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代謝症候群の治療もしくは予防剤、検査方法、検査薬、及び代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法

国内特許コード P110004431
整理番号 K023P13
掲載日 2011年7月14日
出願番号 特願2009-543774
登録番号 特許第5099856号
出願日 平成20年11月21日(2008.11.21)
登録日 平成24年10月5日(2012.10.5)
国際出願番号 JP2008071212
国際公開番号 WO2009069546
国際出願日 平成20年11月21日(2008.11.21)
国際公開日 平成21年6月4日(2009.6.4)
優先権データ
  • 特願2007-305122 (2007.11.26) JP
発明者
  • 新藤 隆行
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 代謝症候群の治療もしくは予防剤、検査方法、検査薬、及び代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法
発明の概要 本発明の課題は、生体内での安定性を向上できる代謝症候群の治療又は予防剤等を提供することである。
代謝症候群の治療又は予防剤は、受容体活性改変タンパク質(RAMP)2をコードする以下の(a)から(d)のいずれかに記載のDNA、又はこのDNAがコードするポリペプチドを有効成分として含有する。
(a)配列番号1記載の塩基配列を有するDNA
(b)配列番号1記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズできる塩基配列を有するDNA
(c)配列番号2記載のアミノ酸配列において1もしくは複数のアミノ酸が置換、欠失及び/又は付加されたアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNA
(d)配列番号1記載の塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列からなるDNA
従来技術、競合技術の概要


近年、代謝症候群の患者が、先進国を中心に急速に増加している。代謝症候群とは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)と、高血糖・高血圧・高脂血症の2種以上とが合併した複合生活習慣病である。かかる複合的症状ゆえに、代謝症候群は、心臓病、脳卒中等の進行を促進し、高齢者の健康寿命やQOLを著しく悪化する最大の原因である。このような背景の下、社会全体の活力維持や医療コストの低減のため、代謝症候群の征圧は大きな社会的ニーズとなっている。



代謝症候群と、動脈硬化、血管合併症、臓器障害発症との間を結ぶ重要な分子基盤として、アディポカイン等の多彩な生理活性を有する液性因子が注目されている。液性因子は脂肪組織以外の様々な末梢臓器でも産生され、これら末梢臓器が液性因子を介して密に連携し合うことで生体内の恒常性が維持される一方、液性因子のバランスの破綻が動脈硬化や臓器障害発症の一端を担っていると考えられている。本発明者らは、液性因子群の一つとして、アドレノメデュリン(AM)及びその受容体活性調節タンパク(RAMP)システムに注目している。



アドレノメデュリン(AM)は、血管をはじめ全身の組織で産生されるペプチドである。AMは、血管拡張作用に加え、体液量調節作用、ホルモン分泌調節作用、抗酸化作用、抗炎症作用等、多彩な生理活性を持つことが明らかとなってきた。本発明者らはこれまで、AMノックアウトマウスのヘテロ接合体では血圧上昇が認められ、心血管系に傷害を加えたときの心肥大、線維化、腎障害、動脈硬化が亢進するのに対して、AM過剰発現マウスでは逆に血圧低下が認められ、臓器傷害や動脈硬化への抵抗性が示されることから、AMが臓器保護作用、抗動脈硬化作用を有することを報告してきた(非特許文献1~3参照)。



また、本発明者らは、AMノックアウトマウスのホモ接合体が不充分な血管発達ゆえに胎生中期にびまん性出血や浮腫が原因で致死することから、AMが、血管の成熟、血管構造の安定化そのものに必須な物質であることを初めて明らかとした(非特許文献4参照)。更に最近、血中AM濃度が肥満に伴い上昇し、Body mass indexと相関すること、AMが脂肪組織においても発現し、この発現が肥満状態で亢進すること(非特許文献5、6参照)が報告されている。一方で、AMノックアウトマウスでは、加齢に従い、肥満、耐糖能異常、及び生体内酸化ストレス亢進に伴う臓器障害の進展が観察されたことから、AMと代謝症候群との関連性が示唆されている。
【非特許文献1】
Shindo T et al. Circulation. 2000
【非特許文献2】
Imai Y, Shindo T et al. ATVB 2002
【非特許文献3】
Niu P, Shindo T et al. Circulation 2004
【非特許文献4】
Shindo T et al. Circulation. 2001
【非特許文献5】
Kato J et al. Hypertens Res. 2002
【非特許文献6】
Numbu T et al. Regul Pept. 2005

