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III族窒化物結晶を安熱法成長させる方法 実績あり

国内特許コード P110004423
整理番号 E067P44
掲載日 2011年7月13日
出願番号 特願2009-534647
公表番号 特表2010-507562
登録番号 特許第5883552号
出願日 平成19年10月25日(2007.10.25)
公表日 平成22年3月11日(2010.3.11)
登録日 平成28年2月12日(2016.2.12)
国際出願番号 US2007022607
国際公開番号 WO2008051589
国際出願日 平成19年10月25日(2007.10.25)
国際公開日 平成20年5月2日(2008.5.2)
優先権データ
  • 60/854,567 (2006.10.25) US
発明者
  • 橋本 忠朗
出願人
  • ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 III族窒化物結晶を安熱法成長させる方法 実績あり
発明の概要 超臨界アンモニアと窒素の混合ガス中でIII族窒化物結晶を成長させる方法と、この方法で成長されたIII族結晶。III族窒化物結晶は、超臨界アンモニア中の反応容器の中で、多結晶のIII族窒化物、非晶質III族窒化物、III族金属、またはこれらの混合物である原材料または栄養剤と、III族窒化物単結晶である種結晶を用いて成長される。高品質III族窒化物結晶を成長させるために、結晶化温度は550℃以上に設定される。理論計算によれば、この温度でのNH3分解はかなり大きいことが示される。しかしながら、NH3分解は反応容器をNH3で充填した後に更なるN2圧力を加えることによって回避できる。
従来技術、競合技術の概要


1.本発明の技術分野
本発明は、超臨界アンモニアと窒素との混合ガス中でIII族窒化物結晶を成長する方法と、その方法を用いて成長したIII族窒化物結晶に関する。
2.関連技術の説明
(注:この出願は、本明細書を通して括弧で囲まれる一つ以上の参照番号、例えば[x]で示された、多くの異なる刊行物を参照する。参照番号順に並べたこれらの異なる刊行物のリストは以下の「参考文献」と記したセクションに見出すことができる。これらの刊行物はそれぞれ参照として本明細書中に組み込まれているものとする。)
窒化ガリウム(GaN)と、アルミニウムおよびインジウムを含むその三元および四元合金(AlGaN, InGaN, AlInGaN)は、発光ダイオード(LED)、レーザ・ダイオード(LD)、マイクロ波電力トランジスタ、及びソーラーブラインド光検出器のような広範囲の発光デバイス及び電子デバイスに用いられている。これらのデバイスの中にはすでに市販されているものもあり、携帯電話、指示器、ディスプレイなどに広く用いられている。



しかしながら、今のところGaNウェーハがまだ入手できないため、これらのデバイスは通常サファイヤや炭化珪素のような異種基板上にエピタキシャル成長される。III族窒化物のヘテロエピタキシャル成長により得られる薄膜は欠陥が多く、割れ目が入ることさえあり、一般照明用の高輝度LEDやDVD記録用の青色LDのような先端の光デバイス及び電子デバイスの実現の妨げになる。



III族窒化物のヘテロエピタキシャル成長に関するすべての問題は、バルクIII族窒化物結晶塊から切り出されるIII族窒化物単結晶ウェーハを用いることによって究極的に解決できる。しかしながら、III族窒化物は、融点が高く高温での窒素蒸気圧が高いので、GaN、AIN、およびInNのようなIII族窒化物のバルク結晶を成長することは非常に困難である。



現在までに、バルクIII族窒化物結晶を得るために、高圧高温合成[非特許文献1,2]およびナトリウム・フラックス[非特許文献3,4]のような溶融Gaを用いるいくつかの成長方法が用いられてきた。しかしながら、溶融Gaは窒素の溶解度が低く窒素の拡散係数が低いため、溶融Ga内に成長する結晶形状は薄片になる。



一方、超臨界アンモニア中でのIII族窒化物結晶の成長は、いくつかのグループによって提案され研究されてきた[特許文献1および非特許文献5~9]。安熱法成長と呼ばれるこの新しい技術は、流体媒質として用いられる超臨界アンモニアのIII族窒化物多結晶またはIII族金属のような原材料に対する溶解度が高く、かつ、溶解した前駆体の輸送速度が速いため、バルクの大きいIII族窒化物結晶を成長できる可能性がある。



