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電流ミラー効果が生じる単電子デバイス コモンズ

国内特許コード P110004814
整理番号 03-001JP00
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2003-115352
公開番号 特開2004-319932
登録番号 特許第3972099号
出願日 平成15年4月21日(2003.4.21)
公開日 平成16年11月11日(2004.11.11)
登録日 平成19年6月22日(2007.6.22)
発明者
  • 水柿 義直
出願人
  • 国立大学法人 電気通信大学
発明の名称 電流ミラー効果が生じる単電子デバイス コモンズ
発明の概要

【課題】容量結合する箇所を少なくするとともにミラー電流の向きを元の電流の向きと同一にすることができ、かつ、強い電流ミラー効果が生じる単電子デバイスを提供する。
【解決手段】微小トンネル1-k-1と微小トンネル1-kとの間の電極には、ゲート電圧源4からゲート電圧Vg1が印加され、1次元直列アレイ1の両端にバイアス電圧源5-1,5-2を配置し、バイアス電圧+V1/2,-V1/2をそれぞれ印加することによって、1次元直列アレイ1に電流I1を流す。また、微小トンネル2-2と微小トンネル2-3との間の電極には、ゲート電圧源6からゲート電圧Vg2が印加され、1次元直列アレイ2の両端にバイアス電圧源7-1,7-2を配置し、バイアス電圧+V2/2,-V2/2をそれぞれ印加することによって、1次元直列アレイ2に、電流I1にほぼ等しい電流I2を流す。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要
このような電流ミラー効果が生じる単電子デバイスのうちの最初に提案されたもの(以後、「第1の従来の単電子デバイス」と称する。)は、クーロンブロッケイド現象が発現する比較的多数(例えば、20)の微小トンネル接合を有する2本の1次元直列アレイを具え、一方の1次元直列アレイにおける微小トンネル接合間の電極の各々を、他方の1次元直列アレイにおける微小トンネル接合間の1又は2個の電極に対して容量結合している(例えば、非特許文献1,2参照)。
【0003】
第1の従来の単電子デバイスでは、一方の1次元直列アレイ中の電子(又は正孔)と他方の1次元直列アレイ中の正孔(又は電子)とが、クーロン力によって互いに引き付けられ、電子及び正孔が対となって1次元直列アレイ中を動く結果、一方の1次元直列アレイを流れる電流は、他方の1次元直列アレイを流れる電流と向きが逆で大きさ(絶対値)が等しくなり、これによって電流ミラー効果が実現される。
【0004】
したがって、第1の従来の単電子デバイスにおいては、1個のキャリア(電子又は正孔)の単位で電荷制御された電流ミラー効果が実現されるが、1次元直列アレイの長い範囲に亘って容量結合を行う必要があるとともに、一方の1次元直列アレイを流れる電流の向きが他方の1次元直列アレイを流れる電流の向きと逆になる、すなわち、ミラー電流の向きが元の電流の向きと逆になる、という不都合がある。
【0005】
また、このような第1の従来の単電子デバイスの不都合を解消する、電流ミラー効果が生じる単電子デバイス(以後、「第2の従来の単電子デバイス」と称する。)も提案されており(例えば、非特許文献3参照)、かかる第2の従来の単電子デバイスは、クーロンブロッケイド現象が発現する比較的多数(例えば、20)の微小トンネル接合を有する第1の1次元直列アレイと、クーロンブロッケイド現象が生じる4個の微小トンネル接合を有する第2の1次元直列アレイ(例えば、非特許文献4参照)とを具え、第1の1次元直列アレイにおける中央の微小トンネル接合間の電極(中央電極)と、第2の1次元直列アレイにおける中央の微小トンネル接合間の電極(中央電極)との間でのみ容量結合を行っている。
【0006】
【非特許文献1】
P. Delsing et al. “A Current Mirror Based on the Coulomb Blockade”, in Extended Abstracts of the Sixth International Superconductive Electronics Conference, edited by H. Koch (Physikalish Technische Bundesantanlt, Belrin, 1997), vol.1, pp.98-100 (Fig. 1)
【非特許文献2】
H. Simada et al. “Current Mirror Effect and Correlated Cooper-Pair Transport in Coupled Arrays of Small Josephson Junctions”, Phys. Rev. Lett. 85 (2000), pp.3253-3256 (Fig. 1)
【非特許文献3】
Mizugaki et al. “Single-Electron Turnstile Locked to Charge Solitons in a One-Dimensional Array of Small Junctions”, Jpn. J. Appl. Phys. Vol.41 (2002), pp.5630-5634 (Fig. 1)
【非特許文献4】
L. J. Geerligs et al. “Frequency-Locked Turnstile Device for Single Electrons”, Phys. Rev. Lett. 64 (1990), pp. 2691-2694 (Fig. 1)
産業上の利用分野
本発明は、クーロンブロッケイド現象を利用することによって電流ミラー効果が生じる単電子デバイスに関する。なお、本明細書中、「単電子デバイス」とは、電子や正孔のようなキャリアが1個の単位で電荷制御されるデバイスを意味するものとする。
特許請求の範囲 【請求項1】クーロンブロッケイド現象が発現するn1個(n1を4以上の自然数とする。)のトンネル接合を有する第1の1次元直列アレイと、
クーロンブロッケイド現象が発現するn2個(n2を4以上かつn1以下の自然数とする。)のトンネル接合を有する第2の1次元直列アレイと、
前記第1の1次元直列アレイのk1番目のトンネル接合とk1+1番目のトンネル接合の間(k1を、2以上n1-2以下の自然数とする。)のポイントと、前記第2の1次元直列アレイのk2番目のトンネル接合とk2+1番目のトンネル接合の間(k2を、2以上n2-2以下の自然数とする。)のポイントとの間を容量結合する手段とを具え、
前記第1の1次元直列アレイと前記第2の1次元直列アレイの一方について、前記ポイントに対して、第1の容量を介して第1の電圧を印加するとともに、両端間に第2の電圧を印加することによって第1の電流を発生し、
前記第1の1次元直列アレイと前記第2の1次元直列アレイの他方について、前記ポイントに対して、第2の容量を介して第3の電圧を印加するとともに、両端間に第4の電圧を印加することによって前記第1の電流にほぼ等しい第2の電流を発生するように構成したことを特徴とする、電流ミラー効果が生じる単電子デバイス。
【請求項2】前記第1の1次元直列アレイについて、前記ポイントに対して、前記第1の容量を介して前記第1の電圧を印加するとともに、両端間に前記第2の電圧を印加することによって前記第1の電流を発生し、
前記第2の1次元直列アレイについて、前記ポイントに対して、前記第2の容量を介して前記第3の電圧を印加するとともに、両端間に前記第4の電圧を印加することによって前記第1の電流にほぼ等しい前記第2の電流を発生するように構成したことを特徴とする、請求項1記載の電流ミラー効果が生じる単電子デバイス。
【請求項3】前記第1の容量と前記第1の電圧との積を、キャリアの電荷の絶対値の半分としたことを特徴とする、請求項1又は2記載の電流ミラー効果が生じる単電子デバイス。
【請求項4】前記第2の容量と前記第2の電圧との積を、キャリアの電荷の絶対値の半分としたことを特徴とする、請求項3記載の電流ミラー効果が生じる単電子デバイス。
産業区分
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2003115352thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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