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グローブポート用の閉止栓

国内特許コード P110004662
整理番号 12831
掲載日 2011年8月2日
出願番号 特願2006-077777
公開番号 特開2007-255945
登録番号 特許第4757675号
出願日 平成18年3月20日(2006.3.20)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
登録日 平成23年6月10日(2011.6.10)
発明者
  • 梁川 千尋
  • 小出 市郎
出願人
  • 独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明の名称 グローブポート用の閉止栓
発明の概要

【課題】 グローブボックスであって、特に放射性物質を取り扱うものでは閉止するまで保管されるが、保管中もグローブの交換等を行う必要があり、維持・管理に手間がかかることに鑑みて、グローブポートを閉塞して不要なグローブの交換を無くしたグローブポート用の閉止栓を提供する。
【解決手段】 グローブポート3に中空の円錐台形をしたポートカバー20を、その脚部22がグローブボックス1の壁面1aに当接した状態に固定ボルト23を締め付けて固定する。脚部22の先端面にはシール部材26を設けて、該脚部22と壁面1aとの気密性を確保する。固定ボルト23と蓋体部21との間にシール部材25を介在させて、該固定ボルト23を貫通させた嵌合孔21aを閉塞する。なお、固定ボルト23が緩むことを防止する緩み防止手段を設ける。

【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


例えば、放射性物質や有毒ガス等の人体に悪影響を及ぼす危険物質は、閉鎖された空間で作業者がこれら危険物質環境に触れないようにして扱う必要がある。この種の危険物質を閉塞し、外部から扱えるようにした装置にグローブボックスがある。図10は、放射性物質を取り扱う原子力施設で用いられるグローブボックス1の概略構造を示している。このグローブボックス1の内部に放射性物質のための各種の取扱装置2が配置されており、正面壁に運転者Pが該取扱装置2を操作したりするための作業用のグローブを装着させるためのグローブポート3が設けられている。なお、正面壁は内部を視認することができる素材によって形成されている。また、グローブボックス1の側壁にはグローブボックス1の内部で必要な工具や装置等を該グローブボックス1内に供給したり、グローブボックス1内の不要な部品や装置等を取り出したりするためのラージポート4が設けられている。また、グローブボックス1内の換気は、給気設備5と排気設備6とによって行われ、排気は浄化されて放射性物質を確実に除去して行われるようにしてある。なお、該グローブボックス1内は負圧に維持されて、内部の環境空気が外部に漏洩しないようにしてある。また、警報盤7が設けられており、異常時には警報を発するようにしてある。



また、図9は、作業用のグローブを装着させるための前記グローポート3の構造を示す断面図で、後述する押し込み治具を併記してある。グローブポート3はグローブボックス1の正面壁に固定された樹脂製の円筒物であり、その内周面に沿ってインナーリング11が挿入されている。インナーリング11の外側面であって、中央部からグローブボックス1側となる前側には、2連のリング溝11aが設けられており、該リング溝11aの後方に、カフ取付部11bが形成されている。これらリング溝11aにゴム製のグローブ12が被せられて、該グローブ12のカフ12aが前記カフ取付部11bに当接させてある。そして、グローブ12を前記リング溝11aに係合するようにOリング13で固定している。また、前記カフ取付部11bの後方には適宜数のパッキン溝11cが形成され、このパッキン溝11cにパッキン14が収容され、グローブポート3の内周面に密着させて、該グローブポート3とインナーリング11との間をシールしている。インナーリング11の内側面であって後端部には、係止溝11dが形成されている。他方、グローブポート3の外側面の後端部には係止溝10aが形成されている。そして、前記係止溝11dと係止溝10aとのそれぞれに係止する係合部15a、15bを有する固定環15が設けられる。すなわち、該固定環15は環状で、該環状の軸を含む面で切断した断面がほぼコ字形であって、該コ字形の一方の脚部を長尺にしてあり、これら脚部の先端部に前記係合部15a、15bが形成されている。したがって、該固定環15を、係合部15a、15bによってグローブポート3とインナーリング11とに係合させると、インナーリング11がグローブポート3に連繋して、インナーリング11がグローブポート3から脱落しない状態となる。



さらに、インナーリング11を交換するために、固定環15の外側から押し込み治具16が挿入されるようにしてある。この押し込み治具16は底16a付きの筒型で、胴部16bの外側の一部にはフランジ部16cが設けられており、この押し込み治具16をグローブポート3に装着した場合に、該フランジ部16cが前記固定環15の外側面に当接するようにしてある。胴部16bの前側端部の外側面にはリング溝16dが形成されて、Oリング17が嵌装されており、この押し込み治具16を固定環15に挿入した状態で、該押し込み治具16と固定環15との間で滑りが生じないように固定している。グローブポート3を利用するには、図10に示すように、運転者Pが該グローブポート3から腕を差し込めば、前記グローブ12が手及び腕に被せられて、該グローブポート3に臨んでいる放射性物質取扱装置2を操作することができるようになる。



