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水熱酸化分解処理装置および肥料の製造方法 コモンズ

国内特許コード P110004794
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-048194
公開番号 特開2008-207136
登録番号 特許第4951760号
出願日 平成19年2月27日(2007.2.27)
公開日 平成20年9月11日(2008.9.11)
登録日 平成24年3月23日(2012.3.23)
発明者
  • 佐古 猛
  • 岡島 いづみ
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 水熱酸化分解処理装置および肥料の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】窒素分を含む被処理物を600℃未満の温度かつ水の臨界圧力(22MPa)未満の圧力の条件の下で酸化分解するとともに、同被処理物に含まれる窒素分を効率的に分解処理することが可能な水熱酸化分解処理装置および肥料の製造方法を提供する。
【解決手段】水熱酸化分解処理装置は、450℃かつ15MPaの条件下で窒素分を含む被処理物を酸化処理するための第1反応器20と、第1反応器20から排出された反応ガスに含まれる窒素分を400℃かつ15MPaの条件下で酸化処理するための第2反応器60とを備えている。第1反応器20と第2反応器60とは、排気管51,52および共通配管53によって接続されている。共通配管53の外周面には、電熱コイル54が巻き回された状態で設けられている。電熱コイル54は、第2反応器60内に設けられた温度センサ61からの検出信号に基づいて作動制御され、共通配管53内を導かれる反応ガスの温度を400℃とする。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


従来から、窒素や窒素化合物などの窒素分を含む有機性廃棄物、例えば、食品加工残渣、下水汚泥または家畜排泄物などの被処理物を超臨界水を用いて無害な物質に分解処理する水熱酸化分解処理装置が知られている。超臨界水は、水を臨界温度(374℃)以上に加熱するとともに、臨界圧力(22MPa)以上に加圧した状態の流体である。窒素分は分解が極めて困難な物質であるため、窒素分を含む被処理物を酸化分解する水熱酸化分解処理装置においては、窒素分が分解可能な温度および圧力の超臨界水、具体的には600℃以上の温度および25MPa以上の圧力の超臨界水を用いて酸化分解している。



しかし、600℃以上の温度および25MPa以上の圧力は極めて高温・高圧であるため、超臨界水を充填して被処理物を酸化分解するための反応器の耐久性が問題となる。そこで、例えば、下記特許文献1~5に示すように、400~450℃の比較的低い温度の超臨界水中で被処理物を酸化分解する第1の工程と、第1の工程で排出される排出物に含まれる窒素分を酸化分解する第2の工程とによって同被処理物を二酸化炭素、水、無機塩などの無害な物質に転化する水熱酸化分解処理装置がそれぞれ提案されている。
【特許文献1】
特開2000-70896号公報
【特許文献2】
特開2000-167598号公報
【特許文献3】
特開2000-229274号公報
【特許文献4】
特開2001-179074号公報
【特許文献5】
特開2002-273494号公報



しかしながら、このような水熱酸化分解処理装置においては、被処理物を酸化分解する第1の工程での処理圧力が25MPa以上と高いため反応器の耐久性が依然として問題となる。すなわち、第1の工程で用いる反応器の製作・運用・メンテナンス等が困難かつ煩雑であるという問題がある。一方、本発明者らの実験によれば、窒素分を含む被処理物を水の臨界圧力(22MPa)未満である17MPaで酸化分解処理とすると、アンモニアなどの窒素化合物への転化率が処理圧力を25MPaにした場合に比して約1.5倍に上昇することが確認された。すなわち、第1の工程での処理圧力を水の臨界圧力(22MPa)未満とした場合、第1の工程から排出される窒素分の効率的な分解処理が問題となる。

産業上の利用分野


本発明は、窒素分を含む被処理物を高温・高圧の条件下で酸化分解処理する水熱酸化分解処理装置および肥料の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
加熱および加圧した水に酸化剤を加えた流体中で、窒素分を含む被処理物を酸化分解処理する水熱酸化分解処理装置において、
水の臨界温度(374℃)以上の温度、かつ水の臨界圧力(22MPa)未満の圧力の前記流体中で、前記被処理物を酸化分解する第1反応器と、
前記第1反応器内の温度未満の温度、かつ同第1反応器内の圧力以下の圧力で、前記第1反応器から排出される排出流体に含まれる窒素分を触媒を用いて酸化分解する第2反応器と、
前記第1反応器から排出され前記第2反応器に導かれる前記排出流体の温度を、同第2反応器内の温度に対して±20℃の範囲内の温度であってかつ同第2反応器内の圧力を飽和水蒸気圧とする温度以上に維持にする第1の温度調節手段とを備えたことを特徴とする水熱酸化分解処理装置。

