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補強材と安定化材とを兼ねた超伝導磁石の製造方法 コモンズ

国内特許コード P110004918
整理番号 K051-343
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願平10-339134
公開番号 特開2000-164419
登録番号 特許第3240323号
出願日 平成10年11月30日(1998.11.30)
公開日 平成12年6月16日(2000.6.16)
登録日 平成13年10月19日(2001.10.19)
発明者
  • 渡邉 和雄
  • 本河 光博
出願人
  • 学校法人東北大学
発明の名称 補強材と安定化材とを兼ねた超伝導磁石の製造方法 コモンズ
従来技術、競合技術の概要 現在、一般的な超伝導磁石は、ニオブチタン合金に代表される合金系超伝導線材を用いて作製された磁石、ニオブ3スズ化合物に代表される化合物系超伝導線材を用いて作製された磁石、又はそれらの両方を用いる磁石の3種類があり、それぞれの特徴を生かして適宜使い分けられている。合金系超伝導線材は、化合物系超伝導線材に比べて機械的特性が良好であり、降伏応力が250 から300 MPa までは超伝導特性を損なうことがない。また、曲げ歪に対しても2 %程度までは十分に耐えることができる。このため、合金系超伝導線材を巻線として磁石を作製するときには張力をかけながら、隙間なく巻くことが可能であるため作製が容易であり、これまで超伝導磁石の大部分はこの合金系線材を用いて作製されてきた。しかしながら、この合金系超伝導線材は、超伝導特性、なかでも臨界磁界や高磁場中での臨界電流が化合物系超伝導線材ほど良好ではないため、線材を用いて作製した超伝導磁石が発生させる磁場の強さは、化合物系超伝導線材を用いた磁石に比べて劣っている。例えば、合金系超伝導線材のなかで最も多用されているニオブチタン合金線材を用いた超伝導磁石は、4.2 Kの液体ヘリウム温度で8 ~9 T(1 Tは10000 ガウス)、1.8 Kの超流動ヘリウム温度においても11~12Tの磁場を発生させることが限界である。したがって、これ以上の強磁場を発生させることが求められる高分解能の核磁気共鳴(MRI)磁石や物性測定用の高磁場磁石などの用途においては、合金系超伝導線材を用いた超伝導磁石では要求特性を満足し得ない。一方、化合物系超伝導線材は、合金系超伝導線材に比べて臨界磁場が高く、例えば、代表的なニオブ3スズ線材を用いた磁石は、発生磁場限界が4.2 Kの液体ヘリウム温度で約18T、また、1.8 Tの超流動ヘリウム温度で約21Tであり、合金系超伝導線材の使用限界をはるかに上回る。そのため、上述したような12T以上の高磁場を発生させるための磁石に好適である。しかしながら、化合物系超伝導線材は、金属間化合物であるが故に機械的応力に対して脆弱であり、降伏応力で150 MPa が特性の限界で設計値的には100 MPa が利用限界、曲げ歪で0.2 %程度が設計限界である。したがって、化合物系超伝導線材から超伝導磁石を得るには、合金系超伝導線材のように線材に張力を付与しつつ巻線にする製造方法を用いるのは極めて困難であった。化合物系超伝導線材を巻線に用いた磁石を製造するには、通常、巻線加工に伴う歪が化合物系超伝導線材に導入されるのを回避するために、あらかじめ未反応状態の超伝導化合物原料をコイル状に巻き、この状態で熱処理を実施してニオブとスズとを反応させることにより、コイル形状のままニオブ3スズ化合物を形成させ(ワインド・アンド・リアクト法)、しかる後に線材の不要な動きを止めてコイル形状を固定するためにエポキシ樹脂を線材の間隙に真空下で含浸させていた。したがって、化合物系超伝導磁石の作製には、コイルを均一に熱処理するための設備・技術が必要であり、また、真空含浸などのための特殊な処理設備も必要であった。特に大口径のコイルを必要とされる用途に用いられる磁石を製造する場合には、大型の熱処理炉や大型の真空含浸設備が必要となっていた。なお、歪に弱いこれまでのニオブ3スズ線材に対して、あらかじめ熱処理した線材をコイル状に巻いて磁石を製造する超伝導磁石技術は存在していた。これは、ダブルパンケーキ巻線法と呼ばれるコイル作製技術である。しかしながら、この方法は、製造時に許容される歪が、使用する線材の特質に依存してやはり0.2%以下に制限されるために、内径の大きな超伝導磁石にならざるを得ず、また、磁石の形状にも制限があった。更に、製造の際には大きな張力をかけることができないことに変わりはなかった。
産業上の利用分野 補強材と安定化材とを兼ねた超伝導磁石の製造方法、また、これを利用した製品、例えば、リニアモーター用の超伝導磁石、発電機用の超伝導磁石、加速器用の超伝導磁石、粒子検出用の超伝導磁石、物性測定用の高磁場超伝導磁石
特許請求の範囲 【請求項1】 化合物系超伝導体を覆う安定化材として、補強材と安定化材とを兼ねた、銅ニオブ、アルミナ分散銅、銅銀合金及び銅タンタル繊維のうちから選ばれる補強安定化材を用いてなる補強安定化超伝導線材を、あらかじめ熱処理により超伝導物質とした後、張力の付与下にコイル状に巻いて成形することを特徴とする補強材と安定化材とを兼ねた超伝導磁石の製造方法。
【請求項2】 コイル状に巻く際、補強安定化超伝導線材に対する付与張力が、50~100 MPa であることを特徴とする請求項1記載の超伝導磁石の製造方法。
【請求項3】 補強安定化超伝導線材が、外寸法 0.3~2mmの丸線又は角線である請求項1または2記載の超伝導磁石の製造方法。
【請求項4】 コイル状に巻く際、エポキシ樹脂を塗布して各線材を接着して成形することを特徴とする請求項1,2または3記載の超伝導磁石の製造方法。
産業区分
  • 電子部品
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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