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不揮発性固体磁気メモリの記録方法及び不揮発性固体磁気メモリ

国内特許コード P110004651
整理番号 E070P05
掲載日 2011年7月25日
出願番号 特願2009-536988
登録番号 特許第5611594号
出願日 平成20年10月3日(2008.10.3)
登録日 平成26年9月12日(2014.9.12)
国際出願番号 JP2008068044
国際公開番号 WO2009048025
国際出願日 平成20年10月3日(2008.10.3)
国際公開日 平成21年4月16日(2009.4.16)
優先権データ
  • 特願2007-265747 (2007.10.11) JP
発明者
  • 大野 英男
  • 松倉 文▲礼▼
  • 千葉 大地
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 不揮発性固体磁気メモリの記録方法及び不揮発性固体磁気メモリ
発明の概要 キャリア濃度の増減で磁気異方性が変化する磁性体を利用し、磁性体の磁化容易軸方向(磁化が向きやすい方向)を、キャリア濃度を増減させることで制御することにより、超低消費電力の不揮発性固体磁気メモリの記録方法及び不揮発性固体磁気メモリを提供する。
磁性体からなる記録層(11)を備える不揮発性固体磁気メモリの記録方法及び不揮発性固体磁気メモリであって、前記記録層(11)のキャリア(電子・正孔) 濃度を増加または減少させる操作若しくはそれらを組み合わせた操作を行なうことによって、磁化を回転または反転させて記録動作を実行するようにした。
従来技術、競合技術の概要



従来、強磁性体の磁化方向は磁気記録媒体のビットとして利用されている。例えば、不揮発性磁気メモリ(MRAM:Magnetoresistive Random Access Memory) では、トンネルバリアを二層の磁性薄膜(フリー層とピン層) でサンドイッチしたトンネル磁気抵抗素子の上下層の磁化が平行か反平行かによって0と1の情報を区別している。一つの磁性ビット(以下セルと呼ぶ) の上下にはワード線とビット線が配線されており、両線に電流を流すことにより発生する合成磁場を利用してフリー層の磁化を反転することができる。





強磁性体は微細化すればするほど反転磁場が高くなるため、セルサイズが小さくなると配線に流す電流を大きくしなければ磁化を反転することができなくなる。従って、この技術は高密度集積化に際して限界がある。

これを打開するための手法として、スピン注入磁化反転がある。これはピン層からのスピン偏極した電流によって直接フリー層の磁化を反転させる技術である。反転に必要な電流密度は素子面積にあまり影響されないので、面積が小さければ小さいほど必要な電流が下がる。すなわち、一つのビットに書き込むために必要な消費電力は小さくなる。現段階で、必要な電流密度は1平方センチメートル当たり107 A程度であり、さらなる低減化が低消費電力化に向けての技術課題となっている。





しかし、情報の読み出しのために必要な電流は書き込み電流を常に下回らなければならないため、書き込み電流が低くなりすぎると今度は読み出しに必要な出力電圧を得ることが困難になるという課題も将来的には考慮していかなければならない。

電流磁場による磁化反転を用いた不揮発性磁気メモリはすでに製品化されている(下記非特許文献1参照) 。一方、スピン注入磁化反転を用いたメモリは試作段階である(下記非特許文献2参照)。

【非特許文献1】

ttp: //www.freescale.com/

【非特許文献2】

igest of technical papers of 2007 IEEE International Solid-State Circuits Conference (ISSCC 2007) ,pp.480-481,February 2007

産業上の利用分野



本発明は、不揮発性固体磁気メモリの記録方法及び不揮発性固体磁気メモリに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
磁性体からなる記録層を備える不揮発性固体磁気メモリの記録方法であって、
前記記録層は強磁性体層からなり、自身のキャリア濃度の変化にかかわらず強磁性を示し、二軸の磁気異方性と2つの一軸磁気異方性を持ち、印加電圧により、キャリア(電子・正孔)濃度が制御されることによって、前記2つの一軸磁気異方性が制御され、
前記不揮発性固体磁気メモリは、前記記録層と、前記記録層を支持する所定の基板と、前記記録層の上方において電気的絶縁層を介して設けられた金属電極層と、を備え、
前記2つの一軸磁気異方性による磁気異方性の容易軸と困難軸とが入れ替わって、さらに、元に戻る書き込み電圧を前記記録層と前記金属電極層との間に印加することにより、前記記録層の磁化の向きを回転または反転させて記録動作を実行し、前記記録層は印加電圧除去後も磁化の向きを保持する、
ことを特徴とする不揮発性固体磁気メモリの記録方法。

