金が提案された。

【特許文献1】特開平3-264073号

【特許文献2】特開平03-257141号

【特許文献3】特開2003-268501号

【特許文献4】特開2000-17395号

【特許文献5】特開平09-176729号

【非特許文献1】「Scripta Materialia」 Vol.46,p.471-475

産業上の利用分野


本発明は医療用器具に関する。特に血管や胆管のような体腔内に挿入するガイドワイヤやステントに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
形状記憶性及び超弾性を有する鉄系合金において、25~35質量%のNiと、10~30質量%のCoと、2~8質量%のAlとを含有し、更に1~5質量%のTi、2~10質量%のNb、及び3~20質量%のTaからなる群から選ばれた少なくとも1種を合計で1~20質量%含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、面心立方(fcc)構造のγ相とL12構造のγ’相との2相からなり、マルテンサイト変態及び逆変態の熱ヒステリシスにおける逆変態終了温度(Af点)とマルテンサイト変態開始温度(Ms点)との差が100℃以下であり、加工方向における<100>の存在頻度が、結晶方位が理論上完全にランダムになっている場合における加工方向に向いている<100>の存在頻度を1と仮定したときの存在率であって、値が大きいほど結晶方位がより揃っていることを表す場合に、加工方向における特定結晶方位の存在頻度が2.0以上である鉄系合金からなる先端側芯材と、
鉄を含む合金からなり前記先端側芯材よりも弾性率が高い基端側芯材とを含み、
前記先端側芯材と前記基端側芯材とが溶接にて接合されている芯材を有する、ガイドワイヤ。

【請求項2】
前記基端側芯材が、ステンレス鋼からなる、又はピアノ線である請求項1に記載のガイドワイヤ。

【請求項3】
少なくとも先端部が鉄系合金からなる芯材と、前記鉄系合金よりも弾性率が高い金属材料からなり前記芯材の基端側の少なくとも一部を覆う基端側チューブとを有し、
前記鉄系合金が、形状記憶性及び超弾性を有し、25~35質量%のNiと、10~30質量%のCoと、2~8質量%のAlとを含有し、更に1~5質量%のTi、2~10質量%のNb、及び3~20質量%のTaからなる群から選ばれた少なくとも1種を合計で1~20質量%含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、面心立方(fcc)構造のγ相とL12構造のγ’相との2相からなり、マルテンサイト変態及び逆変態の熱ヒステリシスにおける逆変態終了温度(Af点)とマルテンサイト変態開始温度(Ms点)との差が100℃以下であり、加工方向における<100>の存在頻度が、結晶方位が理論上完全にランダムになっている場合における加工方向に向いている<100>の存在頻度を1と仮定したときの存在率であって、値が大きいほど結晶方位がより揃っていることを表す場合に、加工方向における特定結晶方位の存在頻度が2.0以上である鉄系合金である、ガイドワイヤ。

【請求項4】
更に、前記芯材の先端側部分を覆う管状部材を有する、請求項1~3のいずれかに記載のガイドワイヤ。

【請求項5】
前記管状部材がコイルである請求項4に記載のガイドワイヤ。

【請求項6】
前記管状部材がプラスチックからなる請求項4に記載のガイドワイヤ。

【請求項7】
鉄系合金からなる先端側芯材及び基端側芯材と、前記基端側芯材の表面の少なくとも一部を覆う、1以上の層からなる被覆層とを有し、
前記被覆層の少なくとも1層がフッ素系樹脂からなり、
前記鉄系合金が、形状記憶性及び超弾性を有し、25~35質量%のNiと、10~30質量%のCoと、2~8質量%のAlとを含有し、更に1~5質量%のTi、2~10質量%のNb、及び3~20質量%のTaからなる群から選ばれた少なくとも1種を合計で1~20質量%含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、面心立方(fcc)構造のγ相とL12構造のγ’相との2相からなり、マルテンサイト変態及び逆変態の熱ヒステリシスにおける逆変態終了温度(Af点)とマルテンサイト変態開始温度(Ms点)との差が100℃以下であり、加工方向における<100>の存在頻度が、結晶方位が理論上完全にランダムになっている場合における加工方向に向いている<100>の存在頻度を1と仮定したときの存在率であって、値が大きいほど結晶方位がより揃っていることを表す場合に、加工方向における特定結晶方位の存在頻度が2.0以上である鉄系合金である、ガイドワイヤ。

【請求項8】
形状記憶性及び超弾性を有し、面心立方(fcc)構造のγ相とL12構造のγ’相との2相からなり、25~35質量%のNiと、10~30質量%のCoと、2~8質量%のAlとを含有し、更に1~5質量%のTi、2~10質量%のNb、及び3~20質量%のTaからなる群から選ばれた少なくとも1種を合計で1~20質量%含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成を有する鉄系合金において、マルテンサイト変態及び逆変態の熱ヒステリシスにおける逆変態終了温度(Af点)とマルテンサイト変態開始温度(Ms点)との差が100℃以下であり、加工方向における<100>の存在頻度が、結晶方位が理論上完全にランダムになっている場合における加工方向に向いている<100>の存在頻度を1と仮定したときの存在率であって、値が大きいほど結晶方位がより揃っていることを表す場合に、加工方向における特定結晶方位の存在頻度が2.0以上である鉄系合金からなる本体部を有するステント。

【請求項9】
前記本体部が、軸方向に設けられた複数の波線状屈曲部を有する、請求項8に記載のステント。

【請求項10】
前記本体部が編み組みワイヤからなる、請求項8に記載のステント。
産業区分
  • 治療衛生
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009514049thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST シミュレーション技術の革新と実用化基盤の構築(CRESTプログラム、さきがけプログラムの混合型領域) 領域
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