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回転翼機構、該回転翼機構を用いた発電装置、並びに移動装置 コモンズ

国内特許コード P110004836
整理番号 06-056JP00
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-035406
公開番号 特開2008-196460
登録番号 特許第5023330号
出願日 平成19年2月15日(2007.2.15)
公開日 平成20年8月28日(2008.8.28)
登録日 平成24年6月29日(2012.6.29)
発明者
  • 田中 一男
  • 長谷川 信
出願人
  • 国立大学法人電気通信大学
発明の名称 回転翼機構、該回転翼機構を用いた発電装置、並びに移動装置 コモンズ
発明の概要 【課題】リンク機構を用いた自転可能な翼を有する回転翼機構を提供する。
【解決手段】回転翼機構は、同心上に回転数の異なる2種類の回転を生み出す機構21と、回転動力が伝わるように連結されたメインリンク22と、メインリンクと略平行に取り付けられ、かつメインリンク22と異なる回転数で回転するように取り付けられた第1サブリンク24と、第1サブリンク24およびメインリンク22と略平行に取り付けられた第2サブリンク26と、を備え、メインリンク22と第1サブリンク24とは、平行4節リンクを形成するように回動自在に連結され、第1サブリンク24と第2サブリンク26とは、メインリンク22と第1サブリンク24とが同一直線上に配置された時に第2サブリンク26がその直線上に配置されないように連結されており、メインリンク22および/または第2サブリンク26に回動自在に取り付けられた翼部材29が第1サブリンク24の回転に応じて自転する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要 従来一般に、回転翼機構に設けられた回転動力伝動機構として歯車、ベルト、チェーン等によるものが公知である。例えば歯車による伝動機構としては、特開2005-61392に記載の遊星歯車機構を用いたものが挙げられるが、このような機構は、風車等が大型化した場合、慣性モーメントが大きくなる点や歯車の大型化による重量化の問題、多くの歯車を用いることによる摩擦の問題があり、回転翼機構が大型化した場合には好ましくない。

また、ベルト、チェーン等による伝動機構では、ベルト等の摩擦による損失、回転時におけるベルト等のたわみや高速回転時のベルト等の振動の問題があり、機械的に滑らかな回転ができるか否かが問題である。したがって従来とは異なる新たな伝動機構の開発が試みられている。

この点、リンクを用いた伝動機構は、枠状に形成されるので、軽量かつ高い剛性を備えることができ、上記問題点の解消が期待される。リンクによる伝動機構としては例えば特開2005-53347号(発明者本願に同じ)が挙げられるが、特開2005-53347号として開発した、いわゆるサイクロジャイロ機構では、翼が自転することなく揺動するのみで迎角の変動が小さいために、十分な流体力を獲得できなかった。すなわち、いわゆるサイクロジャイロ機構は、該機構に備えられた翼部材に生じる揚力の増大を目的としたものであり、本願発明のように翼が受ける抗力をより大きくすることを考慮したものではなかった。

そこで本発明者らは、平行4節リンクを利用して自転可能な翼を有する新たな回転翼機構を開発することとした。しかし、従来の平行4節リンクでは平行4節リンクを形成するために4個の回動軸を要し、精度良く製造しないと、夫々のリンクが重なり合い一直線上に配置された場合、クランクリンクはいずれの向きにも回転でき、この点の力バランスにより回転方向が決まらず、翼軌道が定まらないという問題があった。この位置を死点若しくは思案点という(図1)。

したがって、仮に、従来の平行4節リンク機構を用いて自転可能な翼を有する回転翼機構を製作したとしても安定的に翼を回転させることは困難である。尚、ここで平行4節リンクとは、互いに平行に配置されたリンク部材11と、これらのリンク部材11と交差する方向に延びると共に互いに平行に配置されたリンク部材12とを平行四辺形状に組み合せると共に、リンク部11と12の交差点をピン等(図示せず)により回動自在に連結したものを意味する。

