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細胞判別方法、細胞判別用の参照データ生成方法、および細胞判別装置

国内特許コード P110004690
整理番号 S2010-0348-N0
掲載日 2011年8月10日
出願番号 特願2010-012125
公開番号 特開2011-147400
登録番号 特許第5713251号
出願日 平成22年1月22日(2010.1.22)
公開日 平成23年8月4日(2011.8.4)
登録日 平成27年3月20日(2015.3.20)
発明者
  • 寺川 進
  • 櫻井 孝司
  • 杉山 範和
  • 山内 豊彦
  • 岩井 秀直
出願人
  • 国立大学法人浜松医科大学
  • 浜松ホトニクス株式会社
発明の名称 細胞判別方法、細胞判別用の参照データ生成方法、および細胞判別装置
発明の概要 【課題】細胞を非侵襲且つ高精度で判別すること
【解決手段】被検体である細胞の振動を定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測し、且つ当該計測結果に対して周波数解析を行うことにより、細胞を判別するための参照データを生成する参照データ生成ステップと、細胞の振動を定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測し且つ当該計測結果に対して周波数解析を行った結果を、参照データ生成ステップにて生成された参照データと照らし合わせることにより、被検体の細胞を判別する細胞判別ステップと、を備える。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


規則正しく振動する細胞の代表的な一例として、心筋細胞がある。しかし、一般的に、細胞の多くは心筋細胞のように規則的に振動するわけではないので(例えば、下記の非特許文献1を参照)、細胞の振動に伴う規則的な周波数を用いた細胞判別は、一般的な細胞には適用できない。



また、蛍光ラベルをせずに、生細胞の細胞膜の状態を測定する技術として、例えば走査型プローブ顕微鏡(SPM;Scanning probe microscope)や、原子間力顕微鏡(AFM;Atomic force microscope、下記の非特許文献2を参照)などが知られている。いずれもプローバーであるカンチレバーを細胞に接触あるいはオングストローム単位で接近させて細胞全体をスキャンする方式であるが、このような装置を用いて細胞判別を行うには以下のような問題点が存在する。すなわち、測定には細胞に機械的応力を加えることが必要であるため、細胞への影響を避けられない。また、生きた細胞を簡便に測定するにはある程度の熟練を要する。更に、1個1個の細胞をカンチレバーで走査する必要があるために、複数の細胞について細胞膜の変位の時間変化を計測するには長時間がかかり、現実的でない。更にまた、細胞膜の変動を指標とした細胞の識別や状態の把握にまで踏み込んだ技術はまだ公開されていない。特に、細胞診断への応用を考えた際に、生細胞に対して非侵襲で計測を実現することが重要であるが、上記の従来技術はその要件を満たしていない。



一方で、光学顕微鏡における位相差コントラスト観察や微分干渉コントラスト観察は細胞の形態を非侵襲で光学的に観察する手段として広く利用されている。しかしながら、上記の観察方法によると、細胞内の構造の変化は明瞭に観察できるが、細胞膜の状態を例えばナノメートルの高精度で計測することはできない。

産業上の利用分野


本発明は、細胞判別方法、細胞判別用の参照データ生成方法、および細胞判別装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
予め細胞の種類が判別されている細胞である参照細胞の振動を定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測し、且つ当該計測結果に対して周波数解析を行うことにより、細胞判別用の参照データを生成する参照データ生成ステップと、
被検体である細胞の前記振動を前記定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測し且つ当該計測結果に対して前記周波数解析を行うことにより、解析結果データを生成し、当該解析結果データを前記参照データと照らし合わせることにより、前記被検体である細胞を判別する細胞判別ステップと、
を備えることを特徴とする細胞判別方法。