【請求項2】
請求項1に記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記第1反応器内における前記流体の温度が水の臨界温度(374℃)以上600℃未満、圧力が5MPa以上水の臨界圧力(22MPa)未満であり、
前記第2反応器内における前記排出流体の温度が200℃以上450℃以下、圧力が5MPa以上水の臨界圧力(22MPa)未満である水熱酸化分解処理装置。

【請求項3】
請求項1または請求項2に記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記排出流体の温度が水の臨界温度(374℃)以上の場合、
前記第1の温度調節手段は、前記排出流体の温度を水の臨界温度(374℃)以上に維持する水熱酸化分解処理装置。

【請求項4】
請求項1ないし請求項のうちのいずれか1つに記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記第1の温度調節手段は、所定の材料および形状によって形成されることにより、前記第1反応器から排出された前記排出流体の温度を前記第2反応器内の温度に近づけながら同第2反応器に導く排出流体用配管である水熱酸化分解処理装置。

【請求項5】
請求項1ないし請求項のうちのいずれか1つに記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記第1の温度調節手段は、前記第1反応器から排出された前記排出流体を前記第2反応器に導くための配管の全部または一部に設けられ、前記排出流体を冷却するための放熱器または冷却器を含む水熱酸化分解処理装置。

【請求項6】
請求項1ないし請求項のうちのいずれか1つに記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記第1の温度調節手段は、前記第1反応器から排出された前記排出流体を前記第2反応器に導くための配管の全部または一部に設けられ、前記排出流体を保温するための保温部材を含む水熱酸化分解処理装置。

【請求項7】
請求項1ないし請求項のうちのいずれか1つに記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記第1の温度調節手段は、前記第1反応器から排出された前記排出流体を前記第2反応器に導くための配管の全部または一部に設けられ、前記排出流体を加熱するための加熱器を含む水熱酸化分解処理装置。

【請求項8】
請求項に記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記第1の温度調節手段は、
前記配管内を導かれる前記排出流体の温度を表す信号を出力する温度検出手段と、
前記温度検出手段から出力された前記排出流体の温度を表す信号に基づいて、前記加熱器の作動を制御する加熱器制御手段とを備えた水熱酸化分解処理装置。

【請求項9】
請求項1ないし請求項のうちのいずれか1つに記載した水熱酸化分解処理装置において、さらに、
前記第2反応器は、2つ以上存在するとともに、これらの第2反応器が連結配管を介して互いに直列に接続されており、
前記2つ以上存在する第2反応器のうち各前段の第2反応器から排出され前記連結配管を介して各後段の第2反応器に導かれる前記排出流体の温度を、同各後段の第2反応器内の温度に対して±20℃の範囲の温度に調節する第2の温度調節手段を備えた水熱酸化分解処理装置。

【請求項10】
請求項1ないし請求項のうちのいずれか1つに記載した水熱酸化分解処理装置において、
前記第1反応器は、前記被処理物の酸化分解によって生じる固体状の物質を排出するための排出口を備える水熱酸化分解処理装置。

【請求項11】
加熱および加圧した水に酸化剤を加えた流体中で、窒素分を含む被処理物を酸化分解処理することによって肥料を生成する肥料の製造方法において、
水の臨界温度(374℃)以上の温度、かつ水の臨界圧力(22MPa)未満の圧力の前記流体中で、前記被処理物を酸化分解する第1反応工程と、
前記第1反応工程の温度未満の温度、かつ同第1反応工程の圧力以下の圧力で、前記第1反応工程によって排出される排出流体に含まれる窒素分を触媒を用いて酸化分解する第2反応工程と、
前記第1反応工程によって排出され前記第2反応工程に導かれる前記排出流体の温度を、同第2反応器工程の温度に対して±20℃の範囲内の温度であってかつ同第2反応器工程の圧力を飽和水蒸気圧とする温度以上に維持にする温度調工程とを含むことを特徴とする肥料の製造方法。

国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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