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線維芽細胞増殖促進剤、角化細胞遊走・増殖促進剤、エラスチン産生促進剤、ヒートショックタンパク質47産生促進剤、α-平滑筋アクチン(α-SMA)産生促進剤、及び光老化防止剤。 新技術説明会

国内特許コード P110004686
整理番号 2009-038
掲載日 2011年8月9日
出願番号 特願2010-199209
公開番号 特開2012-056857
登録番号 特許第5787285号
出願日 平成22年9月6日(2010.9.6)
公開日 平成24年3月22日(2012.3.22)
登録日 平成27年8月7日(2015.8.7)
発明者
  • 湯浅 明子
  • 湯浅 勲
出願人
  • 公立大学法人大阪市立大学
発明の名称 線維芽細胞増殖促進剤、角化細胞遊走・増殖促進剤、エラスチン産生促進剤、ヒートショックタンパク質47産生促進剤、α-平滑筋アクチン(α-SMA)産生促進剤、及び光老化防止剤。 新技術説明会
発明の概要 【課題】 本発明は、線維芽細胞増殖促進剤、角化細胞遊走・増殖促進剤、エラスチン産生促進剤、ヒートショックタンパク質47産生促進剤、α-平滑筋アクチン(α-SMA)産生促進剤、及び光老化予防機能を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、一般式(1)または(2)で表される化合物を有する、線維芽細胞増殖促進剤、角化細胞遊走・増殖促進剤、エラスチン産生促進剤、ヒートショックタンパク質47産生促進剤、及びα-平滑筋アクチン(α-SMA)産生促進剤、光老化防止剤を提供する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


皮膚は、表皮、真皮および皮下組織から構成される。表皮は、外界と接し、角質層、顆粒層、有棘層及び基底膜から構成される。基底膜で産生された角化細胞(ケラチノサイト)が分裂を繰り返しながら、有棘細胞、顆粒細胞を経て角質細胞となって皮膚表面を覆っている。古くなった角質細胞は垢として剥離する。角化細胞が、基底層から角質層に達し、角質細胞となって皮膚表面を覆い、剥離するまで(ターンオーバー)約28日を要する。このようなターンオーバーを繰り返すことで、皮膚の水分保持、柔軟性や弾力性の維持、外敵の侵入の防御などの効果を発揮する。



真皮組織は、表皮に栄養分を補給して皮膚を保持し、外部の損傷から身体を保護し、水分を貯蔵する能力と体温を調整する機能を有する。真皮は、線維芽細胞と細胞外マトリクスとからなる。細胞外マトリクスは、線維芽細胞から産生され、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などから構成されている。細胞外マトリクスは、細胞及び皮膚組織の支持、細胞間隙における保水、皮膚の潤滑性と柔軟性の保持、紫外線・乾燥環境・機械的刺激や損傷、微生物感染などから皮膚組織を保護する。



人間の皮膚は、加齢と共に種々の内外の要因により、その機能が低下する。すなわち、表皮細胞のターンオーバーサイクルを乱す、コラーゲン、エラスチンなどの細胞外マトリクスの産生量が減少する、分解量が増加する、変性を生ずるなどを促す。この結果、皮膚バリア機能の低下による水分率の低下、皮膚の柔軟性・弾力性の喪失、肌荒れ、しみ、しわの形成、あるいは損傷を受けた組織修復の遅延・不全などを起こす。



コラーゲンは、細胞外マトリクスの主要成分である。コラーゲンは、通常のタンパク質に比べてターンオーバーに要する時間が長く、老化に伴い、そのサイクルは更に長くなるといわれている。老化に伴いターンオーバーサイクルが遅くなると、コラーゲン自体の変性(老化)が進み、皮膚の柔軟性、弾力性の低下(硬化)につながる。このため、コラーゲンの産生能を高める物質が、種々検討されている。本発明者らも、1’-アセトキシチャビコールアセテート(ACA)がコラーゲンの産生能を高める物質であることは、すでに見出している(例えば、特許文献1参照)。



