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マルチホップ通信方法、マルチホップ通信端末および通信プログラム コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P110004851
整理番号 05-084JP01
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-556057
登録番号 特許第4878034号
出願日 平成19年1月30日(2007.1.30)
登録日 平成23年12月9日(2011.12.9)
国際出願番号 JP2007051884
国際公開番号 WO2007086620
国際出願日 平成19年1月30日(2007.1.30)
国際公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
優先権データ
  • 特願2006-019907 (2006.1.30) JP
発明者
  • 藤井 威生
  • 内山 博允
出願人
  • 国立大学法人電気通信大学
発明の名称 マルチホップ通信方法、マルチホップ通信端末および通信プログラム コモンズ 外国出願あり
発明の概要

通信特性の劣化を改善すると同時にネットワーク全体のスループットを向上させることができ、送受信の失敗を低減すると同時に伝送時間を短縮する。送信端末11が、少なくとも1つの中継端末を介して目的端末とパケットの送受信を行うマルチホップ通信方法において、中継端末11またはさらに目的端末13は、送信端末12により発行された、使用チャネル候補のテーブルTBLを有し、中継端末13またはさらに目的端末12は、データパケットの送信に際し、テーブルTBLに登録された候補から使用チャネルを選択してデータパケットの送信を行う。

従来技術、競合技術の概要


近年、基地局や有線網などの特定のインフラに頼らず、複数の無線端末が相互に通信を行うアドホックネットワークが注目されている。
アドホックネットワークでは、互いの通信範囲内の端末同士で直接通信を行う一方、直接通信できない端末同士では、中継端末を介したマルチホップ通信を行う。これにより、柔軟かつ容易にネットワークを構築することができる。
図7に示すように、送信端末21と目的端末22とが、端末23を介してマルチホップ通信を行う場合、送信端末21と目的端末22との最短経路上に存在するシステムが通信中であるときには(図7では送信端末31と目的端末32とが通信している場合を示す)、通信経路を迂回することになり、通常のマルチホップ通信を行うとホップ回数が増加してしまいパケット到達までの時間の増加とチャネルの占有が問題となる。
ところで、アドホックネットワークでは、分散ARQ(Automatic Repeat Request:自動再送要求)方式を採用することができ、信号の受信には失敗しても、その際に取得している各種情報を保存しておき、再送された信号と保存してある信号とを結合させることもできる(例えば、特表2001-518725公報参照)。
パケットの送信が、送信端末を起点とし、周囲に分散して存在する中継端末を経由して、目的端末に届くまで繰り返して再送される分散ARQ方式では、中継端末は伝送ルートを自律形成し(すなわち、予めルートの構築をせずに)、送信端末のパケット再送に合わせて再送を行う。中継端末は、複数の端末からパケットの受信を行うことができるので、エラーが少なくなるといった利点がある。
分散ARQ方式を採用し同一パケットを送信する通常のシステムでは、2つの端末から受信した同一パケットについて信号の位相が反転している場合、無線通信の利得が大幅に劣化する。この無線通信の特性劣化を改善する方法の一つとして、複数のアンテナを用いてパケットを送信するアンテナダイバーシチ技術をアドホックネットワークの分散端末に応用することで、複数の信号を合成する手法も検討されている(児島江里奈、藤井威生、神谷幸宏、鈴木康夫「OFDMアドホックネットワークのためのSTBCを用いた分散ARQ」,信学技報,2004年6月,RCS2004-77,pp.7-12 参照)。このアンテナダイバーシチ技術の一つとして、STBC(Space Time Block Coding:時空間ブロック符号化)が知られている。STBCでは、異なる符号化を施して複数の送信アンテナからそれぞれ同時にパケットを送信することで、受信側においてダイバーシチ利得を得ることができる。
なお、マルチホップ通信においては、空間的に空いている周波数を有効利用するコグニティブ無線(Cognitive Radio)への応用も知られている。コグニティブ無線の技術では、端末が、自律して、地上波放送等の他のシステムに割り当てられている周波数帯で空いている周波数を探し出して通信を始めることができる。
しかし、児島江里奈、藤井威生等の「OFDMアドホックネットワークのためのSTBCを用いた分散ARQ」による技術により、マルチホップ時の通信特性の劣化を改善できたとしても、迂回することには変わりはなく、遅延、チャネル占有の問題は残り、ネットワーク全体のスループットを向上させるには限界がある。また、特表2001-518725公報記載の技術により、送受信の失敗を低減できるが、伝送時間を短縮することはできない。
本発明の目的は、最短経路途中に干渉等がありパケット伝送特性が劣化する環境で、通信特性の劣化を改善すると同時にネットワーク全体のスループットを向上させることができるマルチホップ通信方法およびマルチホップ通信端末を提供することにある。
本発明の他の目的は、送受信の失敗を低減すると同時に伝送時間を短縮することができるマルチホップ通信方法、マルチホップ通信端末および通信プログラムを提供することにある。

