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Si系クラスレートの製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P110004675
整理番号 GI-H23-03
掲載日 2011年8月8日
出願番号 特願2011-153635
公開番号 特開2013-018679
登録番号 特許第5641481号
出願日 平成23年7月12日(2011.7.12)
公開日 平成25年1月31日(2013.1.31)
登録日 平成26年11月7日(2014.11.7)
発明者
  • 野々村 修一
  • 久米 徹二
  • 伴 隆幸
  • 大橋 史隆
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 Si系クラスレートの製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】ナトリウムを内包したII型のシリコン系クラスレートを安定して製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明のシリコン系クラスレートの製造方法は、Si粉末とGe粉末とNaとを混合して650℃以上の温度で加熱し、SiとGeとNaとからなる化合物を生成する陽圧加熱処理工程と、生成されたSiとGeとNaとからなる化合物を、10-2Pa以下の陰圧下で300℃以上450℃以下の温度により2時間以上72時間以下加熱する陰圧加熱処理工程とを備えている。Ge粉末は、Si粉末とGe粉末の総モル数に対する割合が1モル%以上20モル%以下となるように使用されることが好ましい。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


クラスレート(包接化合物)は、ホスト原子によって形成される三次元的な籠状の構造の中にゲスト原子が存在する化合物であり、従来の結晶構造物とは異なる特性を備えている。例えば、ホスト原子が主にシリコンで構成されているSi系クラスレートは、通常のダイヤモンド構造のSiと比較するとバンドギャップ(価電子帯と伝導帯の間の禁制帯幅)が広く半導体的性質を有することが知られている。



引用文献1には、ゲスト原子の種類と割合とを種々変更したSiクラスレートとGeクラスレートを製造する技術が開示されている。引用文献1に開示されるSiクラスレートとGeクラスレートの製造方法は、アルカリ金属とSi又はGeとを500℃~650℃で反応させた化合物と、アルカリ土類金属とSi又はGeとを900℃~1200℃で反応させた化合物とを混合し、更に600℃で加熱処理し、最後に20Torr~200Torrの減圧下で300℃~600℃の加熱処理を行うことにより、様々なゲスト原子を内包したクラスレートを合成している。



Si系クラスレートは、その三次元的な構造の違いによって、I型(構造1、Type Iとも言う)からVIII型(構造8、TypeVIIIとも言う)に分類される。従来の製造方法によって、ナトリウム(以下、Naとも記載する)をゲスト原子とし、Siをホスト原子としたSi系クラスレートを製造した場合には、主にI型とII型(構造2、TypeIIとも言う)の混合物からなるクラスレートが生成される。



I型のSiクラスレートは、十二面体構造であるSi20と、十四面体構造であるSi24とで構成される立方晶構造を有している。II型のSiクラスレートは、十二面体構造であるSi20と、十六面体構造であるSi28とで構成される立方晶構造を有している。引用文献1に開示される製造方法からは、Si20とSi24を基本構造とするI型のクラスレートが製造されることが開示されている。



近年、Naを内包するSi系クラスレートとして製造され、その後Naの一部が除去されることで、Naの含有量が低減されたSi系クラスレートが注目されている。ナトリウムを多く含むSiクラスレートは金属的性質を持つが、ナトリウムの含有量が低減されたSiクラスレートは半導体としてのバンドギャップ特性を有している。この半導体としての特性はダイヤモンド構造のSiとは大きく異なるものである。Naの含有量が低減されたSi系クラスレートと同じIV族半導体で性質の異なる半導体が近年注目されていることから、Naの含有量が低減されたSi系クラスレートもまた多くの分野での応用が期待される。特にSiは、IV族半導体の中でも環境に負荷が少ない材料であり、そのデバイス応用技術も進んでいることから注目されている。しかしI型のSi系クラスレートは、Na原子を一旦内包すると、その後の工程でNa原子がほとんど除去されないという特性があった。これに対してII型のSi系クラスレートは、加熱処理等を行うことによって、Naを除去できることが知られている。このため、Naを内包するII型のSi系クラスレートを安定して製造する技術が求められている。



尚、本明細書においては、Siをホスト原子としたクラスレートをSiクラスレートと称し、Geをホスト原子としたクラスレートをGeクラスレートと称し、ホスト原子としてモル比で50%よりも多くのSiを使用したクラスレートをSi系クラスレートと称している。

産業上の利用分野


本発明は、ナトリウムを内包し、II型の構造を有しているシリコン系クラスレート(以下、Si系クラスレートとも記載する)の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Naを内包するII型のSi系クラスレートの製造方法であって、
Si粉末とGe粉末とNaとを混合して650℃以上の温度で加熱して、SiとGeとNaとからなる化合物を生成する陽圧加熱処理工程と、
前記陽圧加熱処理工程によって生成されたSiとGeとNaとからなる前記化合物を、10-2Pa以下の陰圧下で300℃以上450℃以下の温度により2時間以上72時間以下加熱する陰圧加熱処理工程と、
を備えており、
供給される前記Si粉末と前記Ge粉末の合計のモル数に対する前記Ge粉末のモル数の割合が1モル%以上20モル%以下であることを特徴とするII型のSi系クラスレートの製造方法。

【請求項2】
前記Naは、前記Si及び前記Geの合計モル数に対するモル比が、1.0よりも大きくなるように供給されることを特徴とする請求項1に記載のII型のSi系クラスレートの製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
岐阜大学産官学連携推進本部では、岐阜大学における知的財産の創出・管理・活用のマネジメントをしています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先に整理番号とともにご相談下さい。


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