しかしながら、現状技術の安熱法はIII族窒化物結晶の成長速度によって制限されているため、この方法の工業的な大量生産への応用の妨げとなっている。本発明は、安熱法の反応におけるNH3、N2、およびH2の平衡モル分率の理論的な計算によって導かれた新発見を開示するものである。この計算からの新発見により現行の安熱法の弱点が明らかになる。この新発見に基づいて、安熱法の成長速度の問題を解決する新しい方法を開示する。
【非特許文献1】
S.Porowski,MRS Internet Journal of Nitride Semiconductor,Res. 4S1,(1999)G1.3.
【非特許文献2】
T.Inoue,Y.Seki,O.Oda,S.Kurai,Y.Yamada,andT.Taguchi,Phys.Stat.Sol.(b),223(2001)p.15.
【非特許文献3】
M.Aoki,H.Yamane,M.Shimada,S.Sarayama,andF.J.DiSalvo,J.Cryst Growth 242(2002)p.70.
【非特許文献4】
T.Iwahashi,F.Kawamura,M.Morishita,Y.Kai,M.Yoshimura,Y.Mori,and T.Sasaki,J.Cryst Growth 253(2003)p.1.
【非特許文献5】
D.Peters,J.Cryst.Growth 104(1990)pp.411-418.
【非特許文献6】
R.Dwilinski,R.Doradzinski,J.Garczynski,L.Sierzputowski,J.M.Baranowski,M.Kaminska,Diamond and Related Mat.7(1998)pp.1348-1350.
【非特許文献7】
R.Dwilinski,R.Doradzinski,J.Garczynski,L.Sierzputowski,M.Palczewska,Andrzej Wysmolek,M.Kaminska,MRS Internet Journal of Nitride Semiconductor,Res.3 25(1998).
【非特許文献8】
Douglas R.Ketchum,Joseph W.Kolis,J.Cryst.Growth 222(2001),pp.431-434.
【非特許文献9】
T.Hashimoto,K.Fujito,M.Saito,J.S.Speck,and S.Nakamura,Jpn.J.Appl.Phys.44(2005),L1570.
【非特許文献10】
Derived from equation 29,page 716 of Hougen Watson,“Chemical Process Principles”,John Wiley,New York,(1945).
【非特許文献11】
FIG.156,page 712 of Hougen Watson,“Chemical Process Principles”,John Wiley,New York,(1945).
【非特許文献12】
FIG.156a,page 718 of Hougen Watson,“Chemical Process Principles”,John Wiley,New York,(1945).
【特許文献1】
R.Dwilinski,R.Doradzinski,J.Garczynski,L.Sierzputowski,Y.Kanbaraによる米国特許第6,656,615号。

産業上の利用分野



関連出願との相互参照関係

本出願は米国特許法第119条(e)に基づいて、本発明の譲受人に譲渡された以下の同時係属の米国特許出願の優先権を主張するものである。





橋本忠朗(Tadao Hashimoto)による、米国特許仮出願第60/854,567号、2006年10月25日出願、発明の名称「超臨界アンモニアと窒素の混合物中でのIII族窒化物結晶の成長方法とIII族窒化物結晶(METHOD FOR GROWING GROUP III-NITRIDE CRYSTALS IN MIXTURE OF SUPERCRITICAL AMMONIA AND NITROGEN AND GROUP III-NITRIDE CRYSTALS)」、代理人整理番号30794.253-US-P1(2007-774-1)

この出願は参照として本明細書中に組み込まれているものとする。





本出願は、本発明の譲受人に譲渡された以下の同時係属の特許出願と関係するものである。





藤戸健史(Kenji Fujito)、橋本忠朗、およびシュウジ・ナカムラ(Shuji Nakamura)による、PCT国際特許出願第US2005/024239号、2005年7月8日出願、発明の名称「耐圧釜を用いた超臨界アンモニア中でのIII族窒化物結晶の成長方法(METHOD FOR GROWING GROUP III-NITRIDE CRYSTALS IN SUPERCRITICAL AMMONIA USING AN AUTOCLAVE)」、代理人整理番号30794.129-WO-01(2005-339-1)

橋本忠朗、斉藤真(Makoto Saito)およびシュウジ・ナカムラによる、米国実用特許出願第11/784,339号、2007年4月6日出願、発明の名称「超臨界アンモニア中での大表面積窒化ガリウム結晶の成長方法および大表面積窒化ガリウム結晶(METHOD FOR GROWING LARGE SURFACE AREA GALLIUM NITRIDE CRYSTALS IN SUPERCRITICAL AMMONIA AND LARGE SURFACE AREA GALLIUM NITRIDE CRYSTALS)」、代理人整理番号30794.179―US-U1(2006-204)

この出願は米国特許法第119条(e)に基づいて、下記米国特許出願の優先権を主張するものである。





橋本忠朗、斉藤真およびシュウジ・ナカムラによる、米国特許仮出願第60/790,310号、2006年4月7日出願、発明の名称「超臨界アンモニア中での大表面積窒化ガリウム結晶の成長方法と大表面積窒化ガリウム結晶(A METHOD FOR GROWING LARGE SURFACE AREA GALLIUM NITRIDE CRYSTALS IN SUPERCRITICAL AMMONIA AND LARGE SURFACE AREA GALLIUM NITRIDE CRYSTALS)」、代理人整理番号30794.179―US-P1(2006-204)。





