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胎盤型有機アニオントランスポーターとその遺伝子 実績あり

国内特許コード P110004619
整理番号 Y99-P244
掲載日 2011年7月22日
出願番号 特願平11-187244
公開番号 特開2001-017174
登録番号 特許第4435334号
出願日 平成11年7月1日(1999.7.1)
公開日 平成13年1月23日(2001.1.23)
登録日 平成22年1月8日(2010.1.8)
発明者
  • 遠藤 仁
  • 関根 孝司
  • 車 碩鎬
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 胎盤型有機アニオントランスポーターとその遺伝子 実績あり
発明の概要 【課題】 本発明は、胎盤における有機アニオン輸送に関与する新規な有機アニオンントランスポーター遺伝子およびその遺伝子がコードするポリペプチドである有機アニオントランスポーターを提供するものである。
【解決手段】 本発明は、胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4、より詳細には、配列番号2に示されるアミノ酸配列、又は、その一部のアミノ酸配列が欠失し、他のアミノ酸で置換もしくは付加されてもよいアミノ酸配列を有する胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4に関する。また、本発明は、前記した胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4をコードする塩基配列又はそれとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る塩基配列を有するをコードする核酸、好ましくはDNAに関する。
従来技術、競合技術の概要


腎臓や肝臓は、生体異物や薬物の代謝および体外排出に関して重要な役割を果たしている。腎臓の尿細管細胞は極性を有する上皮細胞であり、側底膜を介して血液と接し、種々の物質の受け渡しを行っている。有機アニオンの一部は、輸送担体(トランスポーター)により側底膜を介して腎臓に取り込まれ、また細胞内で代謝により産生された有機アニオンもトランスポーターにより排出されることがこれまでの生理学的な研究から予測されてきた。



有機アニオンは、薬物や環境毒素、またそれらの代謝物などの多くを含むことから、有機アニオン輸送系は、生体異物排泄系あるいは薬物輸送系としても広く知られてきた。
尿細管細胞の有機アニオンの取り込みについては、これまで摘出臓器灌流法や単離細胞膜小胞系などを用いた実験系により研究されてきた。しかし従来の手法では、側底膜を介した有機アニオン輸送系について詳細に解析することは困難であり、トランスポーターそのものを単離して解析することが望まれてきた。



有機アニオン輸送は、腎臓や肝臓以外の組織においても行われている。胎盤は、胎児と母体との間で物質交換を活発におこなっている組織であり、糖やアミノ酸を含む生体必須物質はトランスポーターを介して、母体から効率良く胎児に輸送されている。
一方、胎盤は胎児の外部環境に対する組織バリアーとしての役目も担っている。胎盤は、母体が摂取した生体異物の胎児への自由な移行に対して、ある種の制限を与えており、この機能の一部は、異物排泄トランスポーターによる胎児循環からの異物除去によるものと想定される。



さらに、胎児の体内においても種々の代謝反応がおこっており、その結果として有機アニオンが産生されている。胎児の解剖学的な特殊性から、こうした代謝物の排泄は主に胎盤を介している。有機アニオントランスポーターが胎盤に存在してこの役割を果たしていると考えるのは、合目的的である。
このように、胎盤における生体異物輸送(特に有機アニオン輸送)は、胎児の発育および遺伝毒性に関して重要な役割を担っていると考えられるにも関わらず、腎臓や肝臓以上にその輸送の詳細は不明である。



本発明者らは、既に腎臓、肝臓、脳などにおいて中心的な役割を果たしている有機アニオントランスポーターOAT1(J. Biol Chem 272巻,18526-9頁、1997)、OAT2(FEBS letter 429、179-182頁、1998)、およびOAT3(J. Biol Chem ,274巻, 13675-13680頁、1999)を単離し報告してきた。また、これらについては、既に特許出願済みである。OAT1、OAT2およびOAT3は化学構造の異なる多くの有機アニオンを輸送することの出来るトランスポーターであり、種々のアニオン性薬物の輸送も行っている。
OAT1、OAT2さらにOAT3の単離、同定は有機アニオントランスポーターがファミリーを形成することを示している。このファミリーのメンバーは、腎臓や肝臓など生体異物の体外排泄に中心的な役割を果たしている臓器のみならず、組織関門を形成する脳にもその発現が認められる。



これらの事実から、本発明者らは、組織関門の機能的単位および胎児の代謝物排泄経路として、胎盤における有機アニオントランスポーターの存在を予想し、胎盤に存在する新規な有機アニオントランスポーターを単離した。

産業上の利用分野


本発明は有機アニオン(有機陰イオン)輸送に関与する遺伝子と、その遺伝子がコードするポリペプチドに関する。より詳細には、本発明は、胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4、それをコードする遺伝子、当該遺伝子を検出するためのプローブ、及び当該蛋白質を認識し得る抗体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列、又は配列番号2で示されたアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつエストロン硫酸、デヒドロエピアンドロステロン硫酸、及び/又はオクラトキシンAを輸送する能力を有する胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4。

【請求項2】
配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列、又は配列番号2で示されたアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列をコードする塩基配列であって、かつエストロン硫酸、デヒドロエピアンドロステロン硫酸、及び/又はオクラトキシンAを輸送する能力を有する胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4をコードする核酸。

【請求項3】
配列表の配列番号1で示される塩基配列からなるDNA、又はその相補配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る塩基配列からなる核酸であって、かつエストロン硫酸、デヒドロエピアンドロステロン硫酸、及び/又はオクラトキシンAを輸送する能力を有する胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4をコードする核酸。

【請求項4】
配列表の配列番号1で示される塩基配列又はその相補配列中に含まれる、連続する20塩基以上の塩基配列からなる核酸。

【請求項5】
請求項に記載の胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4をコードする遺伝子の存在を検出、同定又は定量するためのプローブとして使用されるための請求項に記載の核酸。

【請求項6】
請求項に記載の胎盤型有機アニオントランスポーターOAT4に対する抗体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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