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通信装置及び通信タイミング同期方法 コモンズ

国内特許コード P110004866
整理番号 08-062JP00
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2009-098353
公開番号 特開2010-251989
登録番号 特許第5382576号
出願日 平成21年4月14日(2009.4.14)
公開日 平成22年11月4日(2010.11.4)
登録日 平成25年10月11日(2013.10.11)
発明者
  • 田中 久陽
  • 篠原 健太
出願人
  • 国立大学法人電気通信大学
発明の名称 通信装置及び通信タイミング同期方法 コモンズ
発明の概要

【課題】車両間通信などに適用可能な自律分散型同期通信を行う場合に、各通信装置で迅速に通信タイミングの同期がとれるようにする。
【解決手段】他の通信装置から送信された無線信号の受信信号に基づいて、自らの通信装置が管理している通信タイミングを補正する。そして、GPS信号などの外部から送信される時刻情報(又はタイミング情報)を受信し、その時刻情報を受信できた場合に、その受信した時刻情報を、他の通信装置に送信する無線信号に含ませる。また、時刻情報が受信できない場合には、自らの通信装置が管理している通信タイミングの情報を、他の通信装置に送信する。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


近年、自動車などの車両どうしの間で無線通信(以下車車間通信と称する)を行うようにして、各車両の走行状態などを近隣の車両とデータ伝送して、交通事故防止などを目的とした安全運転支援システムを構築することが提案され、各種実験が行われている。



車車間通信を行う場合の通信方式としては、例えば、無線LANなどに適用されているCSMA(Carrier Sense Multiple Access)方式を適用することが考えられる。このCSMA方式では、各車両の通信装置で、用意された伝送チャンネルの状態を一定期間モニタして、通信中であると判断した場合には送信を行わず、通信が行われていないと判断したとき、パケットの送信を行う方式である。このCSMA方式を車車間通信に適用した場合には、比較的混雑していない道路を走行中の場合には、近隣の車両の台数が限られているため、比較的良好に通信が可能である。



しかしながら、CSMA方式では、自らの通信装置と直接無線通信ができない隠れ端末の問題や、制御メッセージの伝送によるトラヒックの増大による通信品質の低下などの問題がある。このため、車車間通信においては、自律分散型TDMA(Time Division Multiple Access)方式が注目されている。この自律分散型TDMA方式では、フレーム周期を定めて、そのフレーム周期内の1つのスロットを使ってパケットの送信を行う方式である。但し、車車間通信の場合には基本的に制御信号などを送信する基地局が存在しない通信であるので、フレーム周期を他の車両の通信装置とどのように同期させるのかが問題になる。



図7は、従来の自律分散型タイミング同期手法を適用した通信装置の構成例を示した図である。
図7に基づいて構成を説明すると、この例では、送受信アンテナ101を備え、この送受信アンテナ101が、切替スイッチ102を介して無線受信部103と無線送信部104とに選択的に接続される構成としてある。無線送信部104は、データ生成部112から供給される送信パケットを、クロック発生部111で発生させたクロックに同期させて送信させる。無線受信部103は、受信したパケットをずらし量取得部105に供給すると共に位相差検出部106に供給する。



ずらし量取得部105は、受信部103で受信したパケットに含まれる情報である、ずらし量の情報を取得する。このずらし量は、パケットの送信元で付与された情報であり、受信可能な全ての通信装置で取得される。取得されたずらし量の情報は、加算器107に供給する。



位相差検出部106は、クロック発生部111から供給されるクロックパルスのタイミングと、受信部103でパケットを受信するタイミングとの位相差を検出する。検出した位相差の情報は加算器107に供給する。



加算器107では、ずらし量取得部105で取得したずらし量の情報と、位相差検出部106で取得した位相差の情報とを加算してタイミング誤差情報とし、そのタイミング誤差情報をメモリ108に供給して記憶させる。メモリ108には、複数の各端末(通信装置)から送信されたパケットごとに、位相差検出部106で検出された位相差とずらし量とを加算して得たタイミング誤差情報を記憶させてある。
ここでのタイミング誤差情報とは、クロック発生部111から出力されるパルスのタイミングと、自局に近接した信号を受信可能な各通信装置が次にパケットを送信すると予想されるタイミングとの差の情報である。



メモリ108に記憶されたタイミング誤差情報は、平均算出部109に送られる。平均算出部109では、メモリ108に蓄積されている複数の通信装置毎に算出されているタイミング誤差の平均値が算出される。



平均算出部109で算出されたタイミング誤差の平均値は、較正部110に送られる。較正部110では、タイミング誤差の平均値に基づいた較正出力を生成し、この較正出力をクロック発生部111及びデータ生成部112に供給する。