前記グローブ12はゴム製のものであり、経年変化によって劣化するおそれがあるから、適時に交換する必要がある。このグローブ12の交換方法として、例えば、特許文献1に開示されたグローブボックス用グローブがある。このグローブボックス用グローブは、グローブボックスのグローブポートに嵌挿可能な筒状のインナーリング本体であって、当該インナーリング本体が装着されている前記グローブポートに他の前記インナーリング本体を嵌挿する際、当該の他の前記インナーリング本体の前端部が既に装着されている前記インナーリング本体の後端部に当接可能な形状を有するインナーリング本体と、該インナーリング本体の内側に配設された筒状のグローブ固定部と、該グローブ固定部に基端部が密着固定されているグローブとを具備し、前記グローブ固定部は前記インナーリング本体と離隔した位置に配設されているものである。すなわち、グローブ12を交換する場合には、固定環15を外し、新たなグローブ12を装着した新たなインナーリング11を、既存のインナーリング12の後端部に当接させた状態で固定環15を取り付け、この状態で押し込み治具16によりグローブポート3内に押し込み、既存のグローブ12を既存のインナーリング11と共にグローブボックス1内に落下させるのである。



また、インナーリング11を有さずに、グローブ12のみを交換する形式のグローブポートもある。この形式のグローブポートは、グローブポートの外側にグローブ12が装着され、適宜本数のOリングでグローブポートに固定されると共に、端部が固定バンドでグローブポートの基部に固定される構造とされている。グローブ12を交換する場合には、固定バンドをグローブポートの基部側に僅かにずらして既存のグローブ12の端部を解放し、新しいグローブ12を既存のグローブ12の外側から該既存のグローブ12の端部と重ならないようにしてグローブポートに被せて、新しいグローブ12の端部を上記固定バンドでグローブポートに固定する。この状態で、新しいグローブ12の端部がグローブポートの基部近傍に固定されると共に、既存のグローブ12の端部に重ならない状態で既存のグローブ12に被せられた状態となる。その後、既存のグローブ12と前記Oリングとをグローブポートに対して徐々にずらしながら、これら既存のグローブ12とOリングとをグローブボックス1内に落下させる。次いで、新しいグローブ12の外側からOリングを嵌合させれば、新しいグローブ12がグローブポートに装着されることになる。




【特許文献1】特許第2995627号

産業上の利用分野


この発明は、閉止されたグローブボックスのグローブポートを確実に閉塞することにより、閉止グローブボックスの維持・管理の簡便化を図ることができるようにしたグローブポート用の閉止栓に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
人体に有害となる雰囲気の閉鎖空間を形成し、該閉鎖空間内における作業を、該閉鎖空間を形成する壁体を貫通させて取り付けた筒状のグローブポートに設けられたグローブに前記壁体の外部から前記グローブポートの内部空間に腕を差し込んで手を入れて行うことができるようにしたグローブボックスであって、閉止されるグローブボックスにおいて、
前記グローブを設けるグローブポートを覆うポートカバーと、
前記グローブポートを覆った状態で、前記ポートカバーを固定する固定手段とからなり、
前記ポートカバー、前記グローブポートの外側の開口を覆う蓋体部と、該蓋体部の周縁に連続した脚部とを一体に形成し、
前記ポートカバーの前記蓋体部をグローブポートの端部に当接させ、その当接部にシール部材を介在させ、これら当接部における気密性を具備させて、グローブポートの前記開口を閉塞し、
グローブボックスの壁面と前記ポートカバーの脚部とを当接させ、その当接部にシール部材を介在させ、これら当接部における気密性を具備させて、ポートカバーで覆う内部を閉塞して、グローブポート内を気密状態に維持することを特徴とするグローブポート用の閉止栓。

【請求項2】
前記固定手段は、前記ポートカバーをグローブボックスの壁面に固定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のグローブポート用の閉止栓。

【請求項3】
前記固定手段は、前記グローブポートの固定用フランジ部に形成した雌ねじ部と、前記ポートカバーを固定するための貫通雄ねじとからなることを特徴とする請求項2に記載のグローブポート用の閉止栓。

【請求項4】
前記固定手段には、固定力が減じることを防止する緩み防止手段を設けてあることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のグローブポート用の閉止栓。
産業区分
  • 原子力
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2006077777thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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