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Gタンパク質共役型レセプター作動剤

国内特許コード P110004413
整理番号 RX08P31
掲載日 2011年7月13日
出願番号 特願2009-514126
登録番号 特許第5420400号
出願日 平成20年4月25日(2008.4.25)
登録日 平成25年11月29日(2013.11.29)
国際出願番号 JP2008058457
国際公開番号 WO2008139987
国際出願日 平成20年4月25日(2008.4.25)
国際公開日 平成20年11月20日(2008.11.20)
優先権データ
  • 特願2007-116374 (2007.4.26) JP
発明者
  • 辻本 豪三
  • 平澤 明
  • 宮田 直樹
  • 鈴木 孝禎
  • 高原 義之
  • 石黒 正路
  • 畑 美絵
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 公立大学法人名古屋市立大学
発明の名称 Gタンパク質共役型レセプター作動剤
発明の概要 GPR120及び/又はGPR40、特にGPR120に対するアゴニスト作用を有する、食欲調節剤、肥満抑制剤、糖尿病治療剤、膵臓ベータ分化細胞増促進殖剤、メタボリックシンドローム治療剤、消化器疾患治療薬、神経障害治療薬、精神障害治療薬、肺疾患治療薬、下垂体ホルモン分泌不全症治療薬及び脂質風味調味料として有用な新規アラルキルカルボン酸化合物を提供する。
本発明のアラルキルカルボン酸化合物は、下記一般式(I)で表される。



[環Qは、ピリジル等であり、Rは、C1-6アルキル基等であり、Rは、水素原子、C1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基であり、m及びnは、それぞれ同一又は異なって1乃至5の整数を意味し、Xは、酸素原子、硫黄原子又は‐NR-(ここで、Rは、水素原子又はC1-4アルキル基を意味する)を意味する。]
従来技術、競合技術の概要



GPCRは、細胞膜を貫通して存在するレセプターであり、細胞外からの特定のリガンドを刺激として受け取り、その情報を細胞内のGタンパク質に伝達して活性化させる。GPCRの構造上の特徴は、細胞膜を7回貫通していることである。GPCRは、特定のリガンドと結合することによって、構造が大きく変化して、Gタンパク質の活性化を引き起こす。

脂肪酸をリガンドとするGタンパク質共役型レセプター(GPCR)として、GPR120及びGPR40とその類縁分子が知られており、更に、GPR40の類縁分子としてGPR41、GPR42などが知られている。

脂肪酸受容体GPR120は、腸管、肺、脳などに存在し、特に腸管に特異的に存在すし、また、Gタンパク質共役レセプターである14273レセプターと95%のアミノ酸同一性を有することが知られている。腸管に存在するGPR120を保有する細胞は、GPR120を作動させるリガンドとしての脂肪酸を作用させると、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)、コレシストキニン(CCK)などの腸管ホルモンペプチドを放出することが知られている。

14273レセプターに関しては、グラクスマン(GLUCKSMANN,M.Alexandra)等は、14273レセプターと呼ばれる新規なGPCRを提供し、同時にこれらGPCRを用いたアゴニスト及びアンタゴニストの同定方法について報告している。(WO00/00611、WO00/50596)

また、ギメノ(GIMENO,Ruth)等は代謝性疾患に関連する核酸分子やポリペプチドの特定方法、14273ポリペプチド活性によって特徴付けられる代謝性疾患のための化合物の特定方法について報告し、14273レセプターが肥満症、拒食症、過食症、糖尿病等の代謝性疾患の診断や予防/治療に使用可能であることを報告している。(WO02/067868)

これらペプチドは摂餌行動に関係する生理的機能を制御しており、例えば、すい臓β細胞からのインスリン分泌、すい臓からの膵液分泌、胆嚢からの胆汁分泌、中枢への食欲抑制作用などを制御している。しかるにGPR120の機能を作動させる物質を生体に投与することにより、インスリン分泌亢進による糖尿病の予防及び治療、消化液分泌促進による消化活動不全の治療、食欲抑制作用による肥満の予防及び治療が考えられる。さらに、これらペプチドは中枢で神経細胞の維持に関与する。また、GPR120は腸管以外に肺、下垂体、脂肪細胞および舌に存在し、それぞれの器官で重要な働きをしている。下垂体では下垂体ホルモン分泌促進、脂肪細胞では脂肪分解促進、舌では味覚への関与、肺では肺細胞保護に関与すると推定される。

ちなみに、本発明者等は、先に、GPCR遺伝子GT01(GPR120)ポリペプチドの機能を解析し、そのペプチドに作用する化合物を同定すべく、鋭意研究を行った結果、意外にもGT01ポリペプチドはヒト腸内分泌細胞表面に分布し、摂食制御に機能するCCKの分泌を促進する機能を有することをここで初めて明らかにし、併せて、GT01ポリペプチドのリガンドとなる化合物を明らかにした。より具体的には、摂食障害を治療するための医薬組成物のための化合物を提案し、その具体例としてカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカノイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、マルガリン酸、パルミトレイン酸、エイコサトリエノイン酸、エライジン酸、ペトロセリニン酸、オレイン酸、リノレン酸、γリノレン酸、ホモγリノレン酸、アラキドン酸、エイコサジエン酸、エイコサトリエン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、エイコサテトラエン酸、バクセン酸等の遊離脂肪酸を提案した。(特開2005-15358号公報)

