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胎生プログラミングに対する影響を評価するための方法 コモンズ

国内特許コード P110004935
整理番号 135
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2009-081497
公開番号 特開2010-227079
登録番号 特許第5783504号
出願日 平成21年3月30日(2009.3.30)
公開日 平成22年10月14日(2010.10.14)
登録日 平成27年7月31日(2015.7.31)
発明者
  • 曽根 秀子
  • 永野 麗子
  • 大迫 誠一郎
  • 宮崎 航
  • 今西 哲
  • 赤沼 宏美
出願人
  • 国立研究開発法人国立環境研究所
発明の名称 胎生プログラミングに対する影響を評価するための方法 コモンズ
発明の概要 【課題】簡便かつ高速多験体を解析することができる胎生プログラミングの評価システムを提供する。
【解決手段】ES細胞からなるマイクロスフィアとサンプルとを接触させること、上記マイクロスフィアからサンプルを分離すること、上記マイクロスフィアの一部を神経誘導因子に暴露し、ニューロスフィア前駆体を形成させるとともに、残りの一部からトータルRNAを回収し、遺伝子の発現量を測定すること、得られたニューロスフィア前駆体を、神経細胞培養用容器を用いて神経誘導培地中で培養することによってニューロスフィアを構成する細胞を成熟神経細胞に分化させる、神経細胞系モデルを作成すること、得られた神経細胞系モデルの細胞形態を測定することを含む、胎生プログラミングに対する影響を測定するための方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


化学物質の生体影響を取りまく状況には、化学物質の情報不足、アレルギー疾患や神経系障害など旧来のリスク評価では見過ごされてきた健康影響の増加、さらには、これらの影響が胎児期曝露による晩発影響(胎生プログラミング)であるとの指摘などがある。生体リスク(生物の健康リスク)の管理のうえでは、これらの指摘事項をクリアすることが必要である。そのためには、多種多様な化学物質ばかりでなく、多種多様なエンドポイントの評価が可能であり、簡便かつ高速多験体を解析することができる毒性評価システムの構築が求められている。さらに、成体の各臓器の発生・発育段階を模倣するモデル細胞系の確立も所望されている。



神経機能障害に及ぼす影響を評価するための方法として、神経芽細胞を用いる方法も報告されているが(特許文献1)、胎生プログラミングを評価する方法は、いまだ開発されていない。

産業上の利用分野


本発明は、神経細胞系モデルの作成方法、それに用いるES細胞に由来する細胞からなるニューロスフィア前駆体、上記神経細胞系モデルを用いる、胎生プログラミングに対する影響を測定するための方法、胎生プログラミングに対する影響を評価するための方法、病変リスクを予測するための方法及び胎生プログラミングに対する影響を有する物質をスクリーニングするための方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記工程:
ウェルの直径が300μmであり、ウェル間の距離(ピッチ)が330μmであり、ウェルの深さが270μmである、1020個の均一なウェルを枠内(10×10mm)に有する取り外し可能な枠を有する24×24mm角の枠分離型マイクロスフィアアレイを用いて、マイクロスフィアアレイ当たりES細胞懸濁液を1×10cells/250μlずつ加え、ES細胞からなるマイクロスフィアを神経誘導因子に暴露させ、ニューロスフィア前駆体を形成させること、
得られたニューロスフィア前駆体を、神経細胞培養用容器を用いて神経誘導培地中で培養することによってニューロスフィアを構成する細胞を成熟神経細胞に分化させること
を含む、神経細胞系モデルの作成方法。