データ生成部112では、指示された較正出力をタイミング情報として含まれた送信パケットを生成させ、生成された送信パケットを無線送信部104に供給して、無線送信部104に接続された送受信アンテナ101から、近隣の通信装置に対して無線送信させる。無線送信させるタイミングについても、クロック発生部111から指示される。



図8のフローチャートは、この通信装置での通信動作を示したものである。このフローチャートは、各通信装置が通信タイミングを周辺の通信装置と同期を確保して、その同期を維持するための動作である。
まず、通信装置は各自の通信の最小単位である一周期の間、周辺の通信装置から送られてくるビーコンやデータパケットなどをもとに周辺装置の通信タイミングを観測する(ステップS1)。この周辺装置の通信タイミングの観測は、平均算出部109での処理に相当する。そして、周辺の通信装置の通信タイミングの分布や平均などの統計値をもとに、自身の通信タイミングを補正する(ステップS2)。この補正処理は、較正部110での処理に相当する。そして、ステップS2において補正した自身の通信タイミングの情報を送信パケットに付加し、周辺の通信装置に対し通知を行なう(ステップS3)。そしてステップS1の処理に戻る。



この図8のフローチャートに示す処理をそれぞれの通信装置が行うことで、近隣の通信装置との間で通信タイミングの同期が取れるようになり、同期したタイミングで良好に通信が可能となる。
特許文献1には、このような同期処理を行う通信技術の例についての記載がある。

産業上の利用分野


本発明は、例えば自動車などの車両間で通信を行うのに適用して好適な通信装置、及びその通信装置に適用される通信タイミング同期方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
近隣の他の通信装置との間で双方向に第1の無線信号の送信及び受信を行う通信装置において、
通信タイミングを管理しているタイミング管理部と、
前記第1の無線信号の受信処理を行う無線信号受信部と、
前記無線信号受信部で受信した第1の無線信号に含まれる時刻又はタイミングの情報を平均して得た情報により、前記タイミング管理部が管理する通信タイミングを補正するタイミング補正部と、
外部から送信される時刻情報又はタイミング情報が含まれる第2の無線信号を受信する時刻情報又はタイミング情報受信部と、
第1の無線信号の送信を行う送信部と、
前記送信部から送信される第1の無線信号として、前記時刻情報又はタイミング情報受信部で前記第2の無線信号が受信できた場合に、その受信した第2の無線信号より取得した時刻情報又はタイミング情報を含ませ、前記第2の無線信号が受信できない場合に、前記タイミング管理部で管理された通信タイミングの情報を含ませる制御部とを備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
請求項1記載の通信装置において、
前記送信部から送信させる第1の無線信号に含ませる、前記タイミング管理部で管理されたタイミングの情報は、前記タイミング管理部が管理するタイミングと前記無線信号受信部が受信した第1の無線信号の受信タイミングとのずらし量に、受信した第1の無線信号に含まれるずらし量情報で示されるずらし量を加算した時間の情報であることを特徴とする通信装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の通信装置において、
前記時刻情報又はタイミング情報受信部が受信する第2の無線信号は、測位用の時刻情報が含まれる無線信号であることを特徴とする通信装置。
【請求項4】
請求項3記載の通信装置において、
前記制御部は、前記第2の無線信号に含まれる測位用の時刻情報より正確な時刻情報が受信できてから、予め決められた一定期間だけ、前記送信部が送信させる第1の無線信号に受信した時刻情報を含ませ、前記一定期間経過後に、前記タイミング管理部で管理されたタイミングについての情報を第1の無線信号に含ませるように切替えることを特徴とする通信装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の通信装置において、
当該通信装置は車両に搭載された通信装置であり、
複数の車両間で自律分散型TDMA方式で通信を行うことを特徴とする通信装置。
【請求項6】
近隣の複数台の通信装置で双方向に第1の無線信号の送信及び受信を行う場合に適用される通信タイミング同期方法において、
自らの通信装置内での通信タイミングを管理し、
他の通信装置から送信された第1の無線信号を受信して取得した時刻又はタイミングの情報を平均して得た情報により、前記管理している通信タイミングを補正し、
前記第1の無線信号とは別の、外部から送信される時刻情報又はタイミング情報が含まれる第2の無線信号を受信し、
前記第2の無線信号を受信できた場合に、その受信した第2の無線信号より取得した時刻情報又はタイミング情報を、他の通信装置に送信する第1の無線信号に含ませ、前記第2の無線信号が受信できない場合に、前記管理している通信タイミングの情報を、他の通信装置に送信する第1の無線信号に含ませることを特徴とする通信タイミング同期方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009098353thum.jpg
出願権利状態 登録


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