橋本忠朗、佐藤均(Hitoshi Sato)およびシュウジ・ナカムラによる、米国実用特許出願第11/765,629号、2007年6月20日出願、発明の名称「安熱成長法を用いて成長したN面GaN基板を用いた光電子デバイスおよび電子デバイス(OPTO-ELECTRONIC AND ELECTRONIC DEVICES USING N-FACE GaN SUBSTRATE PREPARED WITH AMMONOTHERMAL GROWTH)」、代理人整理番号30794.184-US-U1(2006-266)

この出願は米国特許法第119条(e)に基づいて、下記米国特許出願の優先権を主張するものである。





橋本忠朗、佐藤均およびシュウジ・ナカムラによる、米国特許仮出願第60/815,507号、2006年6月21日出願、発明の名称「安熱成長法を用いて成長したN面GaN基板を用いた光電子デバイスおよび電子デバイス(OPTO-ELECTRONIC AND ELECTRONIC DEVICES USING N-FACE GaN SUBSTRATE PREPARED WITH AMMONOTHERMAL GROWTH)」、代理人整理番号30794.184-US-P1(2006-266)および、橋本忠朗、およびシュウジ・ナカムラによる、米国特許仮出願第60/973,662号、2007年9月19日出願、発明の名称「窒化ガリウムのバルク結晶とその成長方法(GALLIUM NITRIDE BULK CRYSTALS AND THEIR GROWTH METHOD)」、代理人整理番号30794.244-US-P1(2007-809-1)

これらの出願は参照として本明細書中に組み込まれているものとする。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)III族含有の原材料、III族窒化物種結晶、および鉱化剤を反応容器内に装填するステップと、
(b)前記反応容器にアンモニアをチャージするステップと、
(c)アンモニアがN2 とH2 に分解するのを避けるために前記反応容器にアンモニアをチャージした後に更なる窒素(N2 )の圧力を添加するステップと、
(d)前記アンモニアを超臨界状態にするために前記反応容器の温度を上昇させるステップと、
(e)前記超臨界アンモニアの対流が前記原材料を移送し、前記移送された原材料を前記種結晶上に析出させることを特徴とする前記III族窒化物結晶を熱法成長させるステップと
を備えることを特徴とするIII族窒化物結晶を熱法成長させる方法。

【請求項2】
前記添加するステップ(c)における前記更なる窒素(N2 )の圧力は100気圧より大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記III族含有の原材料は金属Ga、多結晶GaN、非晶質GaN、またはそれらの混合物であり、前記III族窒化物種結晶はGaNであることを特徴とする請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記反応容器は、対流を制限する装置によって分解領域と結晶化領域に分割されていて、前記III族含有の原材料は分解領域に、前記III族窒化物種結晶は前記結晶化領域に置かれ、前記結晶化領域の温度は550℃以上に保持されることを特徴とする請求項3に記載の方法。

【請求項5】
前記鉱化剤は、LiNH2 、NaNH2 、およびKNH2 から選択された少なくとも一つの物質を含有し、前記分解領域の温度は前記結晶化領域の温度よりも低く保持されることを特徴とする請求項4に記載の方法。

【請求項6】
前記反応容器の内表面はバナジウム含有の内装材料で保護されていることを特徴とする請求項5に記載の方法。

【請求項7】
前記鉱化剤は、NH4 F、NH4 Cl、NH4 Br、およびNH4 Iから選択された少なくとも一つの物質を含有し、前記分解領域の温度は前記結晶化領域の温度よりも高温に保持されることを特徴とする請求項4に記載の方法。

【請求項8】
前記反応容器の内表面は、白金またはパラジウム含有の内装材料で保護されていることを特徴とする請求項5に記載の方法。

【請求項9】
前記III族含有の原材料は金属Gaを含有し、前記方法は前記金属GaをGaとNとを含む物質に変換するステップを更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。

【請求項10】
前記変換するステップは、結晶成長のために前記反応容器の温度を上昇させる前に、前記反応容器の温度を1時間より長く300℃より低い温度に保持するステップを更に備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。

【請求項11】
前記鉱化剤はLiNH2 、NaNH2 、およびKNH2 から選択された少なくとも一つの物質を含有し、前記分解領域の温度は、前記結晶化領域の温度よりも低く保持されることを特徴とする請求項9に記載の方法。

【請求項12】
前記反応容器の内表面はバナジウム含有の内装材料で保護されていることを特徴とする請求項11に記載の方法。

【請求項13】
前記鉱化剤はNH4 F、NH4 Cl、NH4 Br、およびNH4 Iから選択された少なくとも一つの物質を含有し、前記分解領域の温度は、前記結晶化領域の温度よりも高く保持されることを特徴とする請求項10に記載の方法。

【請求項14】
前記反応容器の内表面は、白金またはパラジウム含有の内装材料で保護されていることを特徴とする請求項13に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 中村不均一結晶プロジェクト 領域
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