また、飛行装置の分野に目を向けると、例えば、従来より存在する飛行機械としては、固定翼機である飛行機やグライダー、垂直軸型の回転翼機であるヘリコプターやオートジャイロ、また軽航空機分類される気球や飛行船などが存在するが、水平軸型回転翼機で飛行に成功した事例は少なく、実用化されたものに至っては皆無である。尚、ここで「水平軸型」とは、回転翼機構を空中を飛行する移動体に適用した場合であって、翼の回転中心である主軸を水平に設ける場合を意味する。

一般に飛行機と呼ばれる固定翼機は、高速での長距離移動や大型運搬に適しているが低速飛行が出来ないことや離着陸に長く広い滑走路が必要であるなどの欠点も多い。その欠点を補うように運用されているのがヘリコプターである。ローターを高速回転することで上昇力を発生させるために機体自体が速度を持つ必要が無く、狭い場所で離着陸が可能なほか、低速飛行やホバリングといった特殊な飛行が可能である。

しかしヘリコプターのような垂直軸型の回転翼機は現在では、構造上の理由から前進時には機体全体を傾けないといけないのだが、水平軸型の場合は水平軸を同心上に回転させることで発生する力の向きを自在に制御することが出来るため、より高い運動性が期待できる。

また、船舶の推進機構にはこの水平軸の回転体が実用されていることから分かるように、水平軸型の回転翼機ではその移動範囲を水中にまで拡張することも可能である。上記サイクロジャイロ機構も水平軸型の飛行機械に応用可能であるが、上述の問題点がある。したがって、水平軸型の飛行機械に応用可能な新たな回転翼機構の開発が望まれている。

【特許文献1】特開2005-61392号
【特許文献2】特開2005-53347号

産業上の利用分野 本発明は、回転翼機構、該回転翼機構を用いた発電装置、並びに移動装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
同心上に回転数の異なる2種類の回転を生み出す機構と、前記機構と回転動力が伝わるように連結されたメインリンクと、前記メインリンクと略平行に取り付けられ、かつメインリンクと異なる回転数で回転するように前記機構と取り付けられ、かつ前記メインリンクと平行4節リンクを形成するように回動自在に連結された第1サブリンクと、前記第1サブリンクおよびメインリンクと略平行に取り付けられ、かつ前記メインリンクと第1サブリンクとが同一直線上に配置されたときにその直線上に配置されないように連結された第2サブリンクと、前記メインリンクおよび/または第2サブリンクに回動自在に取り付けられた翼部材と、一端が前記翼部材を支持し、他端が前記第1サブリンクと回転動力が伝わるように連結されており、かつメインリンクおよび/または第2サブリンクに対して回動自在に取り付けられた翼支持部材と、を備え、前記翼部材は、第1サブリンクの回転に応じて自転することを特徴とする回転翼機構。

【請求項2】
前記第1サブリンクが、一端が前記同心上に回転数の異なる2種類の回転を生み出す機構に備えられた回転軸と該回転軸の中心以外の点とを結ぶ第1クランクリンクと回動自在に連結され、他端が前記第1クランクリンクと実質同一形状の第3クランクリンクと回動自在に連結されており、前記第2サブリンクが、メインリンクと第1サブリンクとが同一直線上に配置されたときに第2サブリンクがその直線上に配置されないように上記第1、3クランクリンクとは異なる形状を有する第2、4クランクリンクを介して、第1サブリンクと平行4節リンクを形成するように取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の回転翼機構。

【請求項3】
前記同心上に回転数の異なる2種類の回転を生み出す機構が、互いに平行に配置された第1回転軸および第2回転軸と、前記第1回転軸に同軸で上下に設置された第1歯車および第3歯車と、前記第2回転軸に同軸で上下に設置された第2歯車および第4歯車と、を備え、前記第1歯車と第2歯車、前記第3歯車と第4歯車が夫々噛み合わされており、前記第4歯車は第2回転軸に対して回動可能に設置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の回転翼機構。

【請求項4】
前記同心上に回転数の異なる2種類の回転を生み出す機構の2種類の回転比が1:2であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の回転翼機構。

【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の回転翼機構を備え、前記回転翼機構が流体から与えられる力で回転することにより発生する回転力で発電を行うようにしたことを特徴とする発電装置。

【請求項6】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の回転翼機構を備え、前記回転翼機構を回転駆動することにより発生する力で移動するようにしたことを特徴とする移動装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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