【請求項2】
前記参照データ生成ステップは、
前記参照細胞の前記振動を前記定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測する振動計測ステップと、
前記振動計測ステップにおける当該計測結果に対して前記周波数解析を行う周波数解析ステップと、
前記周波数解析ステップにおける当該周波数解析結果を近似することにより、前記振動の特性を数値化する数値化ステップと、
前記数値化ステップにおける当該数値化の結果を元に散布図を作成する散布図作成ステップと、
前記散布図作成ステップにて作成された前記散布図における所定領域を前記被検体である細胞を判別するための判別領域として区画する領域区画ステップと、
を備え、
前記参照データは、前記領域区画ステップにて当該領域区画された当該散布図である、
ことを特徴とする請求項1に記載の細胞判別方法。

【請求項3】
前記振動計測ステップでは、前記参照細胞に設けられた複数の計測領域に対してそれぞれ当該計測を行い、
前記周波数解析ステップでは、それぞれの前記計測領域の当該計測結果に対して前記周波数解析を行い、且つ当該周波数解析結果を平均化することにより前記参照細胞全体としての周波数解析結果を得る、
ことを特徴とする請求項2に記載の細胞判別方法。

【請求項4】
前記周波数解析ステップでは、周波数およびパワースペクトルにより前記周波数解析が行われ、
前記数値化ステップでは、前記周波数に対する前記パワースペクトルの値を近似化した近似線、および前記近似線における傾きを求め、
前記散布図作成ステップでは、前記傾きを一の軸とし且つ所定の周波数における前記パワースペクトルの値を他の軸とする2次元上に、前記傾きに対して前記パワースペクトルの値を前記参照細胞ごとにプロットした図を、前記散布図として作成する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の細胞判別方法。

【請求項5】
前記散布図作成ステップでは、複数の前記所定の周波数に応じて複数の前記散布図が作成され、
当該複数の前記散布図のうち、プロットされた前記パワースペクトルの値における決定係数の値が所定の値以下である前記散布図を、前記領域区画ステップにて当該領域区画される前記散布図として選択する散布図選択ステップを更に備える、
ことを特徴とする請求項4に記載の細胞判別方法。

【請求項6】
前記領域区画ステップにおける当該領域区画は、前記散布図上で区画線を設定することにより行われる、
ことを特徴とする請求項2~5の何れか1項に記載の細胞判別方法。

【請求項7】
予め細胞の種類が判別されている細胞である参照細胞の振動を定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測する振動計測ステップと、
前記振動計測ステップにおける当該計測結果に対して周波数解析を行う周波数解析ステップと、
前記周波数解析ステップにおける当該周波数解析結果を近似することにより、前記振動の特性を数値化する数値化ステップと、
前記数値化ステップにおける当該数値化の結果を元に散布図を作成する散布図作成ステップと、
前記散布図作成ステップにて作成された前記散布図における所定領域を被検体である細胞を判別するための判別領域として区画する領域区画ステップと、
を備えことを特徴とする細胞判別用の参照データ生成方法。

【請求項8】
予め細胞の種類が判別されている細胞である参照細胞の振動を定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測し、且つ当該計測結果に対して周波数解析を行うことにより、細胞判別用の参照データを生成する参照データ生成手段と、
被検体である細胞の前記振動を前記定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測し且つ当該計測結果に対して前記周波数解析を行うことにより、解析結果データを生成し、当該解析結果データを前記参照データと照らし合わせることにより、前記被検体である細胞を判別する細胞判別手段と、
を備えることを特徴とする細胞判別装置。

【請求項9】
前記参照データ生成手段は、
前記参照細胞の前記振動を前記定量位相顕微鏡を用いて一定時間計測する振動計測手段と、
前記振動計測手段による当該計測結果に対して前記周波数解析を行う周波数解析手段と、
前記周波数解析手段による当該周波数解析結果を近似することにより、前記振動の特性を数値化する数値化手段と、
前記数値化手段による当該数値化の結果を元に散布図を作成する散布図作成手段と、
前記散布図作成手段が作成した前記散布図における所定領域を前記被検体である細胞を判別するための判別領域として区画する領域区画手段と、
を備え、
前記参照データは、前記領域区画手段が当該領域区画した当該散布図である、
ことを特徴とする請求項8に記載の細胞判別装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010012125thum.jpg
出願権利状態 登録
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