【請求項2】
上記神経細胞培養用容器が、オルニチン・ラミニンコートプレートである、請求項1に記載の神経細胞系モデルの作成方法。

【請求項3】
全工程が、20日間で終了する、請求項2に記載の神経細胞系モデルの作成方法。

【請求項4】
下記工程:
ウェルの直径が300μmであり、ウェル間の距離(ピッチ)が330μmであり、ウェルの深さが270μmである、1020個の均一なウェルを枠内(10×10mm)に有する取り外し可能な枠を有する24×24mm角の枠分離型マイクロスフィアアレイを用いて、マイクロスフィアアレイ当たりES細胞懸濁液を1×10cells/250μlずつ加え、ES細胞からなるマイクロスフィアとサンプルとを接触させること、
上記マイクロスフィアからサンプルを分離すること、
上記マイクロスフィアの一部を神経誘導因子に暴露し、ニューロスフィア前駆体を形成させるとともに、残りの一部からトータルRNAを回収し、遺伝子の発現量を測定すること、
得られたニューロスフィア前駆体を、神経細胞培養用容器を用いて神経誘導培地中で培養することによってニューロスフィアを構成する細胞を成熟神経細胞に分化させる、神経細胞系モデルを作成すること、
得られた神経細胞系モデルの細胞形態を測定すること
を含む、胎生プログラミングに対する影響を測定するための方法。

【請求項5】
上記神経細胞培養用容器が、オルニチン・ラミニンコートプレートである、請求項に記載の胎生プログラミングに対する影響を測定するための方法。

【請求項6】
上記遺伝子が、下記:
ERα、ERβ、AR、RARα及びRARβからなる群より選択される1以上の核内レセプター遺伝子と、
DTNBP1、NRG1、DAO、DAOA、RGS4、CAPON、PPP3CC、TRAR4、VCFS、COMT、PRODH、DHHC、ZDHHC8、DISC1及びGRM5からなる群より選択される1以上の統合失調症の感受性遺伝子、
Tsc1、Tsc2、Fmr1、Ube3a、Reln、Nlgn3、Foxp2、Cntnap2、Slc6a4、Gabrb3、Mecp2及びEn2からなる群より選択される1以上の自閉症関連遺伝子、
EphrinB、EphB、Sema3A、PlexinA、Sema7A、Itgb1、Netrin1、Slit1、Robo2、Cxcl12、Cxcr4、NetrinG、NGL1及びUnc5からなる群より選択される1以上の軸索ガイダンス関連遺伝子、
Foxg1、Emx1、Emx2、Nkx2.1、Otx1、Otx2、En1、Gbx2、Hoxb1及びHoxa2からなる群より選択される1以上の脳セグメンテーション関連遺伝子、
Snca、Uchl1、Apoe、Park7、Apbb1、Bcl2、Ube2l1、Ubqln1、Bax、Cdk5、Ubb、Als2、Gtf2a1、Bace1、App、Psen1、Ide、Ccs、Sod1及びGpx1からなる群より選択される1以上の神経疾患関連遺伝子、
Nanog、Klf4、Zfp42、Pou5f1、Fgfr1、Nestin、Tuj1、Map2、Olig2、Gfap、Raf1、Atbf1、Pla2g6、Cdyl、Mapk3、Shc1、Hras1、Rps6ka1、Mapk1、Smarcad1、Gbx2、Sall1、Map2k1、Fos及びRif1からなる群より選択される1以上の神経発達関連遺伝子、
Th、Slc6a3、Snca、Ube1、Ubch7、Park2、Uch1、Park7、Casp9、Casp3及びCasp7からなる群より選択される1以上のパーキンソン病関連遺伝子、及び/又は
App、Bace、Psen、ApoE、Ide、Mme、Il1r1、Tnfrsf1a、Casp3及びCasp7からなる群より選択される1以上のアルツハイマー病関連遺伝子との組合わせである、請求項に記載の胎生プログラミングに対する影響を測定するための方法。

【請求項7】
上記細胞形態が、ニューロスフィアの面積、ニューロスフィアの真円率、ニューロスフィアの個数、細胞数、核の面積、ニューロスフィアの円周、神経突起の長さ、神経突起の交差点の個数及び神経突起の分岐点の個数である、請求項に記載の胎生プログラミングに対する影響を測定するための方法。

