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多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置および方法 実績あり

国内特許コード P110004572
整理番号 A091P05
掲載日 2011年7月21日
出願番号 特願平10-275291
公開番号 特開2000-105072
登録番号 特許第3530040号
出願日 平成10年9月29日(1998.9.29)
公開日 平成12年4月11日(2000.4.11)
登録日 平成16年3月5日(2004.3.5)
発明者
  • 武田 常広
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置および方法 実績あり
発明の概要 【課題】液体ヘリウム再凝縮装置において、同槽から気化したヘリウムガスを再び液体ヘリウム貯留槽に循環利用できる多重循環式液体ヘリウム再凝縮システムを提供する。
【解決手段】液体ヘリウム貯留槽1と、該貯留槽で気化した高温ヘリウムガスを回収するラインと、同ラインから供給された高温ヘリウムガスを極低温にまで冷却する熱交換器6と同ガスを液化する熱交換器7とを備えた冷凍機5と、前記冷凍機で極低温まで冷却されたヘリウムガスを直接前記液体ヘリウム貯留槽1に供給できるラインと、前記冷凍機で液化された液体ヘリウムを前記液体ヘリウム貯留槽に供給するラインとを備えてなる多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置。
従来技術、競合技術の概要


人間の脳から発生する磁界を検出する脳磁気計測システムの開発が進められている。このシステムでは脳の活動を高時空間分解能で非侵襲的に計測できるSQUID(超電導量子干渉素子)が利用されており、このSQUIDは断熱された槽内に貯留されている液体ヘリウムに侵漬され、冷却された状態で用いられる。
上記システムに使用している従来からの液体ヘリウム貯留槽では、同槽から蒸発したヘリウムガスはほとんどの場合大気に開放している。しかしこの方式では1リットル当たり1200円以上する高価なヘリウムを多量に無駄に消費するため経済的に極めて不利である。また小さなシステムではガスバッグ等に回収し再液化を行ったりしているがこのための作業が面倒でありさらに高価な液体ヘリウムを完全に回収することが不可能である。いずれの方式でも液体ヘリウム貯留槽で減少した分の液体ヘリウムを液体ヘリウムボンベから補う必要があるが、液体ヘリウムを補充するための作業は極めて煩雑で業者に依頼する場合にはコストも嵩む等の問題がある。
上記背景から最近では、液体ヘリウム貯留槽で気化したヘリウムガスを全量回収し再凝縮して液化し、再び液体ヘリウム貯留槽内に戻す液体ヘリウム再循環システムの開発が進められている。こうした液体ヘリウム再循環システムの一例の概略構成を図2を参照して簡単に説明すると、図中101は脳磁計を収容している液体ヘリウム貯留槽、102は貯留槽101内で気化したヘリウムガスを回収するドライポンプ、103はヘリウムガス内に混入している水分を除去する乾燥器、104は流量調整弁、105は精製器、106は補助冷凍機、107は同補助冷凍機106の第1熱交換器、108は再凝縮冷凍機、109は再凝縮冷凍機108の再凝縮熱交換器であり、液体ヘリウム貯留槽101で気化し昇温した約300Kのヘリウムガスはドライポンプ102で吸引され、乾燥器103、精製器105を経て補助冷凍機106で約40Kの極低温ヘリウムガスに冷却され、さらに再凝縮冷凍機108の再凝縮熱交換器109で4Kの液体ヘリウムに液化され、ここからトランスファーライン110を経由して液体ヘリウム貯留槽に供給される構成となっている。
この液体ヘリウム再循環システムは基本的に、液体ヘリウム貯留槽内で蒸発したヘリウムガスを全量回収し再利用する方式であるため、従来のように大気開放したり、あるいはガスバッグ等に回収して再液化を行う方法に比較して、ヘリウムの使用量が非常に少なく、極めて経済的、かつ、効率的であり、最近では積極的にその実用化が進められている。また、不足分の液体ヘリウムを充填する作業もほとんど必要ないため装置の維持管理の面で取扱いが容易である。

産業上の利用分野


本発明は、多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置および方法に関するものであり、具体的には、脳磁気計測システム内で使用する脳磁計を極低温に維持するための液体ヘリウム貯留槽において、同槽から気化したヘリウムガスを再び液体ヘリウム貯留槽に循環利用できる多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置および方法に関するものである。また、この多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置および方法は前記脳磁気計測システム以外にも心磁図やMRIを測定する装置等に利用可能である。

特許請求の範囲 【請求項1】
液体ヘリウム貯留槽と、該貯留槽で気化した高温ヘリウムガスを回収するラインと、同ラインから供給された高温ヘリウムガスを極低温のヘリウムガスにまで冷却する第1段目の冷凍サイクルと、同ラインから供給された高温ヘリウムガスを液化する第2段目の冷凍サイクルとを備え、前記第2段目の冷凍サイクルによって液化された液体ヘリウムを、前記第1段目で極低温まで冷却されたヘリウムガスにより、高温部と接触することの無いようにして、液化ヘリウム状態で液体ヘリウム貯留槽に移送するようにしたことを特徴とする多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置。

【請求項2】
前記第2段目の冷凍サイクルで液化された液体ヘリウムは、液体ヘリウム貯留槽内に配置した気液分離器に供給され、該気液分離器によって分離された液体ヘリウムが液体ヘリウム貯留槽内に貯留されるようにし、貯留槽内の熱バランスが安定化するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の多重循環式液体ヘリウム再凝縮装置。

【請求項3】
液体ヘリウム貯留槽で気化した高温ヘリウムガスを回収し、回収した高温ヘリウムガスの大部分を第1段目の冷凍サイクルによって極低温まで冷却されたヘリウムガスとして前記液体ヘリウム貯留槽に供給するとともに、残りの高温ヘリウムガスを第2段目の冷凍サイクルによって液化し、この液体ヘリウムを流すパイプの周囲に前記冷却されたヘリウムガスを流すことによって高温部に直接触れないようにして前記液体ヘリウムを前記液体ヘリウム貯留槽に供給するようにした多重循環式液体ヘリウム再凝縮方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP1998275291thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 脳を創る 領域
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