GPR40は、リガンドが未知のオーファン受容体として1997年に発見され、その後の研究で、同受容体が膵臓に発現しリガンドが脂肪酸であることが明らかにされ、オレイン酸やリノレン酸などの遊離脂肪酸がGPR40に作用して膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進することが明らかにされた。したがって、GPR40に作用する化合物もまた糖尿病に対する新たな作用機序による予防・治療薬として期待される。(WO03/068959A1)

ところで、宮田、鈴木らは、下記化合物がPPARγリガンドとしての活性を有することを報告している。(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter(2005).15(6),1547-1551)







しかし、これらPPARγは核内レセプターであって、GPCRとは根本的に異なるものである。

また、宮田、鈴木らは、下記化合物がPPARαリガンドとしての活性を有することを報告している。(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter(2006).16(12),3249-3254)




しかし、これらPPARαは核内レセプターであって、GPCRとは根本的に異なるものである。

また、GPR40及びのGPR120アゴニスト化合物として下記の如きGW9508が知られている。(Br J Pharmacol.2006 Jul;148(5)619-628)




産業上の利用分野



本発明は、GPR120及び/又はGPR40に対するアゴニスト作用を有する新規フェニル化合物、特にアラルキルカルボン酸化合物に関するものであり、また、これら化合物又はその塩を有効成分とするGタンパク質共役型レセプター(GPCR)の作動剤に関するものであり、更には、それらGタンパク質共役型レセプター(GPCR)の作動剤を有効成分として含有する食欲調節剤、肥満抑制剤、糖尿病治療剤、膵臓ベータ分化細胞増促進殖剤、メタボリックシンドローム治療剤、消化器疾患治療薬、神経障害治療薬、精神障害治療薬、肺疾患治療薬、下垂体ホルモン分泌不全症治療薬及び脂質風味調味料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(I)で表されるアラルキルカルボン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有するGPR120の作動剤。
【化1】


[ここで、環Qは、フェニル基、ピリジル基(該ピリジル基は、ハロゲン原子、C1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1乃至2個の置換基で置換されてもよい)又はベンゼン環と縮合してもよいチアゾリル基であり、
は、フェニル基であり(該フェニル基は、アミノ基で置換されてもよい)、
は、水素原子であり、
Xは、酸素原子であり、
mは2の整数であり、nは3の整数である。

【請求項2】
有効成分が、下記化合物群から選ばれるアラルキルカルボン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩である請求項1に記載のGPR120の作動剤。
【化2】



【請求項3】
有効成分が、下記NCG21、NCG30、NCG37、NCG46又はNCG54である請求項2に記載のGPR120の作動剤。
【化3】



【請求項4】
有効成分が、下記NCG21、NCG46又はNCG54である請求項3に記載のGPR120の作動剤。
【化4】



【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のGPR120の作動剤を有効成分として含有するGPR120が関与する疾患の治療又は予防のための医薬組成物。

【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のGPR120の作動剤を有効成分として含有する、食欲調節剤、肥満抑制剤、糖尿病治療剤、膵臓ベータ分化細胞増促進殖剤、メタボリックシンドローム治療剤、消化器疾患治療剤、神経障害治療剤、精神障害治療剤、肺疾患治療剤又は下垂体ホルモン分泌不全症治療剤である請求項5に記載の医薬組成物。

【請求項7】
下記一般式(I)で表されるGPR120に対してアゴニスト作用を有するアラルキルカルボン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【化5】


[ここで、環Qは、フェニル基、ピリジル基(該ピリジル基は、ハロゲン原子、C1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1乃至2個の置換基で置換されてもよい)又はベンゼン環と縮合してもよいチアゾリル基であり、
は、フェニル基であり(該フェニル基は、アミノ基で置換されてもよい)、
は、水素原子であり、
Xは、酸素原子であり、
mは2の整数であり、nは3の整数である。

【請求項8】
下記化合物群から選ばれる請求項7に記載のGPR120に対してアゴニスト作用を有するアラルキルカルボン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【化6】



【請求項9】
PR120に対してアゴニスト作用を有するアラルキルカルボン酸化合物が下記NCG21、NCG30、NCG37、NCG46又はNCG54である請求項8に記載のアラルキルカルボン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【化7】



【請求項10】
PR120に対してアゴニスト作用を有するアラルキルカルボン酸化合物が、下記NCG21、NCG46又はNCG54である請求項9に記載のアラルキルカルボン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【化8】


国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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