産業上の利用分野


本発明は、送信端末が複数の中継端末を介して目的端末と分散自動再送要求によりパケットのやり取りを行うマルチホップ通信方法およびマルチホップ通信端末に関し、通信特性を向上させることができる前記通信方法およびマルチホップ通信端末に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 送信端末から、少なくとも1つの中継端末を介して目的端末に所定のパケットを送信する際に前記パケットが前記目的端末に届くまで前記パケットの再送を繰り返し行うマルチホップ通信方法において、
前記送信端末は、前記再送の回数毎の使用チャネル候補を登録したテーブルを作成し、
前記中継端末は、前記送信端末により発行された、使用チャネル候補のテーブルを有し、
記中継端末は、前記パケットの送信に際し、前記テーブルに登録された候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記パケットの送信を行う、
ことを特徴とするマルチホップ通信方法。
【請求項2】前記パケットの送信が、送信端末を起点とし、周囲に分散して存在する中継端末を経由して、目的端末に届くまで繰り返して再送される分散自動再送要求方式により行われるマルチホップ通信方法であって、
前記中継端末は伝送ルートを自律形成し、送信端末のパケット再送に合わせて再送を行うことを特徴とする請求項1に記載のマルチホップ通信方法。
【請求項3】時空間ブロック符号化方式により、前記パケットの送信が行われることを特徴とする請求項2に記載のマルチホップ通信方法。
【請求項4】前記送信端末は、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から使用チャネルを選択して前記パケットの送信を行う、ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項5】前記目的端末が前記テーブルを有し、前記目的端末が前記中継端末を介して前記送信端末に、前記パケットを受信したことを表す確認パケットを送信するマルチホップ通信方法において、
前記目的端末は、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記確認パケットの送信を行い、
前記中継端末は、前記確認パケットの送信に際し、前記テーブルに登録された使用チャネル候補から、前記再送回数に応じた使用チャネルを選択して前記確認パケットの送信を行う、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項6】前記使用チャネル候補が、データ伝送に使用される、周波数の候補、サブキャリアパターンの候補、タイムスロットの候補であることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項7】所定個数の前記中継端末が、時空間ブロック符号化による協力ダイバーシチのブランチとして動作することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項8】前記テーブルは、前記パケットに付属して、前記送信端末から前記中継端末またはさらに前記目的端末に送信されることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のマルチホップ通信方法。
【請求項9】 チャネル走査部と、使用チャネル候補決定部と、テーブル作成部と、テーブル記憶部と、テーブル埋込部と、テーブル抽出部と、使用チャネル選択部と、送信部と、受信部とを備え、送信端末が少なくとも1つの中継端末を介して、目的端末とパケットの送受信を行うマルチホップ通信における前記送信端末、前記目的端末または前記中継端末として使用されるマルチホップ通信端末であって、
前記チャネル走査部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末、前記中継端末または前記目的端末として機能するときに、受信電波を走査して、周囲のシステムが使用しているチャネルを検出し、
前記使用チャネル候補決定部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記チャネル走査部の走査結果に基づき使用チャネル候補を決定し、
前記テーブル作成部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記使用チャネル候補決定部により決定されたチャネルを参照するためのテーブルを作成し、
前記テーブル記憶部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成部により作成された前記テーブルを記憶する一方、前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときは、前記テーブル抽出部により抽出した前記テーブルを記憶し、
前記テーブル埋込部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成部により作成されたテーブルをパケットに埋め込み、前記中継端末または前記目的端末として機能する他のマルチホップ通信端末に送信し、
前記テーブル抽出部は、当該マルチホップ通信端末が前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、送信端末として機能する他のマルチホップ通信端末から受信したパケットから前記テーブルを抽出し、
前記使用チャネル選択部は、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末または前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、前記パケットの送信に際し、テーブル記憶部に保存されている前記テーブルから使用チャネルを選択をする、
ことを特徴とするマルチホップ通信端末。
【請求項10】チャネル走査ステップ、使用チャネル候補決定ステップ、テーブル作成ステップ、テーブル記憶ステップ、テーブル埋込ステップ、テーブル抽出ステップ、使用チャネル選択ステップ、送信ステップ、および受信ステップをそれぞれ実行する、送信端末が少なくとも1つの中継端末を介して目的端末とパケットの送受信を行うマルチホップ通信における前記送信端末、前記目的端末または前記中継端末として使用されるマルチホップ通信端末に搭載されるプログラムであって、
前記チャネル走査ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末、前記中継端末または前記目的端末として機能するときに、受信電波を走査して、周囲のシステムが使用しているチャネルを検出し、
前記使用チャネル候補決定ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記チャネル走査ステップにおける走査結果に基づき使用チャネル候補を決定し、
前記テーブル作成ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記使用チャネル候補決定ステップにおいて決定されたチャネルを参照するためのテーブルを作成し、
前記テーブル記憶ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成ステップにおいて作成された前記テーブルを記憶する一方、前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときは、前記テーブル抽出ステップにおいて抽出した前記テーブルを記憶し、
前記テーブル埋込ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末として機能するときに、前記テーブル作成ステップにおいて作成されたテーブルをパケットに埋め込み、前記中継端末または前記目的端末として機能する他のマルチホップ通信端末に送信し、
前記テーブル抽出ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、送信端末として機能する他のマルチホップ通信端末から受信したパケットから前記テーブルを抽出し、
前記使用チャネル選択ステップでは、当該マルチホップ通信端末が前記送信端末または前記中継端末またはさらに前記目的端末として機能するときに、前記パケットの送信に際し、テーブル記憶ステップにおいて保存されている前記テーブルから使用チャネルを選択する
ことを特徴とするマルチホップ通信プログラム。
産業区分
  • 伝送方式
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007556057thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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