一方、コラーゲンが産生されていても、正しくフォールディングしなければ、皮膚の機能を維持するために必要とされる機能を果たせない。したがって、コラーゲンが機能するためには、正しくフォールディングすることが必要である。ヒートショックタンパク質47(以下、「HSP47」ということもある。)は、小胞体に局在し、コラーゲンの正しいフォールディングに必須の物質であることが知られている。



また、細胞外マトリクスのエラスチンは、真皮の総タンパク質の約2%を占める。エラスチンは、ランダムコイル状のペプチド鎖が鎖間架橋してゴムのように伸縮自在なネットワークを作って、皮膚に弾力性を与えることが知られている。したがって、エラスチン産生能が高ければ、皮膚の張りを維持し、皺の発生を有効に予防することが期待される。エラスチン産生を促進する物質として、例えばアオギヌゴケ科植物抽出物などが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、植物などの抽出物は、有効成分に個体差がある、使用量が多くなるという問題がある。



また、細胞外マトリクスは線維芽細胞から産生される。このため、線維芽細胞の増殖能を亢進させることができれば、結果的に細胞外マトリクスの産生が増え、皮膚の水分保持、柔軟性や弾力性の維持、外敵の侵入の防御などの効果を発揮することとなる。



さらに、重力も皮膚に作用し続け、たるみやシワの原因になることが知られている。真皮中の線維芽細胞には、重力に対抗する機構が備わっている。この機構は、α-平滑筋アクチン(α-smooth muscle actin:α-SMA)が束化したストレスファイバーとインテグリンと焦点接着班(ビンキュリンやタリンなど)とから構成される重力受容体として知られている。重力受容体が重力を感知すると、細胞核へ情報を伝達し、細胞がマトリクスの合成を促進するなどにより、真皮を修復する。α-SMAが束化したストレスファイバーは、伸縮性の高い細胞骨格成分であり、真皮の強度や皮膚のハリに重要な役割を果たしている。また、受容体自体は加齢と共に減少することが知られている。重力受容体を構成する、インテグリンやビンキュリンの産生を増強する物質については、検討されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、α-SMAの産生を増強する物質については知られていない。



さらに、角化細胞の遊走・増殖能が亢進すれば、皮膚のターンオーバーサイクルの維持が図られ、皮膚のバリア機能の維持に重要な役割を果たす。また、角化細胞は、毛母細胞と共に、育毛に関与することが知られている。さらに、角化細胞は、免疫にも関与していることが知られている。その主な役割は,各種サイトカインを産生して分泌し、免疫細胞の活性化を促すことである。したがって、角化細胞の増殖能が亢進すれば、微生物感染などから皮膚組織を保護する機能が向上することが期待される。角化細胞の増殖能を亢進することができる物質についても、検討されている(例えば、特許文献4参照)。この文献に記載の物質はワカメまたはヒジキの抽出物である。しかし、植物などの抽出物は、有効成分に個体差がある、使用量が多くなるという問題がある。



表皮は様々な種類の細胞によって構成されているが、大部分を占めるのは角化細胞(ケラチノサイト)である。この角化細胞が増殖し、上層に移行するに従い、分化過程により最終的に角質層を形成する。このような表皮の正常な分化及び角質層の維持には表皮細胞による接着が重要な役割を果たしている。表皮細胞の接着には、角化細胞の遊走性が影響する。また、皮膚創傷治癒過程において細胞遊走性の亢進などの点から、角化細胞の遊走性が重要である。

産業上の利用分野


本発明は、線維芽細胞増殖促進剤、角化細胞遊走・増殖促進剤、エラスチン産生促進剤、ヒートショックタンパク質47産生促進剤、及びα-平滑筋アクチン(α-SMA)産生促進剤及び光老化防止剤、並びにこれらを用いる医薬品類、医薬部外品類、化粧品類に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
1’-アセトキシチャビコールアセテートを有する、角化細胞遊走・増殖促進剤。

【請求項2】
請求項1に記載の促進剤を有する、表皮の創傷治癒を促進するための医薬品。

【請求項3】
請求項1に記載の促進剤を有する、表皮の創傷治癒を促進するための医薬部外品。

【請求項4】
請求項1に記載の促進剤を有する、表皮の創傷治癒を促進するための化粧品。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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