【請求項2】
磁性体からなる記録層を備える不揮発性固体磁気メモリの記録方法であって、
前記記録層は強磁性体層からなり、自身のキャリア濃度の変化にかかわらず強磁性を示し、二軸の磁気異方性Bと2つの一軸磁気異方性U1とU2を持ち、印加電圧により、キャリア(電子・正孔)濃度の増加、減少若しくはそれらの組み合わせが制御されることによって、二軸の磁気異方性Bによる磁気異方性磁場をHB、2つの一軸磁気異方性U1,U2による磁気異方性磁場をそれぞれHU1,HU2としたときに、HU1/HB≡hU1とHU2/HB≡hU2とが制御され、
前記不揮発性固体磁気メモリは、前記記録層と、前記記録層を支持する所定の基板と、前記記録層の上方において電気的絶縁層を介して設けられた金属電極層と、を備え、
前記hU1とhU2との符号が反転して、元に戻る書き込み電圧を前記記録層と前記金属電極層との間に印加することにより、前記記録層の磁化の向きを回転または反転させて記録動作を実行し、前記記録層は印加電圧除去後も磁化の向きを保持する、
ことを特徴とする不揮発性固体磁気メモリの記録方法。

【請求項3】
前記書き込み電圧は、三角波、サイン波、鈍った矩形波状の電圧パルスの何れか、から構成される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の不揮発性固体磁気メモリの記録方法。

【請求項4】
前記基板と前記記録層との間にバッファ層を有する、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の不揮発性固体磁気メモリの記録方法。

【請求項5】
前記記録層は、キャリア誘起強磁性体半導体層からなる、ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の不揮発性固体磁気メモリの記録方法。

【請求項6】
前記記録層は、IV族、III-V族、II-VI族、II-VI-V2 族、酸化物半導体に遷移金属元素または希土類金属元素をドーピングした半導体層からなる、ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の不揮発性固体磁気メモリの記録方法。

【請求項7】
前記電気的絶縁層は、絶縁膜、又は、前記金属電極層と前記記録層との接合によって生じるショットキー障壁、から構成される、ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の不揮発性固体磁気メモリの記録方法。

【請求項8】
基板と、
該基板上に形成され、強磁性体層からなり、自身のキャリア濃度の変化にかかわらず強磁性を示し、二軸の磁気異方性と2つの一軸磁気異方性を持ち、印加電圧により、前記二軸の磁気異方性と2つの一軸磁気異方性が制御される記録層と、
該記録層上に形成される電気的絶縁層と、
該電気的絶縁層上に形成される金属電極層と、を備え、
前記2つの一軸磁気異方性による磁気異方性の容易軸と困難軸とが入れ替わって、さらに、元に戻る書き込み電圧が前記記録層と前記金属電極層との間に印加されることにより、前記記録層の磁化の向きを回転または反転する、
ことを特徴とする不揮発性固体磁気メモリ。

【請求項9】
基板と、
該基板上に形成され、強磁性体層からなり、自身のキャリア濃度の変化にかかわらず強磁性を示し、二軸の磁気異方性Bと2つの一軸磁気異方性U1とU2を持ち、印加電圧により、キャリア(電子・正孔)濃度の増加、減少若しくはそれらの組み合わせが制御されることによって、二軸の磁気異方性Bによる磁気異方性磁場をHB、2つの一軸磁気異方性U1,U2による磁気異方性磁場をそれぞれHU1,HU2としたときに、HU1/HB≡hU1とHU2/HB≡hU2とが制御される記録層と、
該記録層上に形成される電気的絶縁層と、
該電気的絶縁層上に形成される金属電極層と、を備え、
前記hU1とhU2との符号が反転して、元に戻る書き込み電圧を前記記録層と前記金属電極層との間に印加されることにより、前記記録層の磁化の向きを回転または反転する、
ことを特徴とする不揮発性固体磁気メモリ。

【請求項10】
前記書き込み電圧は、三角波、サイン波、鈍った矩形波状の電圧パルスの何れか、から構成される、ことを特徴とする請求項8または9に記載の不揮発性固体磁気メモリ。

【請求項11】
前記電気的絶縁層は、絶縁膜、又は、前記金属電極層と前記記録層との接合によって生じるショットキー障壁、から構成される、ことを特徴とする請求項8から10の何れか1項に記載の不揮発性固体磁気メモリ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009536988thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 大野半導体スピントロニクスプロジェクト 領域
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