産業上の利用分野


本発明は、代謝症候群の治療もしくは予防剤、検査方法、検査薬、及び代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
受容体活性改変タンパク質(RAMP)2をコードする以下の(a)から()のいずれかに記載のDNA、又はこのDNAがコードするポリペプチドを有効成分として含有する代謝症候群の治療又は予防剤。
(a)配列番号1記載の塩基配列を有するDNA
(b)配列番号1記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズできる塩基配列を有するDNA
(c)配列番号1記載の塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列からなるDNA

【請求項2】
代謝症候群の検査方法であって、
被験者の細胞からDNAを抽出する抽出手順と、
抽出された前記DNAを鋳型とし、配列番号3記載の塩基配列からなるDNA又はその発現制御領域のDNAの一部又は全部を特異的に増幅できるプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を行う増幅手順と、
増幅されたDNAの塩基配列を解読する解読手順と、
解読された塩基配列を、配列番号3記載の塩基配列と比較する比較手順と、を含む検査方法。

【請求項3】
配列番号3記載の塩基配列からなるDNA又はその発現制御領域のDNAの一部又は全部を特異的に増幅できるプライマー、又は、配列番号2記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドに特異的に結合する抗体又は抗体フラグメントを有効成分とする代謝症候群の検査薬。

【請求項4】
代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法であって、
配列番号2記載のアミノ酸配列を有するポリペプチドと被検物質とを接触させる手順と、
前記ポリペプチドと前記被検物質との結合を検出する手順と、を含むスクリーニング方法。

【請求項5】
代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法であって、
内在性RAMP2遺伝子が変異又はノックアウトされた動物に被検物質を投与する手順と、
代謝症候群の症状改善を検出する手順と、を含むスクリーニング方法。

【請求項6】
代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法であって、
配列番号1記載の塩基配列を有するDNA、配列番号1記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズできる塩基配列を有するDNA、又は配列番号1記載の塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列からなるDNAを発現する細胞と被検物質とを接触させる手順と、
前記DNAの発現量の変化を検出する手順と、を含むスクリーニング方法。

【請求項7】
代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法であって、
配列番号1記載の塩基配列を有するDNA、配列番号1記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズできる塩基配列を有するDNA、又は配列番号1記載の塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列からなるDNAを発現する細胞と被検物質とを接触させる手順と、
前記DNAから合成されるタンパク質の細胞内局在の変化を検出する手順と、を含むスクリーニング方法。

【請求項8】
代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法であって、
配列番号6記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド、このポリペプチドを分解可能な酵素、及び被検物質を共存させる手順と、
所定期間後における前記ポリペプチドの残存量を測定する手順と、
残存量の測定値を、前記被検物質の非存在下で測定された残存量と比較する手順と、を含むスクリーニング方法。

【請求項9】
代謝症候群の治療薬の候補化合物のスクリーニング方法であって、
配列番号1記載の塩基配列を有するDNA、配列番号1記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズできる塩基配列を有するDNA、又は配列番号1記載の塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列からなるDNAと、配列番号4を有するDNA、配列番号4記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズできる塩基配列を有するDNA、又は配列番号4記載の塩基配列と90%以上の相同性を有する塩基配列からなるDNAと、を発現する細胞と被検物質とを接触させる手順と、
配列番号5記載の塩基配列を有するDNAでコードされるリガンドの刺激に基づく細胞内シグナル伝達の誘導、又は前記リガンドの刺激に基づくGタンパク質の活性化を検出する手順を含むスクリーニング方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009543774thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 代謝と機能制御 領域
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