【請求項8】
上記細胞形態の測定を、マルチチャンネル細胞画像解析装置によって行う、請求項に記載の胎生プログラミングに対する影響を測定するための方法。

【請求項9】
下記工程:
ウェルの直径が300μmであり、ウェル間の距離(ピッチ)が330μmであり、ウェルの深さが270μmである、1020個の均一なウェルを枠内(10×10mm)に有する取り外し可能な枠を有する24×24mm角の枠分離型マイクロスフィアアレイを用いて、マイクロスフィアアレイ当たりES細胞懸濁液を1×10cells/250μlずつ加え、ES細胞からなるマイクロスフィアとサンプルとを接触させること、
上記マイクロスフィアからサンプルを分離すること、
上記マイクロスフィアの一部を神経誘導因子に暴露し、ニューロスフィア前駆体を形成させるとともに、残りの一部からトータルRNAを回収し、遺伝子の発現量を測定すること、
得られたニューロスフィア前駆体を、神経細胞培養用容器を用いて神経誘導培地中で培養することによってニューロスフィアを構成する細胞を成熟神経細胞に分化させる、神経細胞系モデルを作成すること、
得られた神経細胞系モデルの細胞形態を測定すること
得られた上記遺伝子発現量及び上記細胞形態の測定値を、サンプルで処理しない場合か又は胎生プログラミングに対する影響が知られている物質についての測定値と対比すること、
を含む胎生プログラミングに対する影響を評価するための方法。

【請求項10】
上記胎生プログラミングに対する影響を、ベジアンネットワークシステムを用いて評価する、請求項に記載の胎生プログラミングに対する影響を評価するための方法。

【請求項11】
下記工程:
ウェルの直径が300μmであり、ウェル間の距離(ピッチ)が330μmであり、ウェルの深さが270μmである、1020個の均一なウェルを枠内(10×10mm)に有する取り外し可能な枠を有する24×24mm角の枠分離型マイクロスフィアアレイを用いて、マイクロスフィアアレイ当たりES細胞懸濁液を1×10cells/250μlずつ加え、ES細胞からなるマイクロスフィアとサンプルとを接触させること、
上記マイクロスフィアからサンプルを分離すること、
上記マイクロスフィアの一部を神経誘導因子に暴露し、ニューロスフィア前駆体を形成させるとともに、残りの一部からトータルRNAを回収し、遺伝子の発現量を測定すること、
得られたニューロスフィア前駆体を、神経細胞培養用容器を用いて神経誘導培地中で培養することによってニューロスフィアを構成する細胞を成熟神経細胞に分化させる、神経細胞系モデルを作成すること、
得られた神経細胞系モデルの細胞形態を測定すること
遺伝子発現量及び上記細胞形態の測定値を、胎生プログラミングに対する影響が知られている物質についての測定値と対比すること
を含む、病変リスクを予測するためのデータを提供する方法。

【請求項12】
下記工程:
ウェルの直径が300μmであり、ウェル間の距離(ピッチ)が330μmであり、ウェルの深さが270μmである、1020個の均一なウェルを枠内(10×10mm)に有する取り外し可能な枠を有する24×24mm角の枠分離型マイクロスフィアアレイを用いて、マイクロスフィアアレイ当たりES細胞懸濁液を1×10cells/250μlずつ加え、ES細胞からなるマイクロスフィアとサンプルとを接触させること、
上記マイクロスフィアからサンプルを分離すること、
上記マイクロスフィアの一部を神経誘導因子に暴露し、ニューロスフィア前駆体を形成させるとともに、残りの一部からトータルRNAを回収し、遺伝子の発現量を測定すること、
得られたニューロスフィア前駆体を、神経細胞培養用容器を用いて神経誘導培地中で培養することによってニューロスフィアを構成する細胞を成熟神経細胞に分化させる、神経細胞系モデルを作成すること、
得られた神経細胞系モデルの細胞形態を測定すること
を含む、上記遺伝子発現量及び上記細胞形態の測定値を、サンプルで処理しない場合の測定値と対比する、胎生プログラミングに対する影響を有する物質をスクリーニングするための方法。

【請求項13】
上記胎生プログラミングに対する影響を有する物質が、環境化学物質、医薬品又は農薬である、請求項12に記載のスクリーニングするための方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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